『まじかるメディシン(中編)』

 佐奈ちゃんは懸命に舌を動かして、僕を気持ち良くさせようと頑張っている。
「ん……、んんっ…………、んうぅ……ッ!」
 兄さんに比べればまだまだ拙い舌使いだけど、その熱い想いは確実に伝わってくる。それだけで、僕の呼吸は不規則なモノになっていく。
 佐奈ちゃんは舌に力を入れて、とがった先っぽで歯列を舐める。僕は少し首を動かし、佐奈ちゃんの口を吸う。優しく舌を噛むと、佐奈ちゃんは切なげに首を反らす。
「ふう……っ、やん……ッ! あうぅ、あたしが気持ち良くさせたいのにぃ……」
「十分だよ……、もう……僕…………、気持ち良すぎて……よく分からない……」
 僕は今の気持ちを正直に言う。
 38度の熱は、当たり前だけどさっきから下がった様子はない。むしろグッと上がってしまっているだろう。汗をかいた体を拭きもせず、エッチなことばかりしているのだから、当然だ。
 頭の中は火照るばかりで、痛いのか痺れているのかさえよく分からない。ただ、少なくとも平常時の感覚ではない。今も天井がグルグル回っている。
 そして、僕の体はすごく鋭敏になってしまっている。
 少し佐奈ちゃんの指が触れただけで、腰が跳ねる。唇を吸われるだけで、魂が抜かれそうだ。僕は涙の向こうにいる佐奈ちゃんを、惚けながら見つめることしか出来ない。
「慧、ホントにダイジョブか……? なんかものすごく、だらしない顔になっちゃってるぞ」
「あ……、あうぅ……。そんなこと、言わないで…………」
 僕は恥ずかしくなって、両手で顔を覆う。真っ赤に染まった頬が、掌に熱を伝える。
「慧兄ちゃん、可愛いよぉ。 あたし、そういうお兄ちゃんも、大好きだよぉ」
「やあぁ……。やだ……やだ……やだあぁ……」
 僕は首を横に振る。……もう本当になにがなんだか分からない。ただ、羞恥心が強すぎて心臓がバクバクいっている。
 佐奈ちゃんが僕のパジャマに左手を差し込み、薄い胸板をそっと撫でる。
「ひうッ!」
 僕は快感に背筋を反らす。
「お兄ちゃんの体、汗でベトベトだね……。とっても熱いよぉ……」
 そう言うと、佐奈ちゃんは右手で僕のパジャマのボタンを上から器用に外していく。薄い布地を横にのけられると、僕の上半身がベッドの上であらわになる。
「あ……、な、なに?」
「慧兄ちゃんの汗、あたしが全部舐めとって上げる……」
 佐奈ちゃんはそう言うと、僕の首筋に口元を寄せる。湿った肉厚が、発熱した皮膚の上を這う。
「あうッ! や、やらあッ! は……はうッ! うッ……うぅ……、な、舐めないでぇ……、僕、汚いからぁ……」
 しかし、佐奈ちゃんは僕の言うことなんて聞いてくれない。丹念に首を舐め、次は鎖骨に向かって舌が動き出す。
「ふ……ッ! う……、ううぅ……ッ!」
 ペロ……ペロ……、ペロペロ……、クチュッ……、チュッ……、チュウウゥゥッ!
 佐奈ちゃんはまるでこそぎ落とすかのように表皮を舐める。それは圧倒的な甘美で、僕は全身がプルプルと震え出す。
「おいひい……、慧兄ちゃん……おいひぃよぉぉ……」
 肩が連続して吸われ、青白い皮膚に細かいキスマークが次々とついていく。
 両手ではやんわりと全身がマッサージされる。脇から横腹、そしてベッドの下の背中にまで……。もう体のゾクゾクが止まらない。
 やがて、佐奈ちゃんの舌は僕の乳首へ……。乳輪の周りをクルクルと、舌先が回る。
「ひゃ……ッ! ひゃうぅッ! ちょ、ちょっと……佐奈ちゃん…………ひ、ひぐッ!」
「おー……、やるなぁ佐奈。たっぷり教え込んだ甲斐があったよ……」
 晶兄さんは、頭の横に肘をついて、佐奈ちゃんの愛撫を見守る。
「うん……、いつもお兄ちゃん達にして貰っていたから、今日はお礼をするの……。いっぱいいっぱい、慧兄ちゃんに感じて貰うの……」
 ついに佐奈ちゃんが僕のオッパイを口に含む。ジュルッという淫靡な音が響き、次の瞬間、甘い波が神経を伝う。
「ああぁ……ぁっ……ッ! うッ……うぅ…………、ぐうッ! ううぅッ!」
 僕は無意識にシーツを握りながら、手首を限界まで返している。眉間にシワが寄るほど顔をしかませながら、首を大きく反らす。
 僕の味が気に入ったのか、佐奈ちゃんは赤ちゃんのように熱心に乳首を吸い立てる。舌でシコリを転がしながら、先端を軽く噛む。
 熱心に右の乳首だけ攻められると、自然と意識がそこに集中してしまう。
(あぁ……、感じる……。僕、オッパイで……まるで女の子みたいに……感じちゃうぅ……ッ!!)
