Neighbor Vol.4 Epilogue "D"

黒革の覆面をつけた少年が、ソファーの前に四つん這いになっていた。被り物からは二本に分けて結った髪が犬の耳のように垂れて、小さな頭が前後に動くのに合わせて揺れている。額から目、鼻、頬までをすっぽりと覆う滑らかな素材は、口元の部分だけが開いて、毒々しいルージュを引いた唇が、疣だらけの雄幹を咥え込むようすを覗かせていた。

首から下は一糸もまとわず、小鳥のように痩せた体を、仄かな室内照明に浮かび上がらせている。肩や腰の僅かに丸みを帯び、遠目には少女とも紛うような柔らかな輪郭を描いており、宙に揺れる両臀も、細い胴とは対照をなすように、むっちりと厚みがあった。円な尻朶の間からは鳥羽色をしたレザーの尻尾が伸び、妖しくくねっている。

けなげな奉仕を受けるのは、古代の彫像を思わせる隆々とした筋骨の大男。クッションに深く腰を沈めたまま、脚のあいだで行われている淫戯など知らぬげに、部屋の一面を埋め尽くす大きな画面を眺めている。

映像の向こうでは、まだ髪が伸びる前の少年が、壁に手をついてカメラの方へ尻を突き出していた。肩越しに振り返って、挑むような眼差しを投げてから、華奢な四肢を強張らせると、フレームを黒い線が横切って、太腿の付根へ真紅の筋をつける。素早い鞭による打擲が、見る見るうちに白い両脚を緋に染めていった。

液晶の中で、幼い標的は苦悶に痙攣し、無毛の股間からぶら下がる奇妙に大きな若茎から小水をこぼしながら、どうにか崩れ落ちずに耐えていた。しばらくすると、撮影者がにじり寄り、視界の外からごつい手を伸ばすと、蚯蚓腫れだらけの尻を掴んで割り広げ、疣だらけの赤黒い剛直をねじり込んだ。

録画に映る童児は背を弓なりにし、舌を突き出して細首をのけぞらせる。だが未熟ながら魁偉な秘具は固さを増し、容赦ない肛虐にはっきりと悦びを示していた。

巨漢が削岩機のような抽送を開始すると、子供ばなれした性器はいっそう反り返って痩せた腹を鼓ち、分厚い掌が傷だらけの臀肉を叩く都度、桜桃に似た亀頭から快楽の露を飛び散らせた。

テレビの向こうで繰り広げられる過去の光景に、ソファーに座った大兵の男は含み笑いをして、視線を下に落とすと、従順に口淫を続ける、二つ結い髪の少年に話しかけた。

「あの頃のリトルシュガーは初々しくてキュートだったね」

稚い奴隷は一瞬、身を固くしてから、嘲りから逃れようとするように奉仕に戻ると、顎の外れんばかりの太幹を咥えたまま啜り上げ、一心不乱に口腔と喉の粘膜をこすらせた。

「もちろん今のスラッティなリトルシュガーもセクシーだけどね」

懸命な舌使いにも、しかし男は満足せず、芝居かかった含み笑いをすると、いきなり巌のような拳で左右のおさげを掴んでひっぱると、腰を浮かして激しく少年の食道を犯し始める。

苦悶を伴奏に好き放題に蠕動する穴の感触を愉しんでから、したたかに精を放つ。やや硬さを失った剛直をゆっくり引き抜く。小さな家畜は涙の跡もそのままに、おとがいを開き、舌にからむ大量の白濁をさらけだしてから、歯磨きで口をゆすぐように頬をふくらせよく味わってから音を立てて嚥下する。

