白い雪が街を染める頃にも側にいさせて…
私、これからも…困らせてばかりかもしれないけど。

-Present-

昨日から冷え込んでいた。
ルキアは頬杖をつき、虚ろに窓の外を眺める。
雪でも降りそうな曇った空を、つまらなさそうに見つめていた。

「ルキア!…聞いてるの?」
その声にルキアはハッと上を見上げる。
声の主はシャロン、ルキアの机に手をついて立っている。
その顔は非常に不機嫌そうでルキアは少し焦る。
「あ、あぁ…ごめんシャロン…。で、なに?」
ルキアは話をまったく話を聞いていなかったので、そう聞くしかなかった。
シャロンは膨れっ面をしたあと、肩をすくめた。
突然チャイムが鳴って彼女達は沈黙した。
シャロンは教室の時計を見た。
「こんな時間なのに、帰らないの?」
シャロンは改めてルキアに聞いた。
さっきからこのことを彼女に聞いていたらしい。
ルキアは少し考えた顔をした。
そして、自分の中で結論を出して顔を上げる。
「ごめん、今日は用事あるんだ…先に帰ってて?」
と、手を合わせながら申し訳なさそうに言う。
シャロンはプライドは強いが、怒らせなければ上手くいく、単純なのだ。
ルキアは、荷物をまとめ始める。
それを見たシャロンは、軽く手を降って教室から出て行った。


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