ねずみ大作(対策)戦 アルフのパパ宛てメールより
アルフのパパ様
「ネズミ対策」とは、前回の1月と2月のお知らせの時だったかな?
私の家にネズミが出没してすごく困っていること、思いつく限りの手段を試みた
けれど
効果が思わしくないこと、それで最近家の周りをうろうろしてるのらねこを
家の子にしようかと餌をあげはじめたことなどを書いたのですが、
それの続きのお話です。
ネズミはあいかわらずいるみたいです。
あちらも警戒して慎重になってるみたいですが、
いるのは確かです。
天上で音が時たま聞えますから。
念のためにネズミ捕りのベタベタを仕掛けて夜は寝ることにしていますが、
もちろん賢いネズミはそんなことでは捕まりません。
でも、昨日再び大工さんに来てもらって
とりあえずもしかしてという場所に網を張ってもらったので、これからは大丈夫
になるかもしれません。
とりあえず今朝は無事でした。
出た形跡もなかったし、天上で足音も聞かなかったから。
でも、大工さんはまだわからないと言ってます。
本当に木造の古い家は思わぬとこに
侵入するのに都合のいい場所があるみたいです。
ネズミはすごい直観力でそれを見つけちゃうみたいです。
昭恵
川島昭恵
アルフのパパ様
大工さんが来てくれて1日目の夜は何ともなかったのですが、
二日目の晩、そろそろ寝ようと横になった時、
私の頭の上の天上裏でまた、あのネズミの足音が聞えました。
走っています。
はじめの頃は私もこの足音を聞くとびっくりして大騒ぎしていましたが、
悲しいかな、もう慣れてしまったのでちっとも驚かなくなっています。
でも、大工さんにやってもらったばかりなのにと思うとがっかりして力が抜けて
しまいました。
このようなことが起きるようになって間もなくの頃、
私は足音のする天井に向かって、猫の鳴き真似をやってみました。
すると、急に足音が慌しくなって慌ててるみたいな感じです。
わー、面白い!と思いました。
こんなことで賢いネズミが騙せるとは思わなかったけれど、
案外効き目あるじゃんと思ったものです。
でも、何度も同じ手を使っているうちに、見破られたようです。
いつも声だけで猫の姿も匂いもしないことに気付いたのかもしれません。
鳴き真似した瞬間は静かになりますが、間もなく足音が始まるようになりました。
やっぱりネズミは侮れません。
今では母しか騙せません。
母は今でも私が鳴き真似すると、本物の猫が鳴いてるのと間違えています。
そして今のは私だったとわかると、
私よりももっと下手な鳴き真似で「にゃーお、にゃーお」とやり出します。
本人はネズミを威すために大真面目なのです。
でも私の耳でも偽者と直ぐわかる鳴き方なので、賢いネズミなら
直ぐに偽者とわかるでしょう。
そして、あー、ここには変な親子が住んでるんだなぁって思ってるかもしれませ
ん。
猫の鳴き真似は瞬間的には効き目がありますが、長くやってると相手はすごい
聞き分けられる耳を持ってるのでこっちのぼろが出てばれてしまうみたいです。
なかなか手ごわいです。
今日は友達が講師をしている点訳の講習会に招かれ、
語りを交えながら私自身の話などもし、皆さんと和やかで楽しい時を過ごしてき
ました。
当たり前のことですが、小中高の盲学校時代は黙っていても点字の教科書が
用意されていて、本当に楽チンでした。
当たり前に感じていて別にありがたいとも思わないで過ごしてきましたが、
盲学校を出て一歩出たら、これまでがいかに恵まれていたかを深く深く痛感しま
した。
今は語りのため本を点訳してもらうために、
点訳ボランティアの方々の助けなしではとてもとてもやっていけない私なのです。
見える人は気軽に本屋さんに行って本が好きに買えていいなぁって
羨ましく感じることもあります。
でも、点訳を通して掛け替えのない素敵な出会いがたくさんあったことは事実で
す。
多くの人たちに支えられながら自分が今あることの実感も持つことができます。
つまり、私が語ることのできるのは、多くの人たちの支えなしには到底実現でき
ないことなんです。
今は駅の切符の販売機やエレベータなどいろんな場所で点字を見かけることが多
くなってきました。
点字に感心を持ってくださる人の数も増えてきているように感じます。
小学校の教材にも点字が取り上げられていて、お招きを受けたある小学校では
かなりブームになって、みんなが点字を打って私にお手製の名刺をプレゼントし
てくれたこともあります。
すごいなって感激でした。
本当に嬉しいありがたいことです。
昭恵
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