 はぁはぁと荒い息を吐きながら、僕は無抵抗に快感を享受する。
「慧……、やっぱお前エロいよ……。すごいエッチな体してる……」
 晶兄さんが僕の顔に手を伸ばす。頬を優しく中指の裏で撫でられ、爪先がそのままアゴを伝う。
「あ……、兄……さ……ん。あ、あ、あ……ッ!」
 僕は顔に触れられるだけで感じてしまっている。
 兄さんの唇が僕に近づき、耳に触れる。
「慧……、可愛いよ……。俺、こんな可愛い子が弟で……ホントに幸せだよ……」
 囁きが吐息と共に内耳へ流れ込む。そして、耳たぶが甘噛みされる。
「ひゃぐッ!」
 僕は快感のあまり、発作的に首を振る。しかし、兄さんの唇は僕の耳を追いかけてくる。
「可愛い……、可愛いよ……、慧、とっても可愛い……」
「やらあぁ……ッ! や、やめてッ! へ、変だから……ッ! 僕の体、もう変だからッ! それやめてえぇッ!」
 熱で感度の倍加した神経と、それを更に苛む羞恥心の大波。精神の高ぶりはもう最高値で、おそらくおちんちんを少し触だけで射精するだろう。体がガクガクと震えだし、全身の産毛が逆立つ。
(ダメだッ! これ以上されたら死んじゃう……ッ!)
 僕は命の危険さえ覚え、必死の抵抗を試みる。
「ぐうぅッ!」
 力を振り絞って、体をひねる。強引に佐奈ちゃんの愛撫を引き剥がしながら、兄さんの首に抱きつく。
「きゃ……ッ! け、慧兄ちゃん?」
「慧……?」
「ちょっと待ってよぉッ! 僕だけ気持ち良くなったってダメなのぉッ! そんなの、気持ち良くないのぉッ!」
「…………はい?」
「?」
 ………………。
 自分で言っておきながら、よく分からないセリフだった。
 でも、これは本心だった。僕はこれ以上一人でよがってなんていたくなかった。
 佐奈ちゃんはこの言葉の意味をまだくみ取れていないようだ。不思議な顔をしながら、僕の背中に覆い被さっている。
 兄さんは……、
「そうか……。じゃあ、お前は何をしたいんだ?」
 兄さんは、分かってくれた。
 だから、
「僕、兄さんのおちんちん舐めたい……」
 真摯に今の気持ちを伝えた。



 兄さんがパジャマのズボンを脱ぎ、パンツを下ろす。中からは、僕や佐奈ちゃんより少し大きいペニスがあらわれる。
 亀頭が露出し、血管が網の目をはっている。僕達よりも少しだけ、大人のおちんちん……。
「慧……、あのさ」
 兄さんは少し申し訳なさそうな顔をして言う。
「俺、ここ数日寝込んでたから、風呂入ってないんだ……。だから、無理することないし……」
「兄さん」
 僕は兄さんを上目で見つめながら答える。
「僕は、平気だよ。こんな汚れている僕の体だって、佐奈ちゃんは舐めたんだから、僕だって兄さんを舐められるよ」
「……そうか」
 兄さんはベッドの横に膝立ち、腰を僕の頭の高さにもってくる。屹立した裏筋が、目の前にそびえ立つ。
「晶兄ちゃん、大きい……」
 佐奈ちゃんも僕の背中から、兄さんの逸物を見つめている。この子も興奮しているのか、僕の髪に熱い息が吹きかかる。
 僕は肘で体を前に進め、少し頭を持ち上げる。
 そして、右手で兄さんの肉竿を摘み、前方に傾ける。左手は陰嚢に添える。
 唇を開く。先端が僕の領域に入る。そのまま首を伸ばし、ペニスを更に奥へ導く。
 太くなった幹に口の開きが追いつかなくなったところで、僕はお兄ちゃんの分身をしゃぶり始める。
 チュブッ……、ジュ……ジュルッ! グジュ……ブジュ…………ジュルルウウゥッ!
