abnormal affection

──半年前。 「さて、今日は新しい伝道師が来るな…。神学校出たてとか橘の奴云ってやがったなぁ〜…ん?電話か!?チッ…もしもしぃ〜?」 跡部は渋々教会内に鳴り響く電話を取った。 「すいませーん…」 講堂の方から若い男の声が聞こえる。 「…用件はそれだけか?俺様はお前の話しに費やしてる時間なんてねェ…切るぞ!」 跡部は苛々としつつチャペルにへと急いだ。 「あ、すまない。突然電話がかかってきやがったから遅くなった」 そこで初めて対面。 『…フーン…まぁまぁじゃねーの?』 「…すいませんでした!」 『声は結構高め、と。これは見るからに虐めがいの有りそうな奴だな…』 そして半年。 だいたい神尾と言う人間像がみえてきた。 この半年、辛かったぜ〜?目の前に獲物はいるけど手出せないってこんなにも辛いのか…。 さて…神尾の奴をこれからどうしようか?コイツ相当感度良いみたいだしな……。 もう女は飽きる位抱いた。 変な感情が絡まない男が俺様にはぴったりだな! しかも神尾は前の伝道師より更にバカみたいに真面目でバカみたいに正直者だ。 そーいう奴操るのは俺様の手に掛かればお手の物だからな…。 早くチャペル内にお前の悲鳴を響かせたいものだぜ……。 □ □ □ 「先生ー!飛行機行っちゃいますよ〜!!」 神尾が搭乗口の目の前で俺に手招きをしつつ叫んだ。 「そんなこと見てれば解る…黙ってろ!」 「…そんなことだなんて…これ乗れなかったら前日打ち合わせ会遅刻でしたよ!…もう先生しっかりして下さいよ!」 「あー…乗り物の中位静かにしてろ!!」 いつもの神尾の説教。 どっちが神父で伝道師なんだ…まぁ…そんな事はどーだっていい。 俺達は明日からの世界ミサの為に福岡へと向かっている。 ──スースー 神尾は気疲れか飛行機に乗るとすぐに眠ってしまった。 「…眠ってられるのも今のうちだぜ…神尾……」 俺は神尾を見つつ微笑んだ。 □ □ □ 「…えーっと〜質問はありますか?」 前日打ち合わせ会の司会者が問う。 「…何もない様子なので本日の打ち合わせ会はこれで終了します。お疲れ様でした。」 「あ〜やっとかったりぃ〜のが終わったなぁ〜」 「先生っ!何言ってるんですか!明日が本番ですよ!!」 「そんな事いちいち云われなくても俺は解ってんだ!てめェはさっさとホテル行くタクシー呼んでこい!!」 「あっはい!!」 神尾がタクシー乗り場へと向かった。 そして、俺達はタクシーに乗り込み今日明日と宿泊するホテルへと向かった。 ──ガチャッ 「はぁ……」 跡部は部屋に入ると即ベットに直行した。 「あの先生…先にシャワー浴びていいですか?」 神尾が恐縮した様子で言う。 「…まぁ、良いだろう…水滴一つ残さず上がれよ!」 跡部が強い口調で返す。 「じゃあお先に…」 そして神尾は着替えを持ちバスルームへ入った。 「…さて」 跡部は徐にベットから立ち上がり自分の荷物のバックを探った。 「…あー重かったぜ……」 バックの中から取り出された物は… 『テニスラケット』 「…はぁ〜さっぱりした〜先生どうぞ〜」 神尾がいつもと違うラフな格好で出てきた。 「俺様は泡風呂で長く浸かるから後で良い。…それよりゲームしないか?」 「…ゲーム?」 神尾が不思議そうな顔で俺を見つめる。 「そうだ。てめェが俺様に勝ったら自由にミサ後福岡見物していいぞ」 「ほ、本当ですかっ!?」 神尾は俺からの思ってもみない発言に声をあげた。 「…ただし負けた時は解ってるなよなぁ〜神尾〜?」 跡部は低い声で言い放つ。 「…先生のパシリ…って事ですよね…」 「よーく解ってるじゃねーか神尾〜。やるやらねェはてめェの自由だ。もしゲームで負けたら酷い目遭うかもしれないぜぇ〜?」 跡部はニヤリと微笑みつつ言った。 「…やります!!」 神尾は闘争心の篭った目で俺の瞳を見つめてきた。 「…よーし良い度胸だな…」 「望む所だぜ!!」 「…じゃあもうコレみてやることは解ってんな?」 「…あったり前ですよ!」 「恨みっこ無しの三回勝負だぜ〜」 ──フィッチ!? 二人の一斉のかけ声で始まった。 