「サンキュー…フォーユアマーシー、ダディ」

声変わり前の喉がきれいな発音で感謝の言葉を述べると、すぐにまた陽根にむしゃぶりついて、丁寧な舌使いで掃除にかかる。しつけのよい召し使いのようだった。

「ユアウェルカム。上手にできてるね。次はどうするんだった?」

巨漢の掌が無造作に幼い頬を張ると、覆面の男児はまた硬直してから、荒い息を吐いて腰をもたげ、手を触れぬままに肛門をうごめかせ、色鮮やかな粘膜をめくらせつつ、革でできたまがいものの尾をひり出していく。

拳大の数珠が腸液でぬらつきながら次々に転び出る。全部で十いくつありそうな珠は、そろって機械じかけらしく、激しくくねりのたうち震えながら床へ垂れさがり、ぶつかってやかましく鳴る。だが最後の一個が抜ける前に大人の指がつまみとり、また強引に根元まで捻じ込んでしまう。

「うぎぃ!!」

「トゥースロウリィ。もっとスピーディにやってごらん」

言いながら太腿を撫で上げる。

「ふぅ…ふっ…イエス…ダディ」

また暴れるおもちゃを排泄しにかかるが、いささかでももたつくと、巨漢は分厚い掌を振るって、容赦なく目の前で揺れる円かな双臀を打擲し、つねり、ねじり、幼い奴隷からつたない英語で手加減を求める哀訴を上げさせる。

「だらしないねリトルシュガー」

巌のような拳がレザーの尾を握りしめ、力任せに引き抜くと、放り捨てた。プラスチックが床を叩くうるさい音がしばらく続いてから止まる。同時に少年はうめきとともに背を弓なりにすると、床へ崩れ落ちた。だが大兵の主人は、わずかな休息すら与えず、爪先で頭を小突く。

「章一君。あんまりだらしないと…君の大事なマム…シュガーがディシプリンを受けることになるよ」

章一と呼ばれた子は、あえぎつつ懸命に身を起こし、手探りでごつい膝に這いのぼってから、背を向けるようにして器用に蹲踞の姿勢をとると、尻朶を広げ、食いしばった歯の間からせわしく呼吸しながら、ぬめる菊座を屹立にあてがう。

「ステイ。リトルシュガー。まずおねだりからだ」

つぶやきながら、おさげをひっぱって合図をする。

「イエスダディ…プリーズプリーズプリーズ、ファックユアノウティシッシィドーター」

甘ったれた幼女の口調を装って覆面の少年が腰をくねらせると、含み笑いをしながら男は一息に剛直で後孔を貫く。

舌を突き出して痙攣する矮躯を丸太のごとき太腕で抱きすくめ、力強い腰使いででたらめに突き上げながら、相手の年齢に似つかわしからざる大きさの若茎にも手を伸ばし、桜色の亀頭に刺さった玩具を掴んで乱暴に出し入れを始める。尿道を貫く小粒の数珠が、先走りを泡立てながら、硬くいきりたった肉筒の先端からあらわれては消える。

「ぉごぉお!!?ぎぅ…んんぅう!!?」

ディープキス。逞しい雄は、小さな疑似雌の尿道と直腸を同時に犯しながら、とがった乳首をひねりつぶすようにつまみねじり、失神と覚醒とを繰り返させる。

「ぷはっ…ほんとにキュートだよリトルシュガー…ほら、次はワッシュッジューセイ?」

うながしながら指でちょっと舌をつまんで離す。

「あむ…ぁっ…ぐひんっ…あぐ…」

「おや?やっぱりシュガーをおしおきかな」

もう一度同じ虐めを繰り返す。

「おっきくなったら…ダディと…結婚するぅ…」

「グッガール。ごほうびに今すぐブライドにしてあげる」

骨をへし折らんばかりの怪力で抑え込みながら、内臓を引き裂かんばかりの勢いで徹底して犯しぬく。投薬によって変化した未熟な肢体はかろうじて受け取り、いくどもえずき、空っぽの胃を伸縮させたようだった。