「く……ッ」
 兄さんの腰が若干引く。口の中で暴れるペニスを、僕は吸引力で押さえつける。
 歯を添えるように芯へあてがい、 舌を絡めていく。硬い肉の棒が、口の中で発熱する……。
 右手の親指と人差し指で輪を作り、根本をゆっくりこすると、兄さんの体は硬直し、小刻みに震え出す。僕はさらに袋の中の二つの柔球を丁寧に転がし、刺激を強めていく。
「うわ……、晶兄ちゃん、気持ちよさそう……」
 佐奈ちゃんが僕の背中でホゥとため息をつく。
(うぅ……、兄さんのって、なんか日ごとに大きくなってるみたい……。お口……いっぱい……)
 晶兄さんは成長期だし、背もどんどん伸びてきてる。僕はその発育を、肌を重ねることで実感している。
 兄さんは、僕なんか追いつかないくらい、かっこよくなってしまう……。
「ふあ……、にい……さ……、ん、ふうぅ……」
 僕は更に熱心に口を大きく動かす。鈴口の隙間を舌で割り、中をすする。卑猥な水音がジュルジュルと響く。
「あぁ……、慧……やっぱお前、上手いよ……」
 兄さんが僕の頭に手をかけ、髪をすく。サラサラの前髪を少し持ち上げ、僕の目を見つめる。
「すごい……、お兄ちゃん達、すごいよぉ……。あたしも見てるだけで、気持ち良くなっちゃう……」
 僕の背中に乗る佐奈ちゃんも、いつのまにか腰をカクカク振り出している。スカートの中で勃起したペニスが、僕のお尻にあたる。
「佐奈、どうした?」
「どうしたって……、だって、お兄ちゃん達、すごくエロい……」
「そうじゃない。お前にだってすることはあるだろ? ……慧の体、綺麗にするんじゃないのか」
「……あ」
 僕のフェラチオに当てられていた佐奈ちゃんは、ようやく自分の使命を思い出す。そして、少し体勢を起こしてベッドの上で四つ這いになり、口を下に向ける。
 僕は、うなじにキスされる。
「ふうぅッ!!」
 脊髄の直下を、伸ばされた舌で丹念に舐められ、僕は逸物をくわえたまま呻く。ショックで動きは一時停止し、前歯を兄さんに突き立ててしまう。
「痛ッ……! ちょっと、慧……」
「ご、ごめんなさい……」
 僕は改めて首を回し、兄さんのカリクビに舌を回す。しかしその動きはどうしても緩慢で、ぎこちないものになってしまう。
 佐奈ちゃんの舌は伸ばされたまま下方に這っていく。肩の後ろを通過し、肩胛骨へ。後には粘膜通過の証として、一筋の唾液の道が光る。
 ときどき唇が上から押し当てられ、一生懸命背中の皮膚が吸われる。そのたびに僕の体はガクンと落ち、スプリングに沈む。
 佐奈ちゃんも、僕の弱いところは全部知ってしまっているのだろう。その攻めは丁寧で、的確だ。
「ふ……、ふあぁ……、さなちゃ…………、にいさ……ん……」
 僕は必死になって、兄さんのモノを吸い上げながらも、佐奈ちゃんの背中へのキスに苦しむ。発汗はさらに多くなり、湯気まででそうな勢いだ。額に浮き出た雫が、ツッと目頭にまで降りてくる。
「うん……、いいよ。慧……、俺、もう出ちゃう……」
 兄さんが僕の額の汗を指で拭う。
 おちんちんの先端からは、射精を耐えている証左の濃厚な液が漏れ出している。
 佐奈ちゃんの背中へのキスはどんどん降りてくる。ついに僕の腰周りから、その先へ……。
 尾てい骨に、舌先が滑る。
「……あ……あぅ」
 僕は兄さんのペニスから口を離す。この先の佐奈ちゃんの行動を考えると、僕は兄さんを噛んでしまう危険がある。それは避けなければならない。
