ロイエンタール先生の夏休み補習授業(4-563さん)




【1.夏休み補習授業】


〜夏の終わりのバラより〜
「フ、フロイライン」
「は、はい! 何でしょう、陛下」
「よ、予は女性を、だ、抱いたことがないのだが……」
「は、はい、陛下。(といっても私も処女なのだけれど)」
「貴女は、その、あるのかな」
「ご、ございませんわ、へ、陛下……」
「どうしよう……」
ナレーション「ラインハルトとヒルダは、公人としては完無であり、私人としてもごくわずかしか経験していない境遇にあった。即ち、困惑していたのである」
「そ、そうだ!」
「ど、どういたしましたの?(悪寒)」
「予は抜けていた。予であっても、初めからひとりでブラスターが撃てたわけではない。習い、練習したから出来たのだ」
「は、はぁ……(さらに悪寒)」
「キスリング!」
「は!(扉を開けて入ってきた)」
「ロイエンタールを新領土から呼び戻せ」
「了解いたしました!(退室していく)」
「へ、陛下……」
「何だフロイライン?(輝く笑顔)」
ナレーション「皇帝の笑顔に反論する気をそがれたヒルダは沈黙した。こうして、ロイエンタール叛逆事件は未然に防がれたのである」


ロイエンタール先生がふたりに何を教え込んだかはみなさんの想像にお任せします。








【2.予習はしっかりやりましょう】


ナレーション「ロイエンタールは内心拍子抜けしながら、皇帝の談話室で一組の男女を見つめていた。皇帝からの突然の召還命令は、
凶事以外の何ものにも思えなかったのだが、その理由は彼の想像していたどれとも違っていたのである」
ロ「(小娘の方はともかく、マイン・カイザーまでもが……!)」
ヒ「(顔を真赤にしてうつむいている)」
ラ「どうしたのだ、フロイライン。熱でもあるのか?」
ヒ「(無言で首をふる)」
ラ「ならばよい。ロイエンタール、始めぬか」
ロ「とりあえず、性交渉の何たるかはご存知でいらっしゃいますな」
ラ「女性器に男性器を入れればよいわけだろう」
ヒ「(何もそんなに堂々と回答なさらなくてもよろしかろうに……!)」
ラ「大丈夫か、フロイライン。顔がますます赤くなったぞ」
ロ「失礼、フロイラインには刺激が強すぎましたかな(冷笑)」
ヒ「(むか!)」
ロ「(無視)陛下、フロイラインは少しお疲れのようですから、どこかで休ませては……?」
ラ「だったら隣室の予のベッドで良かろう。一番近い」
ヒ「へ、陛下!」
ロ「その通りでございますな。ささ、フロイラインは席をおはずしになられますよう」
ナレーション「ヒルダは何か言おうとしたが、結局何も言わず、言えず、すごすごと隣室に移動した」
ロ「さて、陛下、ここから本番ですぞ」
ラ「う、うむ」
ロ「よろしいですか、まずは優しい言葉をかけておあげください。たいがい、処女というのは男に怯える生き物でしてな」
ラ「優しい言葉とはどんな言葉だ?」
ロ「え? ……そ、そうでございますな。例えば……」
ナレーション「よくよく考えれば、女性に優しい言葉などかけたこともないロイエンタールだった」
ロ「えーと、寒くないのか? とかそういうのはいかがでしょう」
ラ「なるほど、確かに今日はいつもよりも気温が低いな。で、その後はどうすれば良いのだ?」
ロ「まずは接吻でしょうな」
ラ「接吻!」
ロ「無論です。接吻なくして成功なしです。まずは軽く唇と唇を合わせてください。その後は、ゆっくりと舌をフロイラインの
 お口の中へ侵入させて、彼女の舌と絡めるのです」
ラ「うーむ、ようするに貴族連合軍を挑発して、のこのこ出てきたところを討つようなものだな」
ロ「(??? 何か違うような。まぁいいか)そんなところでございましょう」
ラ「その後はどうするのだ?」
ロ「服を脱がすなり一緒に風呂に入るなりすべきでしょうな」
ラ「服を脱がすか、風呂に入るか、か」
ロ「さようでございます。服を脱がす場合は、メックリンガー提督のように一枚づつ、丁寧に優しく脱がさなければなりません。
間違ってもビッテンフェルト提督のように猪突猛進すれば……」
ラ「すれば?」
ロ「フロイラインの御心に深い傷が残りましょう」
ラ「そ、そうか。服を脱がせたあとは、どうすればいいのだ?」
ロ「え? ああ、その後は、そうですな、首筋に接吻を何回か落したあと、フロイラインの身体を舐めてさしあげるべきでしょう」
ラ「な、舐めるだと! 不潔ではないのか」
ロ「フロイラインのお身体はわりあい綺麗だと思いますよ」
ラ「……微妙にひっかかる言い方だが、まぁよい。して、そのあとは?」
ロ「何といってもはじめてのご体験ですから、フロイラインの身体が陛下を受け入れられるか少し心配です。愛撫を行い、何回かいかせるべきでしょう」
ラ「いかせる? どこへゆかせるのだ?」
ロ「!? て、天国(だろうか??)」
ラ「そんなことをすればフロイラインが死んでしまうではないか!」
ロ「(死ぬほど気持ちいい、という言葉はあるが。いやニュアンスが違う)これは比喩的表現でして、天国にいかせるほどに心地よい気分にさせることをいうのです」
ラ「なるほど」
ロ「膣、という、男性にはない穴が女性にはありますので、あとはそこに陛下の……(何というべきだろうか?)……陛下ご自身の、(息子といったら予に子どもはいないと返されそうだな)ものを挿入なされば終わりです」
ラ「ふぅむ。してみるとかなり手順を踏む必要があるな。卿は毎夜のごとくそれを行っていると聞く。疲れぬか」
ロ「いいえ、陛下。むしろ爽快な気分になることが可能です(スマイル)」
ラ「…………。(何か言いたそうだが、結局何も言わない。というより、言えない)では、出撃してくる」
ロ「こちらに控えております」






【3.無記名白紙、よって0点】
ナレーション「ラインハルトが戻ってきた」
ラ「(´・ω・`)ショボーン」
ロ「どうかなされましたか」
ラ「待 ち く た び れ て 寝 て た」
ロ「(マイン・カイザーよ! …………orz)」
ナレーション「軽い眩暈を感じながらも、ロイエンタールは敬礼して退室した。男たちの間に木枯らしの吹き荒れる中、当のマリーンドルフ伯爵令嬢は眠神の心地よい愛撫に身を任せきっていた」






【4.授業中居眠り厳禁!】
ラ「(寝顔はあんがい幼いな)」
ヒ「むにゃむにゃ……お父さまぁv(寝言)」
ラ「・・・・・・・・・・・」


予の立場っていったい何なのだろうかと小一時間以下省略。


エ「今夜の陛下の酒量は少し常軌を逸していらっしゃいました。何かおつらいことでもあられたのでしょうか? 
 ぼくにできることなら、何でもしてさしあげたいのですが……」
ロ「チョークでも飛ばすかチョーク」




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