銀河鬼畜伝説外伝/1(2-282さん)
銀河帝国の筆頭宮廷医師であるグレーザーは部屋の換気が充分に行われるのを待って、口を覆っていた酸素吸入マスクを外した。
「やってしまった・・・。もう後へは引き返せぬ」
ここ、新無憂宮の特別診察室にあって意識を保っているのはグレーザー只1人で、他の者〜誤診を避けるために臨席していた3人の医師や1ダースにも及ぶ看護婦達〜は皆、グレーザーが放った全身麻酔用の笑気ガスを吸って昏睡状態にあった。
グレーザーは思い思いの姿態で冷たいタイル張りの床に倒れ伏した男女を見回す。
「皆が意識を回復させるのに、あと10分しかない。それまでに作業を終えて儂もガスを吸わねば・・・」
グレーザーは誤ってバルブを開いてしまった事にして、笑気ガスの流出を事故として包み隠さず報告しようと考えていた。
その事により彼は医師の資格を永遠に剥奪された上、宮廷から追放されることになるであろうが、過失で無毒のガスを流出させたぐらいでは命までは取られないであろう。
名誉を喪失するのは辛いが、彼がこれから行おうとしていることが成功したあかつきには、医師の資格など取るに足らぬ巨万の富が転がり込むのである。
そう、今この部屋の診察台の上において、麻酔に弛緩させきった体を横たえているグリューネワルト伯爵夫人アンネローゼの子宮に特殊なカプセルを挿入できさえすれば・・・。
グレーザーはカバンの中から滅菌ケースを取り出すと一個のカプセルを取り出した。
このカプセルの外殻は医療用として広く用いられている物で、適度な湿り気と36度以上の熱が加わると途端に溶解を始め、内容物を露出させる特性があった。
そしてその内容物は、およそ医師としてのグレーザーが考えつく最低の男達10名の精子を混合、濃縮した白濁色であった。
「さて、どいつの精子が卵子に辿り着くか楽しみじゃ。賭が出来んのが残念じゃわい」
グレーザーはアンネローゼに近付くと足元の方に回り、絹で作られた緩い意匠の診察衣の裾を捲っていった。
引き締まった足首からほっそりしたふくらはぎが露わになり、やがて綺麗にそろった膝頭が姿を現す。
そしてロングスカートの上からでは想像も出来なかった、意外にむっちりした肉好きの良いふとももが剥き出しになる頃にはグレーザーのズボンの前はパンパンに膨らんでいた。
「んぐっ・・・」
ここで一息ついたグレーザーは生唾を飲み込んで、アンネローゼの染み一つ無い真っ白な足をまざまざと凝視する。
アンネローゼの足を嘗め回したいという欲望を勇者的自制心で抑え込むのに成功したグレーザーは診療衣を一気に彼女の腰の辺りまでまくり上げた。
肌の色とはまた別の白い輝きに目を奪われたグレーザーは、それがパンティであることに気付くのに数秒を要した。
厳選された絹糸で織り上げられたシルクを芸術的手腕で大胆にカットして作られたそのパンティは、散りばめられたダイヤモンドと凝ったレースに彩られており、その値段は平民が一生掛かって手に入れる収入に匹敵するのではないかと思われた。
しかしながらそれだけのパンティを身に付けても、アンネローゼの半神的なまでに美しい容姿は全く見劣りせず、見る者に着負けした感じを与えない。
「さっ・・・流石は皇帝陛下の寵愛を一身に受けているだけのことは・・・」
いつまでも見入っていたいグレーザーだったが、残念ながら時間が無くなってきたのでその至尊のパンティを下ろしに掛かる。
乱暴に扱えばたちどころに破れかねないデリケートなパンティを一寸刻みに下ろしていくとやがて金糸のようなヘアが見えてきた。
髪よりやや濃い色をしたそれは、やはり髪よりやや堅めで縮れが入っている。
そしてその飾毛の下にはぷっくらと盛り上がった丘が芸術的なラインを描き、崖部分にある秘裂へと続いていた。
時間は無いがこのままではカプセルを挿入することが出来ないと判断したグレーザーはアンネローゼの両足を開脚台に乗せると足首を革製のベルトで固定した。
そしてアンネローゼが目を覚まさぬように、ゆっくりゆっくりと足を左右に開いていった。
充分な角度にアンネローゼの両足を開かせたグレーザーは無意識に閉じられることの無いよう歯車にストッパーを掛けて固定した。
絶世の美女、しかも至尊の冠を頂く銀河皇帝の寵愛を一身に受ける我が国最高の貴婦人が下半身を露出させ、ひっくり返ったカエルのような無様な姿を晒している。
その現実にグレーザーの頭の中身は真っ白になり、思考が途切れ途切れになる。
「そっ、そうじゃ早いことカプセルを・・・」
グレーザーは左手を伸ばしアンネローゼの秘裂を拡げに掛かる。
銀河皇帝がアンネローゼの妊娠を臨んでいないという噂は事実らしく、彼女の秘密の部分は精子灼けをほとんど見せておらず、色素の沈着による黒ずみは見当たらなかった。
避妊が徹底されているのか、衰えた皇帝陛下が専ら器具に頼っているからなのかは分からないがアンネローゼの中は充分美しいと言えた。
しかしその反面、医師の目から見ればアンネローゼの菊の形をした肉の窄まりにはいびつな変形が顕著に見られ、排泄器官をも用いた愛の営みが日常的に行われていることは確実であった。
後宮での2人の睦み合いに思いを馳せつつグレーザーはカプセルを持ち、左手の親指と人差し指で拡げられた膣口に押し入れようとする。
「ちと・・・きついか?」
膣を傷つけるようなことになれば証跡を残し、命取りになりかねない。
唾液を用いて潤滑液にしようかとも考えたが、万が一の時の事を思えば唾液のDNAを彼女の体内に残すことは危険である。
「ここはご本人の潤滑液に頼るしかない・・・」
意を決したグレーザーは左手の指でアンネローゼの包皮をつまみ上げると、露出させた肉芽を右手の親指と人差し指の先で優しく刺激を加え始めた。
「あぅぅぅ〜ん・・・」
無意識に感じ始めたアンネローゼが鼻声を漏らし、グレーザーの心臓が止まりそうになる。
意識が無くともグレーザーの医師としての知識をフルに活用した技術は確実に快感を脳髄に伝え、アンネローゼは微妙に腰を使って円を描くように動かせる。
やがて染み出てきたアンネローゼのバルトリン腺液をカプセルにタップリと付けると膣口から奥深くへと挿入させた。
「やれやれ、これで妊娠は確実だな」
溜息をついたグレーザーは手早くアンネローゼの股間をガーゼで拭うと、手順を逆にしてアンネローゼを元の状態へと戻す。
「妊娠を知ったこの女がどの様な挙に出るか。知らぬ存ぜぬを通して陛下に捨てられるのもよし、しばらくどこかの辺境の山荘にでも引きこもって密かに堕胎するもよし」
満足げにほくそ笑んだグレーザーは笑気ガスのタンクの前に立ちバルブを開いた。
さる貴婦人の依頼を受けてグレーザーが働いたこの秘密の工作が、銀河帝国また自由惑星同盟にとってどの様な意味を持つかは、後世の歴史家の判断に委ねるしかない。