 でも、せめて気持ち良く……。
 僕は両手の指を全て兄さんの勃起肉に添える。複雑に指を絡め合いながら、唾液で濡れた包皮をこすり上げていく。
 さらに、舌を強引に伸ばして、兄さんの亀頭を舐める。
「ああぁッ! け、慧……ッ!」
 兄さんの嬌声。先端から漏れ出す液体が雫になり、僕の舌に落ちる。
 一方、佐奈ちゃんの舌は僕のお尻に……。
「ふぁ…………、あ…………」
 口を開けたまま、舌をつきだしている僕は、喉奥から掠れるような声しかだすことができない。しかし、あまりの快感に眉根は歪み、涙が目尻からあふれ出している。
 佐奈ちゃんが顔を押しつけ、僕のお尻をムリヤリに割る。舌がさらに移動し、色素の定着した窄まり、さらに奥の秘穴へと近づいていく。
 閉じた穴に、舌先が突き刺される。
「ぐうぅッ!」
 僕は目を硬く閉じながら、手の動きを速める。舌をチロチロと細かく動かしながら、兄さんの限界を引き出していく。
「い、イく……ッ! 出る……、慧……。精液、で、出るッ!」
 僕の熱い息が、兄さんの濡れた亀頭にかかる。僕の頭に乗せられた指に力が入る。
(出して……ッ! 僕の舌に、兄さんの白いの、いっぱい出して……ッ!)
 ブルッと、兄さんの腰が縮こまるように震える。一瞬だけ、腰が引かれる。次の瞬間、
「う、うあッ!」
 ドビュウウウウゥゥッ! ビュルウウゥッ! ビュウウゥッ! ビュルウゥ! ビュウゥッ! ビュッ! ビュウウゥッ!
 兄さんの鈴口から、大量の白濁液が打ち出された。半ば固体の様な精液は僕の舌に当たり、口の中へ穿たれた。
「あうぅッ!」
 それはまるで、熱湯を注がれているかのように熱かった。
 兄さんのペニスが勢いで暴れる。跳ね上がった先端から、さらに精液は吹き出し、僕の顔にはすごい勢いで精子がかかる。
 濃厚な味……。佐奈ちゃんとはまた違う、ちょっと大人の味が口内に広がる。そして、人を猛烈な興奮状態へと導く、この芳香……。
「に、にいさ……」
 僕の体もガクガクと震え出す。手には兄さんのペニスを握りながら、お尻を佐奈ちゃんに舐められている。頭の中も、体の芯も、何もかもが熱い。
 長い射精を、僕は延々と顔に受ける。……頬へ、額へ、髪へ。僕の顔面は白く爛れていく。
「慧……、いいよぉ……。止まらない……、気持ちいいの、止まらない……」
 晶兄さんの感極まった声が届く。ああ……、僕も、たまらない……。
 やがて精液の放出も止まり、兄さんは硬直した体を崩してベッドに手をつく。同時に熱いペニスが僕から離れていく。
 僕もガックリと脱力し、ベッドに体を鎮める。ベッドの端に手を投げ出して、顔も拭わぬまま放心する。
(熱い……、熱いよぉ)
 僕は苦しい。
 死んじゃいそうだ。
 蓄積された官能は下半身にうずまき、その解放を今か今かと待ちわびている。それなのに、僕は顔面が溶けそうなほどの精子を受けながら、まだお尻への愛撫を受けている。
「あぁ……、あ……、あぁ…………」
 でも、もう僕は体を動かすこともできない。体は気持ちいいで一杯なのに、ただ熱くて、放心して、なにがなんだか分からない。
「慧兄ちゃん…………、慧兄ちゃぁん……」
 佐奈ちゃんは、兄さんが達したことにも気づいていないのか、一心不乱に僕のお尻に舌を這わす。割れ目を何度も往復し、尻肉を割りながら穴の奥へと先端を伸ばす。
 チュッ……、クチュッ……、チュッ…………チュッ、ズウゥッ、ズズウウゥゥッ……!
