『鋼十郎×三津子(咲十子ママ)』by木登りブタさん


あなたも相当の食わせものね。
大人の女性には興味ないようなこといっておいて。
ずいぶん卑怯だわ。
私から逃げ道さえも奪ってしまうんだから。
私たちが男と女の関係になったのは、ずいぶん前のこと。
もちろん、2人の間には将来の約束なんて物はない。
ただ、寂しいときにお互いで孤独を埋めあうだけの関係。
誰にも知られることのない、2人だけの秘め事。

□ □ □

この家に厄介になるまで、私と咲十子は2人で生きてきた。
必死でがんばって幸せになろうと努力してきた。
その努力を一瞬で打ち崩す恋人の裏切り。
もう、咲十子以外に信じれる人はいないのかもしれない。
そう思っていた矢先の援助話だった。
話を受けた私自身、忘れてしまっていた口約束で娘の運命を決めてしまうのだろうか。
唯一の味方を、怒らせて失ってしまうのだろうか。
そう、おびえていた私に向けられた暖かい微笑み。
不安を打ち明けずにはいられなかった。
初対面の自分よりも一回りは若そうな青年に。
…まさか、そのときは自分とこんなにも深く関係する人だとは思わなかった。

□ □ □

エレベーターから降りていつもの部屋にむかう。
部屋に入った私がまずすることは、ゆっくりシャワーを浴びること。
そして、足の指の間や、くるぶし、ひざの裏や、首筋に香水をすりこむこと。
バスローブを羽織ると、最後の仕上げに丁寧にルージュを塗る。
香水も、ルージュも気分に合わせて種類を変えている。
全てが終わりに近づくころ、ドアが開き、あの人の気配が感じられる。
続いて、ルームサービス。
私が色と香りを化粧品で知らせるように、
彼はワインでその日の色と香りを私に知らせる。
ボーイが部屋をでたあと、たっぷり間をおいて私はバスルームを出る。
いつのまにか染み付いた2人の呼吸。
彼は私がソファにつく前にグラスにワインを注ぎ待っている。
カチン
無言のまま、視線とグラスを交わす。
彼はグラスを開けると、バスルームに消える。
私はシャワーの音を聞きながら、グラスを傾け、
窓の外に見える、昼間の喧騒に後ろめたさを覚える。
そして、いつも思うのだ。
― まだ、私にもこれが悪いことだという意識はあるらしい ― …と。
 

意図したものなのか、偶然か、今日のワインとルージュの組み合わせは、
2人の関係が始まったときと同じだった。
そう、解禁したばかりのボジョレ・ヌーボーとその雫を固めたようなワインレッド。
新しいワインには澱はないはずなのに、なぜかこのワインは舌に残る。
ワインの匂いが芳醇なほど、胸の中の何かが騒ぐ。
分かっている。
それは自分が、愛すべき人たちを騙しているという罪悪感だと。
シャワーの音が消え、彼が私の背後にやってくるのを感じる。
ただ、背後に立つだけ。
彼は最後まで、私に選ばせるのだ。
私が彼の共犯者でいられるのかということを。
そのくせ、ひとことで私を捕らえてしまうのだ。
「ねぇ。…ワイン、飲ませてよ。」
私は暗示をかけられたように彼の唇に吸い寄せられていく。
後ろめたさも、罪悪感もソファに置き去りにして。

