29.
ディルドゥの回転と振動が始まり,接合部から血の混じった泡が噴出す.間を見計らった夏樹は,インシュマーの喉の粘膜を使って,激しい抽送を始めた.冬人は兄と姉の微妙にずれたリズムの間を取りながら,聖職者の陰茎を締め付ける.
「はっ,こいつの喉,細っ,けー,よっ.あんな,ざらざら声してた割に,良くっ,滑るしよ」
「あんっ,お尻は,薬でもう,がばがばっ,だけどぉっ,このディルドゥなら,ぴったり,だね♪冬人,ついてきてる?」
「んっ…ぅあっ,ひゃぅっ…はひぃっ,秋音様ぁっ,夏樹様ぁっ」
三者は三様に,少年の抜殻を使って快楽を貪った.秋音は男も顔負けの力で腰を使いつつ,片手を冬人の腰に回して,秘具を掴む.末の弟があえかな嬌声を上げて,姉の肩に頭を預けると,兄はまた性懲りも無く嫉妬の色を浮かべて,テロリストの口腔を犯す速度を早めた.
「ちくしょっ,もういく.おら,肺にぶち込んでやる.死ね!」
憎しみの篭った口調で畳み掛け,精液を流し込んでやる.幾分は本当に気管へ入ったのか,インシュマーの喉は咳き込み,こってりした液体を戻そうとした.だが,夏樹はしっかりと髪を鷲掴みにしてそれを許さず,残さず胃に送ろうとする.耐え切れず,セム系らしい高い鼻から白い雫が滴り,美しい顔を無惨に汚す.
「へっ,もう脳がぷっつんしちまってるのに.お上品なんだな.クソガキ!」
「夏樹お兄ちゃんがっ,下品すぎ,だっよ.でもこいつ,腰も立たないみたいだしっ.冬人を虐めた敵はばっちり取れたね!ねっ冬人♪」
「やぁっ,らめぇっ,秋音様ぁっ.しごかなひでぇっ,うごかなひでぇっ!!」
「すっごい,テンション高いじゃっ,バカ冬人.秋音が動くとっ,衝撃が,伝わっちゃってんの?」
兄の問いにこくんと切なげな頷きが答える.秋音が背後で嬉しそうに笑った.二人の少年を同時に犯す快感が,膣内を掻き回すディルドゥからじんじんと昇ってくる.一人は最愛の弟,もう一人はどれだけ憎んでも憎み足りないチェアラム教徒の少年.もうあの悟り済ました聖職者の姿は消えた.
在るのは新しいダッチワイフ.壊れるまで遊ぶだけの人形に過ぎない.
不意に,冬人が天を仰ぎ,片手を下腹に宛てて吐息した.
「おな,お腹が,あっ,入って来ちゃっ…」
「ダッチワイフの癖にぃ!冬人の中で出すなんて生意気ぃっ」
訳の解らぬ難癖をつけて,秋音がディルドゥを突き上げる.インシュマーの四肢が力無く揺れて,衝撃を受け止めた.
「あきねさまぁ!とまって,またでちゃ!あああっ!!!」