abnormal affection
──ガチャッ!! 神尾は教会の古びた扉を勢い良く開けた。 「…あ、テメェか〜今日は結構疲れたんじゃね〜か?」 跡部はマリア様の前に花瓶を持って立っていた。 ──カツカツカツ… 教会内には神尾の靴の音だけが響き渡る。 そして、神尾は跡部の目の前に立った。 「…俺は……」 神尾はそう呟いて跡部から目線を反らした。 「…俺は何なんだ?ハッキリ言ってみやがれ神尾…」 跡部は神尾の顎に己の指を絡めて目線を合わせた。 「…好きッ…ん…はぁ…ッ…」 神尾の声は突如跡部の唇に奪われた。 舌が絡まる。 唾液が垂れる。 舐め上げる。 息が荒くなる。 そして、 口内を貪る。 「…ふぅ…く…はぁ…ん……」 ──ガシャーン!! 跡部が握っていた花瓶が床に落とされた。 それでも接吻は止まる事を知らない。 歯ヲナゾル。 喉ヲエグル。 舌ヲクワエル。 舌ヲシャブル。 マタ、 舌ヲカラメル。 「はぁ…ふぅ……」 唇が離れる。 服を脱がせる。 躯が露になる。 「ひぁ…ん…」 愛撫を始める。 うなじに触れ指で耳をなぞる。 耳たぶを軽く噛み耳を舌で辿る。 耳の中に舌を這わせ舐めあげる。 そこから舌をゆっくりとうなじに移動させる。 「…ひ…んぁ…ッ……」 うなじに軽く口付け、そして強く吸い上げる。 唇はうなじから首筋を通り鎖骨を過ぎて胸元へと到達する。 胸の突起を軽く含んでは舐める。 右方の胸の突起は手で摘み、左方は口に収まる。 右方は強く手で摘まれ左方は舌で舐めあげられながら時折、歯で噛まれる。 「…ひっ…く…はッ……」 神尾の吐息が途切れ途切れにチャペル内に洩れる。 「…久しぶりだなぁ…マゾヒスト神尾……」 跡部の細長い指が神尾の首に絡まる。 その細長い指は神尾の首に纏わりつき、力が込められた。 「…か…は…ぅ…!?」 神尾の歪んだ表情を観て跡部は満面の笑みを浮かべる。 「く……ッ…」 神尾の躯の力が次第に抜け獲られた。 跡部は神尾が意識を失いかける寸前で力を一気に緩める。 「…は…ひ…ぃ……」 神尾は息を必死に整えていた。 と、その時… ──ドンッ!! 神尾が説教台の上へと押し倒された。 「…神尾、これからどうして欲しい…?」 火照る躯。 紅く染まる頬。 汗に満たされる額。 その目の前には、不適な笑みの彼。 「…あ…え……」 言葉が詰まる口。 無駄に動く手。 爪を噛む歯。 それでも、高鳴り続ける鼓動。 「…して……」 欲望を抑えるなよ。 口に出してしまえ。 快楽を手に入れろ。 「…もっと…して…」 快楽に溺れるんだ。 欲に満たされるんだ。 躯に正直になるんだ。 「…もっと…痛くして……あと…べ…ッ」 そして、 堕ちていくんだ。 「…そうか……」 跡部がぽつりと呟く。 「…ひんッ…あ…」 神尾が喘ぐ。 「…い…やぁ…ひあッ…!?」 神尾が激しく喘ぐ。 「…嫌、なのか……」 跡部が耳元で囁く。 「…あ…止め…な…いで……」 神尾が縋りつく。 「…なら…またヤッてやるぜ……」 跡部が首に噛みつく。 「…ひぃ…ん…ぁ…っ」 神尾が再び激しく喘ぐ。 「…次は…ココだな…」 跡部は神尾の血の味を楽しみつつ、赴ろに長い脚を神尾の下腹部へと伸ばしていった。 「ぐ……はッ…!?」 神尾のミゾ落ちにどんどんと飲み込まれていく跡部の脚。 「…は…ひぃ……」 再び息が苦しくなり、意識が朦朧として神尾は身悶えをした。 「…ぎぁ…ひ…ぃ…ッ…」 跡部の長い脚は高く持ち上げられ又神尾の下腹部へと再び振り落とされた。 「…気持ち良いんだろ……何とか言いやがれ!マゾヒスト野郎!!」 跡部は力強く神尾の下半身を滅茶苦茶にに踏みたくっては、満面の笑みを魅せる。 「…き…気持ち…い…イッ…!?」 曝け出る己。 「…ほらぁ…もっと鳴け!叫べ!!」 拘束心。 自分勝手な心。 束縛心。 制御が無理な心。 「…あひぃ…んッ…ひぁ…かはぁッ!?」 羞恥心。 露にされる心。 自律心。 崩壊される心。 「…こんなことで興奮しやがって…この、淫乱…変態が!」 止まらない躯。 後戻りは不可能。 常識のない躯。 理性は不可能。 「…う…はぁあ〜んっ…ひぃ…んッ」 本能だけの躯。 欲望のみ可能。 性欲だけの躯。 快楽のみ可能。 そして、 更に堕ちていく。 どうして…こんなにも…… どうして…こんな事をされても… どうして……? 「…跡部、イ…クッ…!?」 醜いこの状況に何故俺は耐えられるんだ…? 「…イケよ!ほら、脚でイキやがれ!!この…マゾヒスト神尾が!」 心がきしきしと音を立てては痛んでいる。 切ない、儚い。 でも、 その痛みこそが俺の快楽。 「うはぁあ〜ひぁあ〜ッ!?」 刹那に感じ取られるこの想いに正直になろう。 これこそが、 愛。 やっと…見つけたんだろ…? “最愛の人は自分で見つけるモンや。” 忍足さんの言葉が、脳裏を過っていく。 幾ら一般的には歪んでるとしても 俺はこの人しか…みえない。 この人以外は…もう考えられない。 抱いて… 抱き締めて… 包んで… 包み込んで… 貴方の 体温を… ずっと ずっと… 感じていたいから。 どんな形でも ずっと感じていたい。 貴方は 俺の 運命の人。 next タイムアップです…(泣)明日には上京デース。 本当は実家に居る間にベカミパラレル終わらせようと思っていたんですけどね…ムリでした。 なので、ちょっとコンテンツ二つに分けさせて頂きました〜FTPが多分学校では使えないんで…保険掛けときます。 そんな感じで今回の更新分読みにくいかな…(滝汗)でも、沢山改行したかったんですよ…スミマセン。 キスシーンとか跡部が神尾に迫っていく様とか。結構自分では気に入ってます。キスの描写はカナリお気に入り!(自画自賛かよ) 後はラストに向かって突き進むのみ!さーて、何時この連載終わるんだー… 20030920戒堂訛音