□ □ □

あの日。
お屋敷についてから与えられた部屋で、
私は泣き続けた、彼の胸の中で。
先に弱みを見せたのは私。
恋人に裏切られた不安。
咲十子にさえあきれられ、見捨てられるのではないかという恐怖。
私がすがれるものは、目の前にいる初対面の彼の微笑みだけだったから。
母親として咲十子の前で泣くことだけはしたくなかった。
ましてや、勢いからとはいえ、娘の将来を借金と引き換えにしてしまった母親だから。
あの黙って胸を貸してくれた数時間のおかげで、私は気持ちを切り替えることが出来た。
咲十子の前では能天気で、わがままな母親に戻ろうと決意した。
今、思えば、このときも2人の間に言葉はなかった。
ただぬくもりだけ。
年甲斐もなく泣きじゃくる私の背に、そっと添えられた鋼十郎の手。
次々あふれてくる、感情に涙を抑えられない私に向けられたやさしい微笑み。
思えば、これも彼の表の顔だったのだけど。
あとから考えて思った。
彼はいつも人の気持ちを受け止めるけれど、自分の気持ちを押し付けることはない。
まるで自分の気持ちも他人の気持ちも、ただの情報として分類しどう対処するべきか、
分析して行動しているのではないか。…と。
彼が「やさしいお守り役」という役割のフィルターを通さずに感情を見せるのは、いつだろう。…と。

□ □ □

和久寺家での生活も長くなったある日。
咲十子と風茉君は、九鉄君と一美ちゃんと一緒に出かけていった。
屋敷に残されたのは、仕事の都合で旅行に参加できなかった、私と、
風茉君の名代で非常連絡係の鋼十郎君。
2人だけなので、使用人の人たちにも休暇を出した。
このお屋敷に来て以来、こんなに人影が感じられないのは初めてだ。
初めてこの屋敷の門をくぐったときは、咲十子の将来を決め付けてしまった気がしていた。
でも、あの日からいろいろあって、咲十子は風茉君と向き合っていくことを決めたようだ。
自分が咲十子の運命を決めた。なんて思い込むのは傲慢なのだと気づいた。
咲十子は、突然投げ入れられた状況の中でも、自分の道を進みつづけた。
今。この屋敷を取り巻く世界は、咲十子と風茉君2人を中心に成り立っている。
母親なんて、娘の人生にとっては脇役でしかない。
私は、自分の娘を見くびっていたようだ。
そう考えると、私は自分が本当に一人ぼっちになってしまった気がした。
知らず知らず、涙が頬を伝う。
咲十子の父親との早すぎる別れ。
信じていた恋人の裏切り。
お互いに支えあえる関係の人が私にはいない。
それに、2度の別れで懲りてしまった。
新たな人を探すことも出来ない。
ただ、母親のメッキがはがれ、一人の女に戻るとき、
本当の自分、弱い自分が現れる

□ □ □

ひとしきり泣いたあと、屋敷の静けさに耐え切れず、鋼十郎君の所へ
押しかけることにした。
お酒でも飲んで眠りたいところだけれど、秋の夜長に一人で晩酌なんて
我慢できなかった。
もう、夜もふけている。
ワインセラーからワインを2本失敬して、チーズやクラッカーとグラスを持って屋敷の秘書室をノックした。
「はい、どうぞ。」
やはりまだ自宅に帰らず、仕事をしていたようだ。
迷子の子供が、親を見つけたようにほっとする。
そんなことを考えた後で、そこまで弱っている自分に苦笑が漏れた。
「まだ、お仕事中かしら?良かったら試飲会しない?ワインセラーに入ったばかりのボジョレーよ。ほら、おつまみも持ってきたの。」
「いいですね。ちょうど仕事も終わったところです。」
「じゃ、コルクを抜いてくれる?私、苦手なのよね。ボロボロにしちゃうの。」
イヤだ、私、なんだかはしゃいでいるみたい。
「…三津子さん、でも、こんな時間ですし、女性一人の屋敷に長居は出来ませんので…。」
「そんなこと言わないで!!」
とっさに出た言葉の鋭さに空気が凍る。
「・・・・・もぅー。そんなこと言わないでよぉ。女性って言っても私はおばさんだし、
鋼十郎君なら誤解されることもないわよ。なに?それとも、私と飲むのがイヤ?」
いけない、またこの人の前で弱音を吐いてしまいそう。
必死に、道化て煙幕を張る。
ソファにグラスやチーズをセッティングしながらちらりと、顔色を窺う。
いつものように、フゥっと小さく息をはくと、困ったように微笑む。
「それじゃあ、少しだけお付き合いしましょう。」
私の手からワインと、ソムリエナイフを受け取ると、慣れた手つきでコルクを抜く。
コルクを鼻先に運び、香りを確かめる姿はまるで映画のようだ。
「ふふ、この銘柄、評判良かったんだけどどうかしら?」
グラスに注がれる赤い液体を見つめる。
「私も、えらそうなことは言えませんが、なかなか良さそうですよ。」
手渡された、グラスを掲げ彼を見つめる。
きっと、彼には私が隠そうとしてる弱さなどお見通しなのだろう。
グラス越しに見る彼は、憎らしいくらいいつものとおりだ。
「なにに乾杯しましょうか?」
「そうね、ありきたりだけど…秋の夜長に。」
カチン。
クリスタルの澄んだ音が耳に響いた。