再び精を放っても満足せず、ミネラルウォーターを飲み、口移しながらさらに後背位で、次いで正常位でつがい、三度、四度とはらわたに精を注ぎ入れる。そのあいだも秘具に刺さった数珠は執拗に出し入れして、裏返った悲鳴を走らせる。

「僕の可愛いドーターにこんなものがついてるなんておかしいよね?カットオフしちゃおうか?でもそうしたらシュガーががっかりするね。このキャンディバーはあの子のお気にいりだ。放っておくといつも咥えて離さないもんね」

からかいながらさらにつながったまま尿道をいたぶる。マスクをかぶった未熟な肢体は断続して痙攣するばかりで、もはやぶつかってくる嘲弄も聞こえているのか定かではなかった。

「アーユースリーピイ?いいのかい?せっかくここまで頑張ったのに。そろそろリトルシュガーの待ちに待った時間だよ」

指を鳴らすと、扉が開いて、ボンデージファッションの女が入って来る。あとには四つん這いになった妊婦が従う。熟した肉付きに、章一とそっくりの覆面をしている。

「ハイハニー。シュガーのようすはどうだい?」

「ハイダーリン。ごきげん、すごくよいみたいですよ。リトルシュガーに会わせてあげると教えたらいつもよりもっと元気になって、さっきもずっと自分で慰めていましたし、止めるの大変でした」

「レアリィ?」

「お見せしますね。ほらシュガー」

女主人が、荒く息をする身重の雌をテーブルに座らせ、股を開かせる。肛門と秘裂を塞ぐ極太の張型が細い紐のような下着で固定してある。さらに尿道には少年とそろいの数珠が刺さっている。

「ほら、おあずけさせてごめんなさい。おしっこの穴ならいくらいじってもいいですから、がまんせずどうぞ」

そっと尿道の玩具に手を導いてやると、覆面の妊婦は舌を突き出してあえぎ、おずおずと取手を握ると、ゆっくり前後させ始める。あっさり失禁し、うめきながら、しかし腕は止まらず、次第に嬌声も大きくなっていく。

「これしゅきぃ!おしっこぉ!おしっこあなしゅきぃ!!あああ!いぎゅ!いぎゅぅう!!」

丸々とした腹を突き出すようにしながら、白蜜のにじむたわわな乳房をゆすり、唯一許しを得た刺激を貪る姿は、滑稽でありながら凄艶でもあった。

調子を合わせるように、男も膝に乗せた少年の鈴口を押し広げている玩具を出し入れする。

「んぁあ!!!」

「んぎぃいい!!!!」

三江が歯を噛みしめながら絶頂に達すると、同時に章一も果てた。

「グッガールズ。さて、シュガーにもプライズをあげないとな」

革装束の女が妊婦の首輪を引いて卓上からおろし、また四つん這いにさせると、繋がったままの少年と男のそばへ導く。

巨漢が剛直を収める“鞘”がわりのように扱っていた幼い奴隷を腰の上から持ち上げ、接合を解く。

「ほらこぼさないように」

耳元でささやくと茶色の蕾がすぼまり、白濁をわずかに滴らせながら閉じる。

「さあ、ユアトリーティングだよシュガー」

覆面の男児を同じく犬のような恰好にさせ、収縮を繰り返す尻穴を、身重の女の前に突きつける。

三江は濃い雄の匂いを嗅ぎ、ぶるりと震えてから、いきなり章一の円かな双臀にむしゃぶりつき、菊座に舌をねじ込んで啜り呑み始める。とっさに逃れようとする細腰を抱え込み、爪を立て、なお抗うと太腿に歯を食いこませて、おとなしくさせ、思う存分子種を吸い上げる。

「ひぁぁ…ぁっ…ぁっ!!」

「あむっ♥…むっ♥…んっ♥…んっ♥…あぶ♥…むぅぅう!♥♥♥♥♥」

恍惚として少年の直腸にたまった精子をできるかぎり吸い上げると、ためらいもなく指を埋め、やがて手首まで捻じ込んで残りを掻きだす。かぼそく悲鳴を上げるばかりの幼い獲物の反応はかえって孕み雌の欲望を掻き立てるのか、容赦のない攪拌を何度も繰り返す。

