2/出会い

2day/October 21(Tue.)
シャーロック&ルイ合作


 あれ、ここはどこ?
ふと、目を開くと、見知らぬ天井が目に入り、私はベッドから起きた。

「痛っ……」

 なんだか背中が痛い……。
そっか…昨日、背中から転んだんだ……。
いや違う……何か違う………。
 私は違和感を感じ、必死でそれが何かを突き止めようとする。
そうだ、昨日公園で……。
 腕を見ると、傷があった。
そうか…公園で怪我したのか……。
 でももう塞がっているはず、だからこれは残りの痛さだけだ。

「気がつきました?」

 その声に思わずビクッと体を震わせてしまった。
声のしたほうを見ると、シエル先輩が立っていた。
 学生服に、エプロンをかけた姿で私を見ている。
 そうか…、ここは先輩の部屋なんだ。
 テレビに机、服など普通の女子とはあまり変わらない部屋だ。

「おはようございますエレイスさん、大丈夫でしたか?」

「えっ?」

「昨日、あなたが公園で倒れていたんですよ。それでここまで運んできたんです」

「あっ、はい……」

「あっ、朝食を作ったので食べますか?」

「あっ……どうも…………」

 私は何か引っかかるのを感じながらシエルさんの食事をいただくことにした。
献立は、ご飯、カレースープ、カレー味のウインナー、それとカレードレッシングのサラダ。
カレー味ばっかし……。
 そうだ、確か先輩はカレーに関しては絶対に話さないほうがいいと志貴から教えてもらったんだ。
 私はそのことを思い出しつつスプーンを持ち、スープを飲み始める。
あっ、おいしい……。

「どうです?」

「おいしいです、あの、昨日、私どうしたんですか……」

「公園で倒れていたんですよ、気を失っていて。背中を強く打っていたみたいで」

 そう、確かに背中をうった…………。

「多分、誰かに殴られたのでしょう、まったく、通り魔はひどいですねぇ」

「………………」

 先輩は呆れた顔で私を見る。
 違う、違う…。
先輩、それは違う。
 そう……ユイ…………。

「先輩、ユイは?」

「はい?ユイ・キサト君のことですが?」

「そうですよ、一緒にいたはず……」

「あなた一人でしたよ」

 なんだかシエル先輩の顔が険しくなったような気がする。
いや、気のせいではない。
 確かに険しくなっている。

「いえ、確かにいました……」

 私はちょっと食いついてみた。
 そう、帰ろうとしたら……シエル先輩ともう一人の女性が口論になって……そして……戦ったんだ。

「そう、あなた達の戦いに巻き込まれて…………」

 考えたことを迷わず言ってみる。
 それを言ったら、シエル先輩の顔が完璧に険しくなった。
しかし先輩は、はぁ〜とため息をつき、スープを一口口に含んだ。

「暗示は失敗しましたか…………まさか失敗するとは……私も修行不足ですねぇ〜」

「やっぱり……」

「仕方ありませんね・・・・本当のことを話します。昨日、私の天敵アルクエィド・ブリュンスタッドを見つけたのです。最初は話だけで追い返そうとしました。しかし口論となり、あなた達がいることを知らずに戦ってしまったのです。すいませんでした。あなた達がいることを知らずに巻き込んでしまって・・・・」

 シエル先輩はペコリとお辞儀した。
それは気にしてない。

「ユイは?」

「彼なら無事です。今はある場所に移されています。あとで私が案内します。さぁ、今は朝食を食べましょう」

「よかった……」

 私は、まだシエル先輩に聞きたいことがいろいろとあったが、突然、それをさえぎるようにおなかが鳴ってしまった。
思わずおなかを見てしまう。
 自分でも頬が赤くなるのがわかる。

「ほら、おなかは正直ですよ」

 はずかし…。

「ごめんなさい、いただきます」





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