□ □ □

当り障りのない会話。
彼は本当に、優秀な人だと思う。
場の空気を変えることなく、次々と話題をつむぎだす。
咲十子のこと、風茉君のこと、季節のこと、新しく出来たお店のこと、
ちょっとした雑学や、業界の裏話まで、いつまでだって話しつづけられそうだった。
自分の手を見せずに相手の本音を探り出すのに、この会話術は使われているのだろう。
そう、決して自分の本心は表に出さない。
確かに和久寺の社長秘書ともなるとこれくらい朝飯前よね。
自分が先代の社長秘書室に勤務していたころのことを思い出す。
優しそうな仮面の裏でこの人はどんな本心を飼いならしているのだろう。
「三津子さん、強いんですね。私は酔っ払ってしまいましたよ。」
席を立つタイミングも良く知ってる。
一本目のワインが空になったとき、終わりの言葉を切り出してきた。
「でも、楽しかったですよ。たくさんお話出来て。また……。」
うそつき。
本当は酔ってなんかいないくせに。
彼の言葉が耳に入らなくなる。
どうせ、めんどくさい、早く退散したいって思ってるんでしょう?
なら、いいわ。困らせてあげる。
「…そんなこと、言って。本当は酔っ払っていないでしょう?もう1本あるもの、帰さないわよ。」
ワインとソムリエナイフを彼に向けて差し出す。
「……困りましたね。私は本当に酔っ払ってしまったんですよ。」
ふーん、あくまでそれで乗り切るつもりなのね?
「じゃあ、おねがい、飲まなくてもいいからここにいてくれないかしら?一人では飲みたくないのよ。」
どう?お優しい鋼十郎さんには断れないでしょう?
「…………しかし。」
「ふふ、イヤだわ。やっぱり私も酔っ払ってるみたい。困らせて、ごめんなさいね。」
「こちらこそお相手出来なくて申し訳ありません。」
さすがね、本当に困っているみたいよ。
それならその完璧なところを逆手にとってあげるわ。
「鋼十郎君が帰るなら私も部屋に引き上げようかしら。…あっ!そうそう。
このコルク抜いておいてくれない?お部屋でもう少し飲みたいから。」
にっこり笑って受け取ると、いとも簡単にコルクを抜く。
もちろん、まじめな秘書としての忠告も忘れずに。
「度を越さないでくださいね。ワインのアルコール度数は思っているよりも高いですから。」
ボトルとグラスを右手に。
小脇にクラッカーの箱をはさんで、チーズの皿を左手に。
ソファから立ち上がると、わざとおぼつかない足取りで扉を目指す。
そう、優しい人なら思わず手を貸してしまいそうなくらいにヨロヨロと。
駄目押しに、躓きかけてみたり。
「きゃ!………大丈夫よ。ちょっと、絨毯に足をとられかけただけ。一人で戻れるわよぉ。」
ほらね。引っかかった。
「このまま帰るほうが心配なので、お部屋までお送りします。」

