落ち武者は口を開かなかった。一瞬開けた目も閉じて横たわったままだった
野武士も動かずその場に立ち尽くしていた
しばらくして、野武士は足を曲げ落ち武者の顔を覗き込んだ
カチャリ
野武士の刀が竿からはずされた
その音を聞き落ち武者は覚悟を決めた
やってくれ。一気に殺してくれ
落ち武者の頬にひんやりとした刃物の感触がした
さぁ、いよいよだな
落ち武者は口の中のツバをゴクリと飲んだ
ブツン
ブツ・・ブツン・・
?
なんだ?何を切ってるのだ?切ってるのは体ではないぞ?!
妙な感触に落ち武者も目を開けて見てみた
なんと野武士は、落ち武者が着ていたボロボロの鎧を脱がそうと繋ぎ目の部分を
切っていたのだった
たいした鎧ではないが・・・こいつにとったら収入になるのだろう
しかし、私はまだ生きているというのに・・・
よほど私が弱く見られてるのだな。馬鹿にされたものだ・・・まぁ・・もうどうでもいいか・・・
落ち武者は何の抵抗もしなかった
野武士にされるがまま鎧は、あっと言う間に剥ぎ取られてしまった
さぁ、ついに最後の時か・・・
落ち武者は覚悟を決めた
・・・が、次の瞬間妙な感触に襲われた
人肌の感触だ
落ち武者の胸の上を野武士の手が輪をかくように撫でている
何の意味だ・・・一体・・・?
落ち武者は目を開けて野武士の方を見た
瞬間、野武士と目があった
野武士はニヤリと笑うと、かろうじて羽織っている着物の襟を掴み
左右大きく広げ落ち武者の胸肌をあらわにした
そして落ち武者の乳首に唇を這わせた
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