柊家の野望〜革新〜














第八話 奴が……来るっ









―――1582年 一乗谷城。




「おお、起きたか、くうや」



「お早うございます、雛乃姉さん……ふぁぁ」



「なんだ、やけに眠そうだのう」



「いや、あんまり寝てなくて」



(結局、朝まで萌え話に付き合わされちまった……)



(しかし、あのイエヤスがヅマスキーだったとはなぁ。全ママ連の人もきっとびっくりだろうなぁ)



正確には後家さんスキー

「それより、報告は聞いておろうな」



「……報告?」



「たわけ! あの織田家が滅んだ事よ」



「ああ、その事ですか。はい、聞いてますよ」



「ずいぶん、のんびり構えておるのう」



「だってもう俺達の軍って、日本最強じゃないですか。今更包囲網とか組まれてもケチョンケチョンにしてやりますよ」





「はっはっは、それはどうかな?」





「な、何奴!?」



「よお、ピーナッツ」



「お、親父か!」



「最近、また調子に乗っとるようだな。ピーナッツのくせに生意気だぞ」



「ピーナッツ言うな!」



「久しぶりだな、空也」



「なっ!? オヤジまで!?」



「今日は宣戦布告に来てやった。ありがたく思え」



「はぁ? 親父が宣戦布告?」



「いきなり奇襲してやっても良かったんだが……なんて紳士的なボクちゃんなんでしょ。さあ、我が娘達よ、惚れ直すがいい」



「断る」



「嫌です」



「やーだよー」



「………………えっと



「イヤ」



「お父さんごめんねー。私達、くーや命だからー」



「がーん! パパりんショックー。しくしく」



「って、親父の勢力なんてあったの?」



「なんだ、気づいてなかったのか? 今までのマップをよく見てみろ」



































「そういや、西日本を一気に制圧してる勢力がいたんだよなあ」



「ワシだ」



「あー、そう。親父かー」





「マジで!?」





「なに、ワシと誠の二人が力を合わせれば、このくらい軽い軽い。なあ、朋友」


「ああ、その通りだ」



「ワシらは全国を制覇して聚楽第みたいな豪邸を建てて大奥みたいなハーレムを作るんだ。邪魔する奴は、俺の名前を言ってみろ!」



「ワケわかんねーよ!」



「翔……お前、そんな事を考えてたのか」



「ん?」



「全くお前って奴は……」



「そーだ、そーだ、オヤジも何か言ってやれ」



「……感動した! さすが我が朋友、素晴らしい考えだ!」



「あーそうだよ、アンタはそういう奴だよ」



「よし。では、ここでワシらのステータスの紹介だ」




柊 翔(ヒイラギ ショウ)




壬生 誠(ミブ マコト)






「相変わらず、反則なくらいつぇえな」



「当然だ。お前みたいなピーナッツと一緒にするな」



「だから、ピーナッツ言うな!」



「さて、宣戦布告も済んだし、早速攻め込んでやろう。楽しみに待ってろ」





「HAHAHAHA!」





「くそー、親父の奴!」



「申し上げます!」



「な、なに?」



「敵が城に攻め寄せて参りました! その数、約40万!」



「なんと! 一乗谷の城兵は20万……2倍ではないか」



「って、親父のやつさっき出てったばかりなのに……アンニャロ」



「なんだか、真珠湾攻撃みたいな感じだね」



「くっそー! 返り討ちにしてやる!」
















「おりゃー! 負けてたまるかー!」



「むむぅ、敵が多すぎるッ!」



「しかも強い……ッ」



「お父さんとこ、足軽技術はSランクまで上げてるみたいだからね、かなり手強いと思うよ」



「よお、いと小さき者よ」



「我が軍の陣容はすごいだろう」



「でやがったな、ラスボス!」



「はっはっは! 今から貴様をケチョンケチョンにしてくれるわ!」



「やられてたまるか! 槍突撃!」



「効かねー」



「くそっ!」



「なんだ、いまだに槍突撃くらいしか使えないのか」



「とっくにワンランク上の槍車くらいは使えると思ってたんだがな。父さんショックー」



「う、うるせー!」



「よーしここでワシらの力を見せてやろう!」








「千成衾!」








「強襲!」



「だあーっ!」



「はっはっは、弱い! 弱いぞピーナッツ!」












「城門が破壊されました!」



「敵が城内に侵入致しました!」



「なんだってー!!」



「九州武将の皆さんが頑張っとるな。ワシらも続くぞ!」



「おう」














「うわーん! 覚えてろー!」



「はっはっは、偉大なる父の力を思い知ったか!」











―――御山御坊城。



「あ、くーや、おかえりー」



「うわーん、海お姉ちゃーん! コテンパンに叩きのめされたよー」



「よしよし、いいこいいこ」



「ふぅ、なんとか逃げ切ったか」



「流石の私も、あれには参ったね」



「海お姉ちゃーん、もうボク達、ここでゲームオーバーなの?」



「ええいっ! 一度負けたくらいで弱気になるな!」



「大丈夫だよ、まだ私達には秘密兵器があるじゃない!」



「……秘密兵器?」



「そう、アレだよアレ」



「……あ!」



「むっふっふ、しかも今度は改良までしてるからね……強いよー」



「よし! 早速リベンジだ!」












―――敦賀港。








「おらぁ、いくぜ親父! 今度は海で勝負だ!」



「チィッ! 鉄甲船で来おったか!」



「海の藻屑になりやがれ!」



「誠! たしかウチにも鉄甲船は開発してたよな」



「ああ、だがまだ建造中で一隻しかない」



「むむむっ!」



「いくぜ! 親父!」













「調子に乗るな! 喰らえ、混乱!」



「わっ!?」












「ダメだよ、お父さん。私が軍師についてる限り、くーやには指一本触れさせないよ!」



「さ、さすが海お姉ちゃん」



「ううっ、うみー、そんなにお父さんの事が嫌いなのかい?」



「そんな事ないよー、お父さんの事は好きだよー」



「だ、だったら……」



「でもねー、くーやの事は大大だーい好きだからー」





「パパりんショーーーーック!」





「へっへーんだ。しかも今度の戦艦は一味違うぜ!」













「新武器、大筒を搭載してるんだよー」



「誠! 確かウチにも大筒は……」





「ない!」





「あ、そう……」













「おらぁ! 撃て撃てー!」



「しかも炸裂弾も開発してるから、安宅船なんて一発で沈めちゃうよー」



「新兵器なんて、ずるいぞピーナッツ!」



「はっはっは、さっきはよくもやってくれたな。65535倍にして返してやる!」



「み、ミッドウェー!!」












「よっしゃ! 敦賀港、獲ったどー!」



「ふん、今日の所は負けといてやる! 覚えてろ!」



「へっへーんだ! 一昨日きやがれ!」



「よーし、一乗谷城も取り返すぞー」













―――次回予告。


一度は敗れるも、見事にリベンジを果たした空也。

しかし、まだ勝った訳ではない。

西日本を占有する翔の兵力は、いまだ互角。

果たして空也は最強の敵を打ち破り、元の世界に帰る事ができるのだろうか?


次回、柊家の野望〜革新〜 最終話。

『勇気と誇りを胸に』

乞うご期待っ!




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