「うーん、“てぃんだろす”は欲しがるのかな? コレ……」
今回の戦いでで『戦友』を1人挙げるとすれば、それは“てぃんだろす”になるだろう。あの子がいつも僕にべったりなのもあるけど、何か騒動が起こるたびに一緒に巻き込まれるのはいつも“てぃんだろす”だからだ。苦楽を共にした同士としては、是非とも“てぃんだろす”にプレゼントしたいんだけど……あの子、宝石なんて喜ぶかなぁ。ダークシールの基盤の方がよかったかな?
「くぅん?」
案の定、『輝くトラペゾへドロン』を見せても、あの子はきょとんとするだけだった。しかし、その瞳が輝いたのは、手渡そうとしてうっかり床に落としてからだ。
多面体の『輝くトラペゾへドロン』は宝石と言うよりボールに近く、床を転々と弾みながら転がっていく。それを見た“てぃんだろす”の瞳がきゅぴーんと輝いた。
「わん! あんあん!!」
“てぃんだろす”は尻尾を盛大に振りながら、四つん這いで『輝くトラペゾへドロン』を追いかけていった。部屋の中なのになぜか土煙が舞う中、猛スピードで戻ってきた“てぃんだろす”は、僕の足元に『輝くトラペゾへドロン』を置いて、期待に満ちた眼差しで待ちきれないように尻尾を振っている。
僕はもう一度『輝くトラペゾへドロン』を手に取り、今度は意図的に遠くへ投げた。
「わわわん!! あぉん!!」
再び猛烈な勢いで追いかけていった“てぃんだろす”が、あっという間にそれを持って帰ってくる。
うーん、さすがはワン子邪神。『ボール遊び』という犬にとっては最高の遊戯が大好きみたいだ。
「それじゃ、投げるよ」
「わん!!」
僕はとことんあの子に付き合ってあげたけど、2時間も過ぎた頃には流石に限界を悟った。
「はぁはぁ……ちょ、ちょっとタイム……」
「わぅん!」
息を切らす僕とは対照的に、“てぃんだろす”は汗だくになりながらもまだまだ元気そうだ。でも、遺憾ながら僕の体力が持たないよ、トホホ……
「汗かいちゃったね、一緒にシャワー浴びようか」
「わん!!」
「きゅぅん……」
「ほら、もうすぐ終わるからね」
“てぃんだろす”とは毎日一緒にお風呂に入る(“てぃんだろす”が付いてくる)けど、この子は相変わらず頭を洗うのが苦手だ。自分では頭を洗えないので、僕の膝の上に座り、鼻の頭に白い泡の塊を乗せながら、瞳をぎゅっと閉じてシャンプーが洗い流されるのをじっと耐えている。目に水が入るのが嫌いと言うより、石鹸の類が苦手らしい。
ふむ、それならこれはどうかな?
「わ、わぅん!?」
好奇心に駆られた僕は、髪を全て洗い流した後、いきなりボディソープを染み込ませたスポンジで“てぃんだろす”の身体をゴシゴシ洗い始めた。
「きゃぅん! わんあん!!」
案の定、“てぃんだろす”はジタバタ暴れ始めたけど、逃げられないように背後からぎゅっと抱き締めて、全身余す所なくスポンジで擦りまくる。
「きゃぃん!!きゃぅん!……くぅん」
数分後には、身体中をボディソープで真っ白に染めた“てぃんだろす”の抵抗もだんだん弱くなってきた。時折身体をピクっと震わせるだけで、成すすべなく僕に身体を洗われまくられている。観念したかと思った……その時、
「あぉん!!」
突然、“てぃんだろす”の身体がビクビクっと震えたと同時に、股間から石鹸とは違った白い液体がぴゅっと飛び出して、自分の胸を白く染めたんだ。
「て、“てぃんだろす”?」
「……くうぅん……」
慌てて覗いた“てぃんだろす”の顔は赤く上気して、泡に隠れた股間からは、小さいながらもしっかり勃起したペニスが顔を覗かせている。
し、しまった。あまり念入りに洗い過ぎて、敏感なこの子の性感帯まで刺激してしまったのか。普段、石鹸を嫌うのも、幼い柔肌には刺激が強すぎるからなのかもしれない。
「きゅぅぅん……ぁん、ぁぅん……」
“てぃんだろす”は大きな瞳を快楽に潤ませながら、すりすりと背中とお尻を僕の胸に摺り寄せてくる。どうやら、完全にスイッチが入ってしまったらしい。
「…………」
僕は無言で“てぃんだろす”のザーメンを指ですくい、この子の口元に運んだ。自分の精液にもかかわらず、“てぃんだろす”はうっとりと僕の指を舐めてくれる。そう、スイッチが入ったのは僕も同じだ。
「きゃん!!あぉん!!わぉおん!!」
再び猛烈な勢いで股間や平坦な胸をスポンジで擦り洗う。“てぃんだろす”は今や完全な嬌声を漏らして、全身で快感を表現していた――
「……いくよ、“てぃんだろす”」
十数分後、男の部分も女の部分でも、何度も絶頂を迎えてぐったりとしている“てぃんだろす”を背中から持ち上げながら、僕は最終確認を取った。
「くぅん……」
“てぃんだろす”が小さく、しかしはっきりと傾いたのを確認した僕は、そのままゆっくり手を離す。天を向いて勃起した僕のペニスに、“てぃんだろす”の女性器が深々と突き刺さった。
「きゃぅううん!!」
悲鳴に近い喘ぎ声が風呂場に響いた。幼い性器には大き過ぎる僕のペニスを、しかししっかりと受け入れてくれる“てぃんだろす”のヴァギナは、痛みとたまらない快感を与えてくれる。半分も刺さらないうちに奥まで届いたのを確認した僕は、背面座位のまま容赦無く腰を突き上げた。
「わぅうん!!きゃん!!きゃぁああん!!」
泣き叫ぶ“てぃんだろす”の股間には、あれだけ出したのにまだ勃起している包茎ペニスがプルプル揺れている。それを右手でぎゅっと握り、オナニーの要領でゴシゴシ擦ると、“てぃんだろす”は狂ったように悶え、身をよじり、痙攣する。
そして――
「うううっ」
「あぉおおおおおん!!!」
ヴァギナの奥に大量のザーメンを注ぎ込むと同時に、“てぃんだろす”もペニスから勢い良く白濁液を射精して……ぐったりと腕の中で気絶してしまった。
「……くぅん、くんくぅん」
「こらこら、どうしたんだい“てぃんだろす”?」
湯船の中で“てぃんだろす”は、僕に抱き付きながら何度も顔を舐め回した。その瞳は幼子の親愛を超えた範疇で、明確な『女』の光を宿している。
……“ティンダロスの猟犬”に魅入られた獲物は、絶対に逃れる事はできないという。タレ耳の乗った緑髪の頭をくしゃくしゃに撫で回しながら、僕はそれも構わないかなぁ……と考えていた。