Bousou - Honey.
!!! R-18 !!!
裏/ゴリバレ後/付き合っている二人
体が透明になったグレイグとシルビアがえっちする話
特殊性癖めなのでご注意下さい
とうめいになるのろい
例えば――、声を封じるだとか、人を犬に変えるだとか、強制的に踊らせるだとか、急に恥ずかしくなるだとか。世の中には様々な呪いがあるものだ。世界のどこかでは今日もイタズラ好きの魔物が人間にちょっかいを出したり、魔法の研究に失敗したりという事件が発生しているのだろうし、何か消し去りたい過去でも思い出したらしい勇者もうずくまって両手で顔を覆っている。
だから、そう。今日グレイグが受けたその呪いも、珍しいものではないのだろう。
――体が透明になる呪い、など。
「変な呪いにかかったなあ、おっさん」
カミュがため息をついて眺める先に立っている、青のサーコートを着た壁のように大きな体は紛れもなくグレイグのものである。だが、その体の上にあるはずの頭部が、――ない。
「わ、向こう側にいるカミュが見える!」
そしてカミュには、グレイグの背後に回り込んだイレブンがわくわくした表情で手を振っているのが見えるのだ。
「不思議ですね……。何も見えないのに触れるなんて」
「セ、セーニャ、顔をぺたぺた触るのはやめてくれ」
「何も見えない所から声が聞こえるのも不思議ですわ……!」
声を封じられたり獣に変化させられて不自由を感じさせられたりするわけでもない。踊らされてイタズラに体力を消耗させられるわけでもない。ただ、体が透明になるというだけの呪い。
「グレイグ、ちょっと手袋ちゃんを外してみてくれる? ……あら、やっぱり手は見えないのね。指の動きがわかったのは、手袋ちゃんが見えてるだけってことなのね」
「ふむ……。つまりグレイグよ、すべての服を脱げばおヌシの姿は誰にも見えなくなり、女風呂も……」
「ロウ様、それ以上言ったら蹴り飛ばしますよ」
シルビアの指摘通り、透明になるのはあくまで自分の体だけ。持っている武器や着ている服はそのままだから、服の動きでグレイグがどんなポーズをしているのかは何となく分かるのだ。さすがに表情までは見えないが、声は聞こえるのである程度の感情は推察できるだろう。
ただ、やはり違和感はある。頭部のない大男が歩き回ったり、大剣を振り回したり、軽快にバンデルフォン音頭を踊るさまなど、太陽の下で見ても悪夢のようなものだろう。
「――まあ呪いなんて、それをかけたやつを倒せばとけるって相場が決まってるけどね」
そんな諸々の騒ぎを眺めていたベロニカが、ため息とともにそう提案した。
「この辺りじゃ有名な魔物らしいわ。さっき村の人に聞いたら他にも困っている人がいるみたい。どうする? イレブン」
「ねえ次は英雄王の鎧を着てみてよ、グレイグ。足とお腹が透けて絶対面白いから」
「絶対着ないぞ……!」
「イレブン」
マルティナの静かな声で呼ばれ、イレブンは慌てて目をそらす。彼女の怒りは先ほどのロウの言葉に一瞬目をきらめかせたグレイグへ向けられたものだろうが、このままでは自分も巻き込まれて彼女に軽蔑されてしまう。
「そ――それは冗談として。そうだね、うん。困っている人は見捨てておけないもんね。その魔物を倒しに行こう!」
勇者の言葉に、皆頷く。
透明になったグレイグがどんな動作をしたのかは、彼以外にはわからなかったが。
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<中略>
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「ああ、任せろ」
「んん……っ」
グレイグは半身を倒してその耳元に囁く。普段ならば、目を閉じていようと光の陰り方などでシルビアも身構えることが出来ただろう。だが透明な体は影も落とさない。完全な不意打ちを食らって、シルビアはぞくぞくと体を震わせた。
シルビアが甘い痺れに体を震わせている間に、グレイグはとうとうシルビアの下着を引きずり下ろした。
なだらかな下腹とそこから続く男の証、両足を広げさせれば現れるその下にある柔らかなアナル。自分で弄ったとシルビア自身が告白したとおりそこは既に緩み、触れてもらいたそうにいやらしく震えている。誘われるようにグレイグは、そこへ指を差し入れた。
「……っ」
ぴく、とシルビアの背が震える。グレイグの指を包むのはいつもどおりの熱く窮屈な感覚だが、しかしいつもと違うことが一つだけあった。もちろんそれは、グレイグの指が透明だということである。
「……きゃっ! やだ、あんまり拡げないで……っ!」
グレグは無言のまま両手の指を曲げて穴の縁に引っ掛け、ぐぱりと大きく拡げた。
そこを拡げる、という行為は二人が繋がるために重要な手順だ。本来の用途と異なる行為に使うのだ、あまり無理にすれば大怪我に繋がってしまう。だから普段ならば細心の注意を払って行うはずである。たまに、恥ずかしがるシルビアを見たくてこういうことをすることはあるが。だが普段よりも性急で乱暴に拡げる、今のグレイグの目的は違った。
邪魔な片足を肩に担ぎ上げ、両指で拡げた箇所を覗き込む。普段ならば中など見えないはずだ、自身の指が邪魔で。だが、透明化の呪いのかかっている今ならば。
「……くっ……、エロいぞ、ゴリアテ……」
「え、なぁに、急に……?」
相手が透明である上に目隠しをされ、何に対して言われているのかシルビアにはわからない。腹を拡げられる苦しみに浅い息をつきながら、困惑した声で説明を求めるが、恋人の唸るような声だけしか帰ってこなかった。
粘液に濡れた真っ赤な腸壁。透明な指に拡げられて晒された、本来なら自分ですら覗けないはずの箇所。それが今、全てグレイグの目の前に晒されているのだ。恋人が透明であることとは関係なく、内側を覗かれている本人は、知らない方がいいかもしれない。
複雑な皺の寄る内側は、拡げられたことに驚くように激しくひくついていた。これが普段グレイグを包み込んで癒やしてくれる、シルビアの内側か。内臓の内側と考えるとグロテスクにも思えるが、その艷やかな赤みも弾力の有りそうな柔らかさも、本能的を刺激するいやらしいものにしか見えない。
シルビアの弱い箇所……前立腺はどの辺りにあるのだろう。暗くて見え辛い奥はぎゅうと閉じているが、みちりと詰まった肉がぷりぷりと光って酷く美味そうだ。早くあそこに、自分の先端を包み込んでもらいたい。入り口を指でしっかり固定して、グレイグは拝むようにその光景を目に焼き付けた。初めて、透明化の呪いに感謝した瞬間だった。
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