魔力を帯びた脚が地を蹴ると,風景は水の様に流れ,森が切れる.新たな草原であった.木霊の林にはこうして幾つも空地が設けられている.人間達が妖精の踊り場と呼ぶ場所で,元来はエルフが館を築いたり,宴会を開いたり,木の側では憚られるような魔法を使う為にあった.
レフィが転び出たのは,長老達の館がある広場だった.此処も戦いの為に死臭が立ち込め,其処彼処に死骸が転がっている.普段の威厳溢れる佇まいを知る少年には,胸の詰るような光景だった.だが感傷に浸る間も無く,リフォルが追いついてくる
「なにおどろいてるの?すごいのはもっとさきにあるんだよ?」
「お姉様…もう,もう,止めましょう…」
「だったら,れふぃがはやくしねばいいじゃない.そしたら,わたし,いっぱいいっぱいえっちできるのに…れふぃのせいで,がまんするのつらいんだからぁ…えい,木の杖(ウッド・ストック)」
草地の端に繁る楢の樹幹が変形し,棍棒のような枝でレフィを突き飛ばした.華奢な肋を数本へし折られ,少年はがっと吐血して地に伏す.
「あは,あたりぃ…ね,れふぃ.もう,まりょく,ほとんどのこってないよね?ね?だったら,しぬまえに,いいものみせてあげる♪」
エルフの娘は,草をベルトコンベアーのように動かし,弟を半壊した館の方へ運ばせる.
「みて,れふぃ,おかあさまたちだよ?」
草の茎が触手のように伸び,細首を絡め取って上向かせる.
館の玄関には,6本の木が並んでいた.各々,窪んだ洞に1人づつ,長老を抱え,根と枝で肉の穴という穴を犯している.鼻や耳,目までを貫かれ,悲鳴すら上げられず,死すら許されずに終わりの無い快楽に責められていた.
「みんなきがだいすきだから,ひとつになってもらったの.いちばんみぎの,"みずのつかさ"は,おつゆがたくさんでるから,くぬぎだよ.ほら,あそこにたくさんのむしさんがかじりついて,じゅえきをすすってる」
黒い甲虫が蜜を求めて群がる女を指差し,リフォルは無邪気に笑った.
「となりは"くさのつかさ"さん.ぎんまつのきだよ.いつも,もえぎいろのどれすをきてたから,はだに,こけ,うえてみたの.きれいでしょ?おしりと,あそこにも,びっしりはえてるの.かゆくてかゆくてしょうがないんだけど,かけいないの,だからね」
少女は水の司の性器の周りから,虫けらをつまみ,草の司の苔の生えた皮膚に置く.走り回る虫の感触が痒みを刺激するのか,微かに関節がねじれ,悦楽の験を見せる.