「ひゃあぁ……ッ!」
 大切なものが抜けてしまいそうな程の吸飲だった。僕は大切な弟に、お尻を舐められて、吸われて、なぶられている。
「慧……」
 兄さんが頭を起こし、僕を見つめる。
「に、にいひゃ……ん」
 兄さん僕の頬を、両手で撫でる。ヌラリと精液が滑り、頬肉が掻き回される。
 僕の目線まで、兄さんの顔が降りてくる。
「ありがとうな……」
 兄さんが、キスする。
 上唇を吸われ、僕の首が上がる。そのまま角度を変えて舌が入れられる。兄さんは自分の出した精液を、僕の唾液ごと吸い上げる。
 そのままグチュグチュと、グチュグチュと掻き回される。白い液体は撹拌され、口内で泡立つ。もう僕は脳の中まで犯されている気分だ。
 兄さんの部屋のベッドの上で、僕は兄に口を犯され、弟に尻を犯されている。
 僕は無意識に体を揺すっている。焼け付きそうなほど勃起したおちんちんをシーツに擦りつけながら、身もだえている。
(出したい……、僕も出したい……)
 手を股間に伸ばす。不器用に腰を持ち上げて、指をシーツと腹の間に差し込む。
「慧、まだダメだ」
 兄さんが僕から口を離す。手は肩をつかみ、僕の動きをとどめる。
「あ……、あぁ…………、あぁ……」
 僕は間抜けな声を上げながら、兄さんの眼を恨みがましく見つめる。
 出したい……ッ! 出したいよぉ……ッ! 精子出したいぃ……ッ!
「慧……、自分の手でなんて、ダメだよ」
 兄さんが僕の頬を舐める。
 そして、耳元に口を近づけて、言う。
「お尻に入れて上げる……。もっと気持ち良くして、イかせてあげる……」



 ついに晶兄さんも上のパジャマを脱ぎ捨て、全裸になる。そして僕の背後に回り、体をすり寄せる。
 萎えない勃起をが、僕のお尻に当たる。
「あ……、あぁ……」
 僕はもういっぱいいっぱいで、まともな言葉も喋れない。頭の中は射精への願望が渦巻いている。
(もういいよぉ、入れてぇ……。早く……、早く出させてえぇ……ッ!)
 僕は腰を強引に下げ、兄さんに挿入を願う。尻肉を左右に振りながら、重い一撃を浅ましげにねだる。
「慧兄ちゃん、イヤらしい顔ぉ……。トロトロに溶けてる……」
 佐奈ちゃんは正面から僕の顔をのぞき込む。汗に涙、そしてヨダレと精液に濡れた僕の顔を……。
「あ……、さ、さ、なちゃ…………あ……」
 佐奈ちゃんの目も、だらしなくとろけている。頭にのった可愛いネコ耳……、尻尾があればパタパタと振っているだろう姿まで想像出来る。
 僕の肛門は佐奈ちゃんの愛撫で開ききっている。兄さんのペニスも僕の唾液で濡れそぼり、準備は十二分だ。
 柔らかい亀頭が、ペトリと窄まりにあてがわれる。
「慧……、入れるよ。俺のチンポ、奥まで入れてあげる。気持ちいいところ、ガンガン押し上げてあげる」
「あぁ……ッ! あッ!」
 うんッ! 早く入れて欲しいッ! 入れてよッ! 入れてッ! 入れてえぇッ!
 僕は髪を振り乱す。顔をベッドに押し当てて、ブルブルと震える。理性が限界ギリギリまで追い込まれている。
 そんな僕の肢体を、兄さんは腰を掴んで持ち上げる。
「あッ!」
 少し宙に浮いた僕の体。そして、兄さんの先端は僕のお尻に照準を合わせたままだ。ワンテンポおいて、引力が全身を落下させる。
 グボオオオォォッ!!
