エグザイルの女

 トリニティー、モーフィアス、キーメーカーの脱出を助けるべく走ったネオだが、残念無念扉のプログラムが書き換えられていた様で、ヘンな場所に出てしまった。
 この場面が拡張されており、その上ネオは意外な人物との出会いを体験する。

 ものすごいメイクをした女性(以下、攻略本の表記に沿って「ローグ・ウィッチ」)が下着姿で台に縛り付けられ、メロビンジアンの部下によってたかってお楽しみされそうになっている。行きがかり上彼女を助けようとするネオ。手こずっていると…。
 ローグ・ウィッチが叫ぶ。すると衝撃波が発生し、耳をふさいで何とか耐えたネオを除きそこら中が吹っ飛んでしまった。メイクといいこの力といいこの女性はどうもエグザイルだと思われる。悲鳴が武器になり、寄ると触ると全てを破壊する。拒絶的な感じ、まさにイタズラされるのを拒むような叫び方であった。
 彼女は、いい所に来てくれた、感謝はしないけど…などと拒絶的な態度でその場を去ってしまう。

 このあと彼女が出ていったのと同じ出口から出て次へ行ってみると、ヘンな扉が三つ発生しており、メロビンジアンの支配するゲームが始まってしまう。ネオはシュールな空間の中を右往左往する羽目になる。
 「ゴールにたどり着き、無事仲間を救えるかな?」
 仲間とはやはり、ハイウェイの場面で助けを待っているモーフィアス達か。今出会ったローグ・ウィッチも入っているのか。

  • 歪められた次元:だまし絵の様な空間を進む。星が輝いていたり燭台に火が燃えていたり、綺麗な場所だ。上下左右が無茶苦茶だったりする。このステージを見ていると酔った様なラリッた様な、中毒の様な快感がありませんか。
    途中にスロットマシンに見えなくもない構造物があり、その中にローグ・ウィッチが入っていたりする。敵キャラクターは赤蟻。コレに噛まれるというのもどこかマニアックである…。

  • 逆さになって:原作映画の一つ「レボリューションズ」に出てきた「クラブ・ヘル」を連想させるような場所でひたすら戦いまくる。入るなり「殺し合いをしろ!」と言わんばかりに沢山の銃が床にばら撒かれる。
    途中、電気ショックを浴びせられて喜びヘラヘラと笑う女達が出てくる…また、浴びせた男どもはネオを殺しにかかる前に、究極の快楽を与えてやると抜かす……。

  • 魔女:メロビンジアンが最強の部下と認める、ロングスカートの魔女と戦う。魔女は例のローグ・ウィッチを人質に取ってネオを苦しめる。この魔女とローグ・ウィッチ、どうも似ている。

 三つの扉の先にあるステージには、歪んだ欲望を象徴する様なものがちりばめられている印象がある。「レボリューションズ」で一瞬で終わってしまったエグザイル達の爛れた宴が再現されている、そんな風に見えた。いかにもマトリックスらしい映像の「逆さになって」が一番判りやすかろうか。

 何だかんだで、ネオとローグ・ウィッチとは助け合って迷宮を進む。

 最後の魔女との勝負、問題の彼女を死なせないように進めていくと…彼女は魔女の術から脱出。ムービーから戦い画面に戻ると、ネオを手伝って魔女を攻撃し始める。その時は、もはや超能力を出す事自体や破壊する対象をコントロールできている(ネオに当たらない)。成長したのか。
 ネオはローグ・ウィッチが開けた出口を通り、元のストーリーに戻るのであった。
 プログラムであるローグ・ウィッチと友になったネオ。ドンパチが多い印象だったこのゲームでも、やはり話は如何にかしてマシンとの共生へ向かう方向である様だ。

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