「キャ――――!!」

ん?近くで乙女の悲鳴が!!

あれから、また、眠気が襲ってきて寝ちゃったあたしなんですが、
自分でもこんな状態で寝れたことに驚いています。
つーか、只今、けたたましい(乙女の)悲鳴が聞こえてきてます。

いまどき、こんな乙女チックな悲鳴あげる女の子なんてまだいたんだね〜。
うちの友達なんか(もちろんあたしもだけど)めったなことじゃあ悲鳴あげないし、
悲鳴あげるときは「ギャ――っ!!」だよ。
世の中、捨てたもんじゃあない!!(何

まぁ、そんなことは置いといて、悲鳴の聞こえたほうに起き上がったばっかり体を向けると
そこには、超乙女チックなメイド姿の美少女がっ!!
ちょっと、ロリってるからオタクとかマニアだったら、悲鳴あげて鼻血だしちゃうぞっ!
このやろうっ。
顔のつくりは日本人っぽいんだけど、髪の色なんか茶色だし、くるりんってカールってる。
瞳なんか日本人じゃあぜったりありえない、灰色。
んー、まるでその容姿はフランス人形!!
もしかして、このフランス人形ちゃん、この屋敷の主(変態やろう&オタク&マニア)なんかに
金で雇われちゃってたりして・・・・・・。
うっわぁ、可愛そう。
女の子だって抱きしめてあげたくなるようなこの子を。

って、そんなフランス人形ちゃんが何かをぶつぶつ呟いております。
「・・・・―様の・・・・・・―様の幽霊です!!」
あたしを指差していってるのは確かなんだけど、・・・・
はっ、今度は超美青年がどっかの国の騎士みたいな格好をして部屋に入ってきました。
「どうした?!」
超美青年がそうきくと、フランス人形ちゃんは大声を出してこう叫んだ。
「サクラコ様の幽霊ですっ!!」
超美青年はフランス人形ちゃんの指の先を辿ってあたしのほうを見る。

幽霊?あはは。えへへ。
ここは天国なんですか?あはははは。

って、ちょっとまたんかい!!
あたしは列記とした生きている人間だっつーの。

しかも、サクラコ様って誰ですか?

そうおもった瞬間にあたしは叫んでしまいました。

「誰が、幽霊じゃ〜!!どこをどうみていっとるんだー!!」
ここにピアノの白鳥先生がいたら「雪乃さん、はしたない!」なんていわれて手をピシってたたかれそうだけど、
今はいないからお構いなしで叫びます。
でも、でもでもその形相はちゃぶ台返しをするどっかの頑固オヤジだったんじゃないか、とあたしは言った後に気がついた。
慌てて二人のほうを見ると、二人とも苦笑いをして固まっておりました。

数十秒間固まった後、二人ははっ、と我に返ったようでした。
でも、二人が元に戻ったその後、
「どうしましたのー?!」
今度は、フランス人形ちゃんとはまた別の可愛さを持った美少女が走ってきた。
そして、その後に続くのは
「姫様ー?!」
と叫んでる50代ぐらいの叔父さん。

あの、この人たちは一体・・・・・・・?

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