「ドクター・エリカ!試験中のナゴミンが異常な反応を!」
「なんですって!?反応物質は通常のレオンのはずよ!そんなはずは……」
「で、でも高熱を発しながら急速に結合していきます!こ、このままでは爆発――――!」
「こっちに寄こしなさい!くっ……よっぴー、これ純粋なレオンじゃないわよ!」
「えっ……?で、でも何とも化合させては……」
「ナゴミンと同じ実験装置に放置したでしょう!レオンはナゴミンがそばにあると『オトウ酸化』するのよ!」
「ええっ!?じゃ、今結合しているのは……オトウ酸レオン!?」
「迂闊だった……オトウ酸化したレオンとだと、こんなに激しく反応するなんて!
こうなったら一か八か……よっぴー、テンノウジウムを用意して!」
「ふう、危ないところだったわ……よっぴー、試薬の扱いには気をつけないとダメよ」
「うう、ごめん……」
「さ、それじゃ次の実験ね。オトメニウムとレオンを結合させてみましょう」
「ドクター・エリカ、気体のままのレオンではオトメニウムに結合できないんじゃ?」
「本来はね。でも、強力な電気を流していると気体状態のレオンとでも結合しやすくなるのよ」
「でも、オトメニウムって伝導率が低いはずじゃ」
「そこで一時的にジンナイズと化合させて、ジンナイズド・オトメニウムにしてしまうの」
「なるほど!ジンナイズは伝導率の高い物質だから……」
「そういうこと。それじゃあ早速始めましょう。えっと、スイッチは……これ?」
「あっ、それは違うスイッチ――――!」
「ヒッ!?ら、らめぇ!電気!電気来ちゃいましゅ! 電気ビビビビビって通ってるのぉ!」
「ア ー 、シ ヌ カ ト オ モ ッ タ ワ。
エヘン!さあ、最後の実験よ!スバルトの安定化実験を行います!」
「?スバルトなら、レオンやフカヒレンとかカニウムの反応がもうわかってるけど」
「新たな安定化合物が見つかったの。それがこの……ブルマニウムよ!」
「ブルマニウム?それって常にハチマキスと結合してたはずじゃ……」
「ハチマキス・ブルマニウムね。イノリウムにハチマキスを誘引させることで、ブルマニウムを精製できるの。これがその……あっ!?」
「あ……こぼれちゃった」
「だ、大丈夫よ。ブルマニウムそのものは無害……って、何の音これ!?」
「し、試薬棚から勝手にフカヒレンとハチマキスが!?ああっ、装置の中のスバルトまで!?
く、ゲホゲホッ……な、何かガスが……!」
「ナイスブルマ」「ナイスブルマ」「ナイスブルマ」
「よっぴー、何か言った!?」
「ゲホンゲホン、な、何も言ってないよぅ……今の……誰?」
「幻覚……?と、とにかく緊急閉鎖!ってその前に退避!総員、退避ー!!」
こうして――緊急閉鎖されたキリヤ・ラボラトリー。
ブルマニウムの謎を解くべく廃墟と化したラボに挑む調査チーム。
だが、封鎖されたラボで彼らを待ち受けていたものは――――
「Bloomer Hazard」近日公開予定。
(作者・名無しさん[2006/07/19])
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