○ 7月2日



 この日は開拓で「賞金首イベント」がありました。


 ちょっと遅刻して開拓に行ってみると、



 というメッセージが流れてきたりして、どうやらもう始まってるみたいなので。お誘いが来た野良のパーティで参戦しました。




 このイベントは、逃亡した敵の賞金首を15分以内に倒せるかどうか、味方の賞金首を敵の攻撃から守って15分間逃がすことができるかどうか、ということで競うゲームですから。

 こちらが攻撃側のときは、できるだけ早く賞金首を見つけて、倒してしまったほうが良いわけなんですね。





 ということで、このさい思い切って、先に敵の本陣付近まで進軍しておいてみたら…、





 開始した直後に賞金首を倒せてしまえるという、なんともコミカルな展開になりました。




 そして、今度はまた、カルスが賞金首を逃がす番になるわけですが。


 成り行きまかせに飛び込んだパーティーだったので、ちっとも気づいていなかったですけれど、




 偶然にも、賞金首さんと一緒のパーティーに入ってたんですね…。




 これは、なかなか面白い体験ができそうだなと、ワクワクしながら。

 命を懸けて守り通す決意とともに、本陣裏から北へ北へと逃げてゆきます。






 暗闇のなか、ツワモノたちが周りをがっちりと護衛しながら、しばらく逃げ続けていると。少しずつ、追っ手の人間の姿が現われはじめ、だんだんその数が膨れ上がってゆきます…。



 そして、追いつかれ、徐々に削り取られてゆく守りの壁。

 遂には自分も、命と引き換えに数秒間だけ敵を足止めせざるをえないくらい、切羽詰まった状況になってきました。




 逃げてーーーっ!!




 余談ながら、この時ふと思ったのですが…。

 自分で直接敵を倒すことはできないかわりに、ひたすら硬い障害物として攻撃に耐え続けることで、敵の戦力と時間を無駄に消費させるような、「壁プリ」とも言うべき存在になってみるのも、結構面白かったりするかもしれませんね。


 まあ、本気でそれをやろうとしたら防御力とHPと抵抗力のすべてが必要ですし。スピリットシールドが実装されるまでは、ゲートマスターとの兼業で、ほそぼそと壁にも挑戦するくらいで様子をみるに留めますけどね……。




 で、話しを戻して賞金首イベント。


 その後も、何度かピンチに見舞われながら、なんとか倒されることなく、残り一分を切ったので。もしかしたら、このまま逃げ切れるかも!? と思ったのですが。

 そこでまた、一段と人間の追い立てが激しくなり、




 あと一歩のところで、惜しくも討ち取られてしまいました…。




 まあ、結果は残念でしたし何度も死にましたが、追いかけられるスリルを楽しめたので、純粋に面白かったです。




 で、また次は人間の番ですが、




 と、こちらは討ち取り失敗。




 というか、数的に多い人間の方が有利になるといういつもの展開が、時間とともに人の集まってくるにしたがって、どんどんはっきりした形で出てきてたような気もします。



 もう、人間側は、小細工したり逃げたりする必要も無く、むしろ正面からこちらの攻撃を受けて立ったほうが、賞金首の生存率が上がるという余裕の戦い振りだったのに対して。


 カルスの方は、僻地へ僻地へとひたすら逃げ続けたgianさんも、







 地形を利用して、人数差をやり過ごそうとしたSymonsさんも、





 ともに最後は少数で逃げ回ることになり、残り一分のところで討ち取られてしまうという、厳しい状況でした…。





 逃げモードに入ると、敵を振りほどくこともできる代わりに、味方の護衛も前線に復帰するのが難しくなってくるのですが。

 向こうはこちらの本陣に張りついて、復帰組の妨害をし続ける余裕までありましたから。なおさら賞金首を守るのが難しくなってきて、時間が経つとともに、賞金首の狩られるリスクも飛躍的に高まっていってしまってたんでしょうね。





 ちなみに、残り一分くらいになった頃の、賞金首の心境ってこんな感じだったらしいです(笑






 周りの敵の数がどんどんと増えてゆくなか、味方は次々と脱落…。

 それでも必死で逃げ続けるも、まずはちくちくと弓のダメージが入りはじめ。

 飛んでくるノヴァの爆風を背中に感じながら、やがて氷で鈍足を食らったと思った次の瞬間には、もうウォリの射程距離内に入ってしまい。

 ああ、これ以上逃げても無駄なのだ! と悟ってしまう…。といったところでしょうか。


 早く制限時間が終わって欲しくて、一秒一秒がたまらなく長く感じられそうですね。







 しかしまあ、開拓イベントがあると、毎回思うんですけど。

 全体への情報伝達が難しいなぁ、という点については、まあ両陣営に共通した制約として楽しむことができるにしても。

 エルモラドとカルスの人数差が、両者が正面からぶつかるような戦いになると、もろに勝敗を左右してしまうという点は、何とかならないものでしょうかねぇ。




 転生とかで、人数差のバランスを直接調整しようとはしてるみたいですが。

 それよりも、両陣営が直接衝突しあうのではない形での競い方とか、戦うにしてもそれが各地に分散して一極集中を起こさないようにするといったようなゲーム性を盛り込んだ上で、イベントを企画するとか。

 なにか、遊ばせ方の工夫でもってカバーしてくれると、言うこと無しなんですけどね。



 と言いつつ、イベント一回ごとに、そんな面白ゲームを考え出してもいられないだろうし。

 各地に戦闘が分散してたら、その一つ一つの場所でルール違反がないか監視するGMの人手が足りなさ過ぎるという問題もあるでしょうし、かなり寝言でしかないような要望なんですけどね…。


 たとえば、両陣営から選び出された何名かのクラン団長が、開拓の各地に散らばり。その首をめぐって騎馬戦のような形で戦わせて、制限時間内に多く相手側の騎馬を倒してポイントを取った方の勝ちにするとか。

 結局なんだかんだいって、分散するより固まっていた方が安全だと考えて、みんなが一個所に集中するような結果にならないように。騎馬に選ばれたクラン同士は、三分以上同じ場所で戦ってはいけないとかルールを付けていれば、うまく行くんじゃないかという気もしますが。…所詮は妄想ですね。






 イベント終了後、定価でポイント振り直しをするValiantさんとDr.ベルさんの見学に行ってみると、半額を期待する人間さんたちがいっぱい集まっておりました。



 せめて一糸報いてやるぞと、将来のカルスの栄光のために、エルモラドの若い芽に悪影響を与えておきました…。






 明日はどっちだ!?









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