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復讐に燃えるグラビティ・ビートブードとガールフレンドの物語 制作者:マシン・Jさん 始まりはシグマの反乱だった。 グラビティ・ビートブードの兄、ブーメル・クワンガーがシグマに荷担したためにイレギュラーと認定され、処分されたことが…… 「うわあぁぁぁぁ! 兄貴ぃ――――――!!」 残骸の中に残されていたブーメランカッターを手にとり、ビートブードは叫んでいた。 「許せねぇ……兄貴をこうしたヤツを…許せねえぇぇぇぇ!!」 叫ぶと、ビートブードはゆっくりとした足取りで部屋を出る。 「兄貴…見ててくれよ!」 タワーを後にしようとすると女性型レプリロイドとすれ違った。 ハンター入隊前からの付き合いがあるオペレーターの『アニー』だ。 「アニーか…悪いが今は誰とも……」 「ビートブード……」 兄が処分されてビートブードもショックなのだろう。 アニーはそっとしておいてあげる事にした。 ビートブードが後で復讐を誓って姿を消すことも想像できずに… 「今のままじゃエックスに勝てねぇ。一体どうすれば……」 そう考えてる間にシグマが2度目の反乱をするも、エックスの活躍で倒されていた。 「クソォ…エックスの奴……」 色々試して重力操作術を考えるビートブードだが、出てくるのはどれも兄クワンガーにも破られそうなものばかりだ。 「お困りのようですね。手を貸しましょうか?」 声がする方を見ると覆面をした男性型レプリロイドがいた。 「私は『イプシロン』。あなたがこちらの条件を呑んでくれるのでしたら、 パワーアップぐらいさせてあげてもいいですよ…」 復讐に狂わされたビートブードを悪魔の囁きで誘うのは簡単だったようだ。 「俺をパワーアップ? そしたらエックスにも勝てるのか?」 「もちろんです」 「よし、エックスをブッ潰せるなら何だってやるぜ!!」 こうしてビートブードはドップラー軍団の一員として、ハンター基地から空中輸送船を奪うことになる。 奪われた空中輸送船は戦艦となり、世界各地の空港を襲撃しているという情報がハンター基地に届くのはそう遅くはなかった。 「う…う…う……」 基地の一室では、ピアノに向かっているアニーがいた。 「ビートブードったら、何考えてるのよ!!」 ハンター基地の一室でいっぺんにたくさん鍵盤を叩いたピアノの音がした。 「兄弟そろってこんな馬鹿なことして!!」 アニーの機嫌の悪さを表すようにテンポが速く荒々しい曲がそのピアノから流れ始めた。 条件通りにしたが、他の者がエックスに倒されたという話を2、3件聞いただけだ。 焦る気持ちを募らせているとエックスが侵入していたとアラームが鳴った。 「来たな…兄貴の仇討たせてもらうぜ!」 部屋のシャッターが開くと… 「ビートブード!! いきなりいなくなったと思ったら何してるのよ!!」 「あ…アニー!? なんでこんな所に?」 なんと、入ってきたのはエックスではなくアニーだった。 「ジェット機があるからそれ乗って早く帰れ。ここは危険なんだよ」 「いやよ! あんたの目を覚ますまでは絶対帰らないから!!」 シグマの反乱の前にもやっていた喧嘩が始まる寸前に、再びシャッターが開くとエックスが入ってきた。 …が収まらなかった。 「以前もそうだったけどよ、なんでオペレーターのお前が現場にやってきてんだよ!」 「アンタがムチャクチャするからでしょ! アンタのサポートって他のハンターよりすっっごく手がかかるんだから」 「あ、俺のせいか? ああそうだよ! 俺が悪いんだよ!!」 「また開き直る! 本っっ当に訓練生の時から進歩ないんだから!! アンタもこの馬鹿になんか言ってよ!!」 エックスは自分の存在にやっと気付いてもらえたようだ。 「アニー、オペレーターの仕事場はここじゃないぞ」 「あっ! …すみません、エックス隊長…」 「エックス、ようやく来たか! 兄貴の仇、取らせてもらうぜ!!」 身構えるビートブードにアニーの鉄拳が炸裂! 「おわっ!」 「馬鹿!それならこんな事してないで、最初からエックス隊長つけ狙えばいいじゃない!!」 「こっちの事情があるんだよ。悪いが、ここからはアニーにも止められないぜ!」 ビートブードはアニーを横に押しのける。 「きゃあ、何するのよ!」 気がつくとビートブードはエックスに攻撃をしかけていた。 | ||
制作者コメント 管理人コメント |
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