 自身の全体重を一点にかけられ、僕は串刺しにされる。天井までも突き抜けてしまいそうな衝撃が全身を貫き、愉悦に浸りきった脳幹を揺さぶる。
「ひぎいいぃッ!」
 僕はアゴを反らし、頭を振る。ビュクンとおちんちんが跳ね、先走りが噴水のように噴き上がる。
 絶頂までは達しないまでも、それは圧倒的な威力を持った挿入だった。
「あ…………、あが…………、あ……、あぁ…………」
 体から一切の力が抜けていく。僕はだらしなく兄さんに背中を預ける。僕より一回り大きい腕が、そっと体を包み込む。
「慧……、前を見てるか?」
「…………?」
 視界は霞んでいる。ソフトフォーカスの風景に、佐奈ちゃんがフワフワと浮かんで見える。この子は、何をしているんだろう。
 佐奈ちゃんはエプロンを後頭部に手を回して、エプロンを外している。フワリと白い布がベッドに落ちる。
 さらにボタンに手がかかり、佐奈ちゃんの胸がはだけていく。それは本当に胸の部分、オッパイの所だけ。
 中には、子供用のカップのないブラが入っている。ピンク色の可愛いデザインだ。
(な、何……?)
 ブラジャーは上に持ち上げられる。下には、桃色の真珠みたいな乳首が見える。
 幾重にも羽織られた布地の奥底、息づくように震える小さなオッパイ……。
 やがれ佐奈ちゃんはベッドにうつぶせになり、這うように僕へと近づく。
「慧兄ちゃん……、ゴメンなさいぃ……」
 佐奈ちゃんがさらけ出したオッパイの先を僕のペニスへ近づける。
「あたし、女の子ならよかったのにね……。そうすれば、オッパイも大きくなって、慧兄ちゃんをたくさん喜ばせて上げられるのに……」
 小さな乳首が、僕の先端に触れる。
「ひゃ……ッ! ひ、ひあぁ……」
 佐奈ちゃんはそのまま僕のお腹に顔をつけ、胸を上下に動かしていく。僕はおへそにキスされながら、倒錯的なパイズリに呻く
「オッパイ……、オッパイで感じて欲しいの……。こんな小さな胸だけど、慧兄ちゃんのことを考えるだけでキュッってしちゃうの……。あぁ、あたしも気持ちいいよぉ……」
 あまりの快感におちんちんがゾワゾワと痙攣する。繊細な刺激が、圧倒的な法悦を引きずり出そうとしている。
「ひゃ……、ひゃぐッ! う……、うぐうぅッ!」
 天にも浮いてしまいそうな、凄まじい快感。
(あぁ……、イく…………。佐奈ちゃんのオッパイで、イく……ッ!)
 溶岩みたいな灼熱の液体が、一気に登ってくる。僕の性感帯を焼き尽くしながら、外へと駆け上がる。
 目の前が、全部溶ける。
「うぅ……、うあッ! ああぁぁぁッッ!!」
 ドビュウウウウウゥゥッ! ビュリュウウゥッ! ビュルウゥッ! ビュルウゥッ! ビュゥッ! ビュルッ! ビュウウゥッ!
 僕は叫びながらイった。
 噴き出した白濁液が佐奈ちゃんの胸にかかり、弾ける。綺麗な乳首が乳白色に染まり、雫が垂れる。
 限界まで我慢した射精は止まらない。兄さんが前立腺を圧している効果も相まって、液はさらに強く撃ち出される。
「あぁッ! あッ! あッ! ああぁッ!」
 佐奈ちゃんのブラジャーが汚れていく。服が、首筋が、アゴが、どんどんベトベトになっていく。そして、佐奈ちゃんはついに僕の射精を顔で受ける。
「ん……ッ! きゃんッ! あ……あはぁ、お兄ちゃんの精子……、精子……」
 頬に垂れた粘度の高い液体を、佐奈ちゃんは少し指ですくい、舐める。そして、その発生源に目をつけ、顔を寄せる。
 まだ液体を吹きつづけるペニスに、佐奈ちゃんはほおずりする。
「お兄ちゃんの……、暖かいよぉ……、なんか、こうしてるだけでイっちゃいそぉ……」
 佐奈ちゃんは僕の快楽の波動を直接受け取っているかのように、息を吐き出す。興奮が、ビンビンと僕にも伝わってくる。
「あ……、あぐ…………、さな……ちゃ……」
 後ろから、ペニスを入れたままの兄さんが語りかける。
「そっか、じゃあ今度は佐奈が気持ち良くなる番だな……」
 兄さんの腕に、少し強く力が入る。
「うん。三人で、もっともっといいことしようか……」

(後編へ続きます)

[投下 : 2chエロパロ板『女装空想小説 2』 2004年06月05日(154〜167)]

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