「…ドロップ、行け!!」
『ウキャー!!(合点承知!!)』
程なく茂みから出て来たのは、タイガ、ユリ、アロエ、シャロン、セリオスの面々だった。レオンはタイガ達を見て苦笑した。タイガは腕組みをしてレオンを見た。
「レオン、幸せそうやないけぇ?」
ユリも、腕を上下しながら叫んだ。
「何か、超ラブラブモード!?」
アロエは、意味も判らずに歌いだした。
「レオンとクララ―アチチチチ♪」
シャロンとセリオスは、タイガ達から少し離れて口を開いた。
「全くもう!レオン、クララを大事にしないとおしおきですわよ!!」
「クララ、良かったな。レオン…良かったじゃないか?」
それぞれの反応に、クララが大声を出して笑った。レオンもつられて笑いだした。タイガ達は二人の笑いぶりに呆然としていた。
試験当日。最後に、リディアに呼ばれたレオンは、
リディアから干からびてしまった球根を渡された。
どうやら、球根から花を咲かせれば合格らしい。
レオンは球根を地面に置き、指を組んで呪文を唱えた。
「大地よ、傷つき苦しむものへ、力を与えたまえ」
レオンの体からクリーム色の光が現れ、球根を包んだかと思うと、球根は見る見るうちに根が生え、葉や茎が伸び、薄桃のチューリップが鮮やかに咲いた。リディアは両手を合わせて頷いた。
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