どうしても互いに勝ちたいので二人の表情はとても険しく真剣な顔だ。 神尾の頭の中は博多の街を食い道楽することでいっぱいである。 「よっしゃ〜!!」 まずは神尾の勝利。 「…まだまだいくぜ!…フィッチ!?」 『負けてたまるものか…こんなバカ野郎に!』 跡部の方は自分の欲望を満たす事で頭の中はいっぱいである。 「今度は俺様の勝ちだぜ神尾〜」 跡部が勝ち誇った口調で神尾に言い放つ。 「ふん…勝負はこれからじゃねーか一勝一敗。真剣勝負だぜっ!!」 「おーてめェ〜何時もの敬語と先生への恩ってのはないのか?アーン?」 跡部はわざと神尾に煽るような事を言った。 「真剣勝負に先生なんか関係ないぜ!俺は絶対に…あ…跡部…に勝つ!!」 「そーかー神尾〜跡部と呼んでくれてアリガトよ。その心意気は勝ってやるが、俺様も負ける訳にはいかねェんだよな〜」 そして二人は互いを険しい表情で見つめあった。 「…これで最後だ…」 「望む所だぜ跡部っ!!!!」 『…フィッチ!?』 「…ほらな?てめェが生意気な事言ってるからだぜ…バーカ」 跡部が神尾を見下した目で見ている。 「…ちっくしょ〜!!あーもー何で俺はいざって時ダメなんだぁ〜〜」 そしてそのホテルの同室で自分を責めつつ悔しそうに声を洩らす男が神尾いた。 「さて、明日はミサだし早く寝るぞバカ!ミサの後た〜っぷりと夜の福岡の街を満喫させてやるらな〜神尾〜」 跡部は満面の笑みで神尾に言った。 「…何だよ…もー知らねェ!!ほっとけよ!!おやすみバカ跡部っ!!!!」 神尾は苛立った口調でそう跡部に言うと跡部がいる反対の方向を見てベットに横になり眠りについた。 「天にましますわれらの父よ 願わくは、み名をあがめさせたまえ み国を、きたらせたまえ──」 主の祈りが始まった。 今日の世界ミサも終わりを迎えようとしている。主の祈りが終わると同時に俺は…… 「──国とちからと栄えとは限りなくなんじのものなればなり アーメン」 『終わった…この場から逃げたい……』 そんな事を思いつつ俺は深い溜息をついた。 『これからの愛餐会でも酒飲むんだぜ…そしてその後跡部と…何で神父って酒強い奴ばっかなんだよ…俺は弱いってんだよ…』 「はぁ…」 そして俺は更に深い溜息をついた。 「神尾〜次行くぞ!」 「えっ!?次で3軒目〜〜」 愛餐会終了後、俺達は中洲の飲み屋を廻りに廻った。 「…跡部…愛餐会であんなに飲んだじゃねーか!!」 「…アーン?カクテルの事云ってんのかてめェ〜?あんなの水だ水!酒と云えばワインだろぉ〜?」 跡部は俺がやっと飲み干した空になっているコップに容赦なくワインを注いだ。 「…もう駄目だってェ〜俺…酒に弱…い…ん…だ……」 そう神尾は呟くとカウンターで寝入ってしまった。 「…そんなの解ってるぜぇ…神尾……」 そして跡部は神尾を抱えて店を後にし、タクシーでホテルへ向かった。 ──ドサッ… 跡部は神尾をベットに寝かせた。 「さぁて……」 跡部はソファーに腰を掛けベットでスヤスヤと眠っている神尾を見つめた。 「…まずはアレを使ってやるか……」 そう言って跡部はソファーから徐に立ち上がり自分の荷物のある部屋へと移動した。 「…ん?持ってきたハズ何だが…俺様とした事が忘れたか…?」 跡部は荷物を漁るが御目当ての物は一行に見つかる気配がない。 「…仕方ねェ〜なぁ〜……」 跡部はバスルームへと足を向けた。 「…まぁ…これで十分アレの代役出来るな…」 跡部はそれを満足気に掴み不敵な笑みを浮かべた。 next 神尾伝道師遂に跡部神父の魔の手に!きゃーっ!!!!(煩い) あ、そんで途中でテニスラケットが出てきたじゃないですか。 そのテニスラケットの入っていたバッグを持ってきたのは勿論神尾伝道師です(笑) 『跡部ぇ〜何でこんなにクソ重いんだよーう!』と云ってたり。さて、これからムフフな展開が待ってまーす! 皆様の感想次第でやる気が出て更新が早くなるって話ですよ!(コラ)20030415戒堂訛音

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!