「いらっしゃいませ」「い、いらっしゃい」
「おお、ホレ見ろ!噂どおり、スゲェ美人だぜ!」
「おー・・・『美人姉妹二人で切り盛りする小料理屋』ってなあ本当だったなぁ」
「まずは熱燗で2、3本持ってきてもらおうか・・・よぅよぅ、もっとこっちおいでって!」
「・・・何をお作りしましょう。今日は甘鯛のいいものが・・・」
「いやいや、そんなのどうでもいいからさ・・・こっち来て酌してよおねーちゃん」
「そうそう、そっちの板場のねーちゃんもさ、料理なんていいからこっちおいでって」
「・・・ご冗談を・・・」
「冗談なんかじゃねえって。料理食わせるより、姉ちゃんたち二人がしっぽり酌するほうがよっぽど客が・・・」

 「 う る さ い 、 黙 れ 」

「な、なんだとぅ!?」
「客だと思って黙って聞いていればいい気になって。フン、どうせどこにいっても女に相手にされないんでしょう?」
「あう・・・ね、姉さん・・・」
「生憎だけど、うちは料理を食べてもらう店なの。女の体に触りたいんなら、金払ってその手の店に行くのね!」
「なっ・・・こ、このアマァ!?」
「あう・・・お、お客さん、暴力は・・・!」
「ゲッ!?な、なんだこのデカ女!?ほ、包丁なんぞ持ち出したって、こ、怖くねえぞ!」
「ふっ・・・巴・・・ヤッチマイナー!」
「ひ、ひいぃ!?」
ぴゅーん
「あう・・・な、何もしてないのに・・・そんなに私、怖そうに見えるのかな・・・」
「まあ・・・包丁持って出てくれば、結構あなた怖いわよ」
「あう・・・これで・・・今日追い返したお客さん・・・6組目・・・」
「いいのよ・・・醜い客なんて、いらないもの」
「・・・わ、私たち、この商売向いてない・・・かも」

(作者・◆Rion/soCys氏[2004/06/16])


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