大小の家畜の乱れようをよそに、飼い主である男女は互いに抱き合ってソファーに腰かけ、互いに軽い口づけや手慰みを交わし、ややあって再び愉快そうに眼前の痴態を眺めやった。

三江は存分に好物を味わいつくしてから、ようやくと開ききったままの章一の肛孔かれ舌を抜くと、今度は蟻の門渡りをなぞり、柔らかな陰嚢をねぶってとうとう子供離れした陰茎にたどりつく。次いで肉幹から雁首にいたるまで鼻をこすりつけて匂いを嗅ぎ回り、最後に数珠のはまった鈴口を探り当てるや、玩具の先端を歯で咥えて取り外した。

抜けた穴からこぼれる白濁を舌でうけとめ、すぐ亀頭にむしゃぶりつくと、喉元まで咥え込み、またくぐもった嬌声とともに喉を鳴らして粘液を嚥下する。そうしながら蜜の滴る秘裂をものほしげに相手の唇に押し付ける。

幼い奴隷はもうろうとしながらも、先輩奴隷の望みに従って陰唇に接吻し、丁寧な奉仕を始めた。マスクをかぶった大小の裸身は、そのまま互いに逆向きにしがみつきながら欲望の印をとめどもなく貪る。

「ステイシュガー、ステイ。リトルシュガーもだ。まったく、ちょっと甘やかすと、すぐ二人だけの世界に入ってしまうな。困ったものだと思わないかいハニー?」

苦笑しつつ尋ねる巨漢に、革装束の女はしがみつきながら答える。

「しかたないですよダーリン。実の親子ですもの」

「ザツライ。でも立場は忘れないようにしないとね。ほらシュガー、リトルシュガーそろそろ親子だけの時間はおしまいだよ。こっちへおいで」

男の大きな脚が床を叩いて振動を伝えると、母は息子をわずかのあいだきつく抱きしめてから、すぐ離れて這ったまま主人の元へにじりよる。匂いだけで硬さを取り戻しつつある剛直を嗅ぎ当て、覆面の鼻先を寄せると、おおげさなほどうごめかせ、許しを乞うかのごとく顎を上向ける。

おとがいをいっぱいに開き、唾液まみれの口腔をさらして舌なめずりをする。すぐ隣には、いつしか血のつながったおさなげな顔が、やはり覆面のまま並んで、母とよく似た、しかしややつたない仕草で媚を売る。

成熟した女と未熟な少年と、二匹の家畜が肩を並べて無言のままに肉棒をねだるようすに、男は相好を崩しつつ、大きな掌でそれぞれの頭を抑えて、野太い凶器に近づけさせる。

「ゴーアヘッド。シュガーズ」

章一と三江は夢中で屹立にむしゃぶりつき、息を荒らげ奪い合うようにしながら、亀頭の先から雁首、太幹、付け根にいたるまでを舌と唇でくまなくねぶっていく。

はどめの外れた熱烈さで尽くす親子奴隷に、男は思わず背をそらせ、くぐもったうめきをあふれさせる。隣の女がくすくすと笑いながら、器用に指でマスクの後ろにあるジッパーを開き、覆面をとりさると、汗みずくに蕩け切った美貌とあどけない面差しとがあらわになる。

「とってもかわいいですよ二人とも、ほら、記念撮影しましょう。ピース、できますか?」

携帯電話のカメラが向くと、母と息子とは左右から一つの肉棒に頬をすりよせつつ、レンズに向かって手を差し伸べ、人差し指と中指を開き、惚けた笑みを浮かべる。

どちらも虚ろで、愚かしく、けれど幸せそうな表情だった。

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