クリスマスプレゼント
 午後3時。外の日差しが強すぎて、僕は窓を白いカーテンで覆った。
日本はまだ冬だけど、ここはとっくに真夏なのだ。
同じ学校に通うルームメイトは少し前に出かけて行き、今アパートには僕1人しかいない。
それでも一応自分の部屋に鍵をかけ、それから僕は木の床に腰を下ろした。
僕の部屋はわりと広い。大きなベッドと机を置いても、まだくつろげるスペースは十分に残されている。

 外の日差しは本当に強くて、カーテンを引いても部屋の中には太陽の光が薄く差し込んでいた。
床の上に置いたノートパソコンにはすでにDVD がセットしてある。
僕は1人になるといつもこうしてドキドキするような時間を楽しむ事にしていた。
ワイヤレスのマウスを操作してDVD を再生すると、白い壁の前に立つ16歳の少年の姿がブラウザの真ん中に映し出された。
彼はすごく照れ屋なので、そこには首から下しか映されてはいない。
それは少し残念な事だったけど、いつまでも恥じらいを忘れない彼がとても愛しく感じた。
少年の上半身は裸だった。長い首の下に華奢な肩が映し出され、白い胸には薄いピンク色の乳首が存在していた。
彼が赤いジャージをはいているのは、恐らくクリスマスカラーを意識したせいだろう。
このDVD はクリスマスプレゼントとして彼からもらった物だった。
彼は1月中旬から3ヶ月間海外留学する事が決まっていた僕に、「絶対浮気しないでね」 と言って薄っぺらいDVD をスッと手渡したのだった。
つまりこれは浮気防止用のDVD だった。僕にとってはマスターベーション用のDVD と言えるだろう。

 しばらく時間が経つと、赤いジャージをはいた彼が白い床の上で足踏みを始めた。
僕は何度もその映像を見ていたから、次に彼がどんな動きをするのか全部分かっていた。
彼がソワソワし始めたのにはもちろん原因がある。彼は明らかにおしっこを我慢していたのだ。
じっとその姿を見つめていると、足踏みする回数がどんどん増えていった。
彼は徐々に徐々に追い詰められていき、やがて股間にきつく右手を当てるのだ。
「漏れそう……」
足踏みが始まって2分が過ぎると、搾り出すようなその声が温かい部屋の空気を震わせた。
彼の声を聞いた時、僕はもう興奮してあそこが硬くなっていた。

 尿意を堪える彼の姿を見ていると、そのうち僕もソワソワしてきた。
僕は彼の真似をして麻のズボンの上から股間にきつく右手を当てた。 するとその刺激を受けてわずかな快感が体中にジワジワと伝わり始めた。
更に興奮が高まると、体が熱くなって首筋にしっとりと汗が浮かんだ。
その時、ブラウザに映る彼の動きが突然激しくなった。
赤いジャージに包まれた足が、右へ行ったり左へ行ったりして白い床の上をウロウロし始めた。
もうすぐだ。もうすぐその時がやってくる。
僕は彼の姿を食い入るように見つめ、やがて訪れるその瞬間に思いを馳せた。
「あ……あぁ……」
呻くようなその声が、再び温かい部屋の空気を震わせた。
今の今まで床の上を動き回っていた彼の足が、その瞬間にピタリと止まった。

 彼の細い指の隙間から、次々と水が溢れ出して床の上へ流れ落ちていく。
クリスマスカラーを意識した赤のジャージはその水を吸って前の方だけがえんじ色へと変化していった。
シーーーーーーッ
2人のおしっこの音が重なり合って僕の鼓膜を震わせた。
彼と一緒におもらしを始めると、僕の右手も麻のズボンも一気に生温かく湿っていった。
ブラウザに映る白い床にも、お尻の下の木の床にも、大量の水が零れ落ちていた。
あまりにも気持ちがよくて、床がすべて水浸しになるまでおもらしを続けていたいと思った。
薄く差し込む太陽の光が徐々に大きくなっていく床の上の水たまりをキラリと輝かせた。 ブラウザに映る白い床も、まるで鏡のように同じ光を放っていた。

 留学してから1ヶ月が経ち、ホームシックにかかっている僕にとって、大好きな人と一緒にこっそりおもらしする事だけが今の楽しみだった。
僕がそれをしたくなった時、ブラウザに映る彼はいつも面倒がらずに付き合ってくれた。そして僕はそんな彼の事が本当に大好きだった。
「最高のクリスマスプレゼントをありがとう」
僕はまだおもらしを続けている彼に心の中でお礼を言った。
3ヶ月間の留学を終えて日本へ帰ったら、彼と2人で同じ床を濡らしたい。
母国から遠く離れた真夏の島で、僕は小さな夢を持った。
END

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