チャン・ツーの謎
寡黙な東洋系の人物、チャン・ツー。「嘆きの骸骨(原題SKULL’S RAYMENT、骸骨の嘆き)」でネオと共に戦う。
ブルース・リーとの類似に今更気が付いた。後姿は似ているし、顔もよくよく見ればそっくりである。眉や髪型をわざわざ弱そうな感じにしてあるだけだ。役柄によっては、リーはあの通りの顔にもなっていた。
戦い方も何処となく似ている。バック転キックはリーを連想させるし、蹴り全般のキレも見て欲しい。また、他のキャラに比べてワイヤーっぽさが低い様に見える。現実の武術に比較的近い。
彼の部屋には重要オブジェ「木人」がある。
ムービーではっきりとエージェントを倒す様が描かれたのは、ネオとチャン・ツーだけだ。兎に角強い。うまく最強技(ジャンプパンチ)が当たればエージェント二人のHPを半減させる。
彼は何処となく「霊」を思わせる。彼が歩いた後に次々と、光る小さな花が発生していく。
ネオが頑張ると彼は一緒に戦い、攻撃ボタンを押さないで居ると彼は上の段に登り、壁の方を向いてじっとしてしまう。ネオが戦う意思を見せるとすぐ気付いて降りてくる。不真面目で逃げたり出て来たりしている様にはとても見えない。
それよりも、彼は霊であり、求める者には協力を惜しまないが、チャン・ツーの方からバンバン出て来る事は出来ないとでもいうかの様だ。
古びた骸骨との対話…チャン・ツーは骸骨から「人生のもつれを享受するな」「生が全てではない」と言われ、その後その骸骨を枕に眠りに就いたという。骸骨を枕にと言うのは、死の眠りを連想させる。
チャン・ツーは大変恐ろしいものと向き合う事を決意し、その結果早死にする事になった人物?
そういう人物の象徴なのはそうだろう。ゲーム中では飽くまで生者、レッド・ピルの一人として描かれている様だが。
チャン・ツーとの試合中、「信頼を得るために戦え」という指示はすぐ出るが、その後戦いを長引かせると出る指示「チャン・ツーを撃つな!」は、ジツはゲーム的には単なる努力規定だったりする(PS2版)。
彼が誰だか気付いている人なら、失礼でとても撃てないだろう、ということだろうか?!
わたしが思うに、このゲーム及び映画本編の中心には、リーの書き残したものから受けた影響がある筈。
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