7.
「なぅ…ひがぁっ!?あがあっ!!!!」
どくどくと流れ込む熱い精液.ヴォーダンはもう絶頂を迎えたらしい.人間の生理にさえ未熟なロビンには,何が起きているかなど皆目見当がつかなかった.瘤はさらに大きくなりながら排泄孔塞き,止め処なく続く射精の逆流を封じる.
火酒に加え,他の雄の体液が,少しづつ腹部を膨らせて行く.
「いっぱい,いっぱいだよぉ…も,入らないよ…あ,あ…」
しかし放出は続いた.ヴォーダンは尚も腰を振りながら,散々に撲たれ,掻き毟られた背へ改めて深々と鉤爪を食い込ませ,幾度も勝利の咆哮を放った.すっかり新しい牝が気に入ったので,射精にいつもの何倍もの時間をかけ,確実に妊娠するよう最善を尽しているのかもしれない.それは全く無駄な努力だったが.
やがて瘤が縮み始め,ヴォーダンの巨根が引きずり出される.ぽっかりと穴を開いた少年のそこからは,淫靡なカクテルが溢れ出ていた.耳元で煩く騒ぐ昂ぶった雄の声も,壊れた心には全く届いていないようだ.
ヴォーダンが一声吼えると,斑毛のトールが進み出て,ゆっくりとロビンに圧し掛かった.
「ぁっ…」
前より太い侵入に,身体だけが反応する.縛られた獲物に,休む時間など与えられはしなかった.周囲の咆哮は一層猛々しくなり,日が暮れるにつれ狂宴は益々激しさを増していく.我慢の利かなくなった赤毛のテュールが、前に回って半開きの唇に剛直を押し込んだ.これまでにも人間の輪姦経験があるのか,他の犬は小さな両手にその逸物を擦り付ける.
明け方,行為が一巡し,ヴォーダンが二回戦を始める頃には,もうそこに鋭い目をした少年の姿はなく,ただ獣の陰茎を頬張り,手でしごき,奉仕するだけの牝犬が生まれていた.
「ロビン,手袋を取ってきてくれ」
「ワンッ♪」
尻からふさふさの尻尾を生やした男の子が口に手袋を咥え,四つんばいになって主人の下へ駆けて行く.青褪めた肌の貴族は,上目遣いに品物を差し出す彼を撫で,鷹揚に頷いた.首輪の隙間に指を入れ,軽く掻いてやる.
「犬達に餌はやったか?」
「ワンッ♪」
「お前の餌は?そうか一緒に食べたか.しばらくこの狩小屋は留守にするが,私がいなくても淋しがるなよ」
「キュゥン…」
「帰ってきたら新しい猟犬を連れてきてやる.今年は東外れの領地で気性の強いのが生まれたそうだ.嬉しいか,お前の夫が増える」