□ □ □

もし、この時、彼のこの言葉がなかったら、
私はあんなにむきにならなかっただろう。
酔った女にまで完璧なエスコート。さすがね。と、
関心したまま、礼をいって見送っただろう。
ただ、彼のあの発言が私の弱点を刺激した。
弱い私は、自分を守るために相手を傷つける言葉を投げつけた。
そう、こんな風に。
「…そういう、あなたこそ。ずいぶんな偽善者じゃない!見ていて辟易するわ!
私と咲十子なんて、ボスを喜ばせるための貢物でしょう!
あなたは自分の利益しか考えていないのよ。
それをさも、人助けのように見せかけるの。
『優しいお守り役の鋼十郎さん』がしたようにね。結局。誰も信じてないのよ。」
もう、酔っ払ったふりなんて忘れてしまった。
悔しさのあまり、涙がこぼれる。
自分でもぞっとするほど、次々に尖った言葉が飛び出す。
私の心にこれ以上触らないで。
これ以上私のプライドを奪わないで。
「そうよ、あなたの言うとおり!私は人に弱みを見せれないわ!
でも、それは咲十子を信じていないからじゃない!
私が!負担になりたくないのよ!あなたにわかる?!
私はあなたとは違うわ!信じてるから弱みを見せないの。
ねぇ、本音を見せてみなさいよ!本当は人を信じるのが怖いから、
裏切られるのが怖いから、女性に興味がないなんて言っているんでしょう。
それともなに?!本当は女が怖いんじゃないの?!」
彼は黙り込んだまま、私の方を見ている。
「……三津子さん。先ほどの言葉は失言です。忘れてください。それと、今日はもう飲まないでください。
お疲れのようですから。」
この期に及んでまだ仮面が取れないなんて、なんて嫌な人なの。
最後まで本心を見せようとしない彼に苛立ちを感じ、ドアノブに手をかけた彼を追いかけた。
「逃げる気!!?どんな暴言だっていいわ、本音を見せなさいって言ったのよ。」
彼が振り向くのと同時に、ネクタイを掴む。
ネクタイをグイッと引っ張り、顔を近づける。
「私を甘く見ないで。私だって第一線で秘書をしてたわ。だからあなたの言葉が本物かどうかぐらい見分けられるの。
心にもない慰めなんて私は要らない。」
挑発的にネクタイをひいて、ネクタイで口をぬぐう。
ワインレッドの染みが残る。
「これでチャラにしてあげるわ!あなたには分からないかもしれないけど、あなたの心無い言葉に本当に傷ついたの。…これはワインを飲みすぎて見た夢よ。朝になったら、お互い水に流しましょう。どうせあなたは何も感じていないんでしょうけど…。」
くるりときびすを返すと、振り向きもせずに言い放った。
「……早く、出て行って。」
ソファにすわり、ワインを煽る。
ゆっくりとドアの閉まる音が聞こえた。
私は、投げつけた言葉と行動のひどさに罪悪感を感じ、身動きできないでいた。
目からあふれる涙を流れるままにし、必死で嗚咽をこらえる。
その時、カチリと金具の音がした。
振り向くと、鋼十郎が後ろ手で扉の鍵を閉め、こちらを見ていた。

