8.
「J…J…」
せめて,抱いてやりたい.目の前で触れもしないまま,彼が壊れていくのは嫌だった.風船のように膨らみ,今にも破裂しそうな乳房を,いつの間にか自分の手で揉みながら,女は切なさで啜り泣いた.
「抱かせろ,抱かせろよぉ…俺にも…」
不意に,触手が動きを変え,大小の裸身を寄添わせる.期せずして願いが叶い,レイラの背骨を電流のような喜悦が通り抜けた.思わず触手達を見回すと,彼等はぐいとJ・Jの両脚を広げ,促すように彼女へ押し付ける.
「「はっ♪」」
皮膚が触れ合うと,それだけで気絶しそうな衝撃が,双方へ伝わる.敏感になった二人の神経は僅かな摩擦だけでも異常な量の快楽信号を伝えた.真珠の肌をした長躯が,黒玉の肌をした矮躯を抱き締め,貪欲に刺激を求める.美しい獣同士は絡み合い,可能な限り多くの面積を密着させてくねった.
左右の胸を犯していた触手が抜け,秘裂を嬲っていた触手も愛液を飛び散らせながら退く.解放された乳首から勢い良くミルクが溢れ,J・Jの艶やかな肩に染みを作った.だが,新陳代謝を作り変えられた軍曹は,もう怒りや憎しみを持つのを止めていた.代りに乳房を持ち上げ,指の刺激だけで意識を飛ばしそうになりながら,何とか喘ぐ少年の口元に押し当てる.
「…くは…はは…ミルク出るようになっちまった…J…ジミー…飲んでくれよ?」
少年は素直に口に含み,喉を鳴らして嚥下していく.恐らく,媚薬の効果もあるのだろうが,ただでさえ上気した頬が,更に色を増している.
片方だけ解放するのは不公平という訳なのか,精嚢がぱんぱんになった伍長の性器からも触手が外れる.たちまち濃い白濁液が射出され,レイラの鍛えぬかれた下腹へ飛び散った.熱いシャワーのようにそれを浴びながら,軍曹は困ったように眉を潜める.
「こら…ジミー,行儀,悪いぞ,綺麗にしろよ」
乳首を含ませていた口を,今度は六つに割れた腹筋へ押し付け,出したものの後始末をさせる.命令に従う少年の拙い舌使いにぞくぞくしながら,女は指で秘裂を広げた.この子が欲しい.それだけだった.もう他はどうでもいい.
「へへ…お前が入隊した時から…こうやってペットにすんの夢だった…予定が狂っちまったけど…そろそろ,本番…な?」
とろんとした表情で,上目遣いに顔を擡げたJ・Jを,優しく導く.ずるっと,勃ったままの淫具は抵抗もなく入ってしまう.レイラはちょっと寂しそうに笑ってから,緊く締め付けてやる.
「ハヒィッ!ア゛ァ゛アッ…」
「気持いーか?ちっと…ヤラれ過ぎでガバガバになってけどな…俺は,キモチーぜ,ジミー…」