□ □ □

一歩一歩彼が近づいてくる。
一歩一歩私はあとずさる。
彼の表情は、今まで見たこともないほど硬かった。
近づきながら彼はゆっくりとジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩める。
無言のまま、ソファに腰掛けジャケットを置く。
私は混乱した頭で必死に考える。
今、私の目の前にいる男は、藤田鋼十郎、そのものなのだろうか、と。
一定の距離を保とうと、私は必死で部屋の奥に逃げる。
そんな私を一瞥して、彼は言った。
「ワイン、もらうよ。」
今まで聞いたことのない口調。しぐさの雰囲気。
間違いない、これは作り物ではない。
「ねぇ、こっちに来なよ。お望みの本音を聞かせてあげるからさ。」
「…………出て行ってと言ったのよ。」
クククっと、皮肉な笑い声が聞こえた。
声の方を見れば、背筋が凍るほど冷たい微笑を浮かべる鋼十郎がいた。
「ほら、本性を出すと退かれるんだよね。俺って。」
一体、どういうつもりだろう。
「でも、三津子さんはさすがだよ。正直なところ、俺見くびってたかも。」
ワインを飲みながら話を続ける。
「すっかり、あなたが先代に勤めてたこと忘れてた。いつから気づいてたの?」
「……なんとなく、最初からね。」
「へぇ。」
彼はそういうと、タバコに火をつけた。
しっかり最初の一息を吐き出して彼は続けた。
「じゃあ、今日のは、三津子さんの同属嫌悪なの?ま、人前で役割を演じる理由は違うみたいだけど。」
「違うわ。ただ、…ただ、『自分は一人だと思っていないか、もっと周りを信じろ』なんていう、もっともらしい言葉をあなたに言われたのがイヤだったのよ。」
「『本当は弱いのに、無理しないほうがいいですよ。』ってのも、気に入らないんでしょ?でも、俺には、『私は本音を見せたんだから、あんたも見せなさいよ』って言われてるように感じたんだけど。」
確かに、そう思う気持ちもあったのかもしれない。
初対面で弱い自分を見せてしまったことを心の奥で後悔していた。
「三津子さん、人ってさ、上辺しか見えないヤツのほうが多いんだよ。分かり合える相手なんて、そうそうめぐり合えるものじゃない。だから、俺は基本的に誰も信じない。」
「かわいそうね。」
聞こえなかったのか、能天気な声で最後のワイン飲んじゃうよ、なんて言っている。
「じゃあ、なんで今、本心を話す気になったの?」
「…ワインで酔ったから、かな?あと、三津子さんに興味を持ったから。」
「そう、光栄だわ。」
グラスに残った最後の液体を飲み干し、彼は立ち上がった。
「俺、このネクタイ一番、気に入ってたんだよね。でも、もう使えないなぁ。」
また、彼が近づいてくる。
私はあとずさり、ベッドの傍まで追いやられた。
「ねぇ。あと一つ。」
彼はゆっくりと近寄ってくる。
「何かしら?」
「訂正して欲しいんだよね。俺が、女を怖がってるていうの。」
彼との距離はもう2メートルくらいしかない。
「誰にも、言ってないわよ。そんなこと。それに、そう思われてる方が好都合なんじゃないの?」
あと、1メートル。
「世間的にはそうだけど、でも、本性を知ってるヤツにかわいそうとか、怖がってるとか、分かったようなこと言われるの、イヤなんだよね。」
次の瞬間、私はベッドの上に倒されていた。
「何をする気なの?」
起き上がろうとする私に覆い被さって、唇を奪われた。
必死で押し返そうとしていた手を取られ、押さえつけられる。
「大の男を怒らせておいて、どうなるかなんて分かってるでしょう?」
「馬鹿なことは止めて。放して頂戴。」
必死にもがくけれど、びくともしない。
「大丈夫だよ、どんなに大きな声出しても誰にも聞こえないから。」
「…本気、なの…。」
彼は返事をする代わりに、ネクタイをはずし、私の手首を縛り始めた。
「良かったよ、まだこのネクタイの使い道があった。」
にやりと笑う彼を見て、絶望的な気分になる。
恐怖のあまり、涙があふれる。
それでも強がって、思ってもないことを言ってしまう。
「好きにするといいわ。」
目を閉じて覚悟を決める。
しかし、しばらくそのまま恐怖に耐えていても、彼は何もしてこない。
思い直してくれたのかも知れない。目を開けようとした瞬間。
盛大な笑い声が部屋に響いた。

2へつづく
 


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