柊家の野望〜革新〜














第七話 人間50年









―――1578年 深志城。




「さあ、次の敵はいよいよ戦国の覇者、織田信長に徳川家康だよっ」



「敵は同盟を組んでるのかぁ」



「慎重に戦った方がいいわね。挟撃されたりしたらひとたまりもないわ」



「大丈夫ですよ姉様。なんたって兵力は両軍合わせても、こっちの方が多いんですから」



「そうだけど、油断は禁物……」



「よーしみんな、いっくぞー!」



「あ、まちなさ……ったくっ」













―――岡崎城。



「忠勝様、一大事にございます! 柊軍が攻め寄せて参りました!」



「来たか! よし、織田殿に援軍を要請しろ!」



「ははっ」



「殿より預かったこの城、易々とは渡さんぞ!」














「おりゃー! 進め進めーっ!」



「なんの! 槍車ッ!」



「うわっ!? や、やるなっ!」



「我らの三河魂、見せてやる!」



「て、手ごわいっ」



「徳川軍の足軽技術は最高レベルだからねぇ、手ごわいよー」



「殿! 一大事です!」



「な、何!?」



「敵の援軍が到着致しましたー!」



「もう来たのー!?」



「我らが来たからには安心召されい」



「おおっ、織田殿! 皆の者、突撃ー!」



「鉄砲撃ち、始めーッ!」



「うひー!」



「そりゃあ! 敵大名を捕らえろー!」



「や、ヤバイ!」





「てぇーっ!」





「!?」



「くっ、鉄砲か!」



「早く撤収しなさい! ここは私が引き受けるから」



「で、でも……」





「いいから早く逃げろッ!」






「は、はいーっ」



「鉄砲戦術、組撃ち鉄砲! 撃て、撃てーッ」



「その程度かッ!」



「チィッ! 鉄砲技術はあちらが上か」



「はっはっは、織田家の鉄砲技術は日の本イチィィィィィッ!」





















―――深志城。



「おお、無事だったか、くうや」



「は、はい」



「散々な負け戦だったな。何、百戦して百勝ともいくまい。今はゆっくり休め」



「で、でも要芽姉様が……」



「私がどうかしたの?」



「そう姉様が一人で……え?」





「姉様!?」





「何を驚いているの。騎馬鉄砲隊の私がそう易々と捕まる訳ないじゃない」



「うわああん、よかった、よかったよー」



「こ、こらっ、抱きつくな、鬱陶しい!」



「えぐっ、えぐっ」



「ったく、しょうがない子ね……いるか!」



「は、はい、なんでしょうお姉様」



「すぐに各地の兵士を集めなさい、総力戦よ」



「りょーかいです!」



「泣いている暇はないわ、空也。兵士が集まったら雪辱戦よ」



「はいっ!」













―――駿府城。









「今度はこっちから来おったか!」



「はっはっは、こっちなら遠すぎて織田の援軍が呼べないだろー!」



「にゃははー。それっ、突撃っ!」



「く、くそッ」



「今度はウチのお姉ちゃん達が勢ぞろいだぜ! ケチョンケチョンにしてくれるわー!」



「むむむ……」












「駿府城獲ったどーーーー!」



「やっと落としたの」



「あれ、姉貴? なんでここに?」



「ほら、落としたんなら、さっさと次に行きなさい。今から城下町を造り直すんだから……ほら、マサ、行くわよ!」



「は、はい」



「……マサ? 誰?」



「それがし、北条氏政でござる」



「ああ、ヤッさんの息子さんか」



「ほら、さっさと行く! 邪魔よ!」



「わ、わかったよう」









そして始まるは、柊家の猛進撃。

あっという間に駿遠三を制圧し、そして……。















「我が、徳川家の命運も尽きたか……」



「今川の人質になるも独立して、さあこれからという矢先に、あのようなどこの馬の骨とも判らぬ輩に滅ぼされようとは……」



「ん? あんたが徳川の大名?」



「うむ、斬首でも切腹でもいかようなりとも申し付けるがよい」



「いやいや、俺の配下になって……ん?」



「……?」



「お、お、お前……」





「イエヤス! イエヤスじゃないか!?」





「? いかにも余は徳川家康だが?」



「団長、団長! 来てみろよー!」



「なんだ、空也? 大声出して……って」





「イエヤスじゃないか!」





「???」



「なんだ、イエヤス! お前も来てるんなら、そう言えよ! 汗臭い奴だなぁ!」


「それを言うなら水臭いだぜ、団長」



「細かい事は気にするな」



「な、なんじゃお主等?」



「いやぁ、思い出すなぁ、沖縄で語り合った日々を」

















「こんな思い出はないッ! というか、どう考えてもこの立ち絵はおかしいだろう!」



「そう言ってやるなよ。山田の奴、windows標準のペイントしか使えないんだから」



「そんな裏事情、言われても困る!」



「申し上げます!」



「なんだよう、今、旧友との友情を温め合ってる最中だっつーのに」



「旧友違うッ!」



「織田家が滅亡しました!」



「あれ? 俺達、まだ出陣してないのに? ……一体誰が?」



「そんな事より、同じエロ本でヌイた仲の俺達が再会したんだ。今日は朝まで萌え話だ!」



「朝までってのは勘弁しろよ、団長……」



「ちっ、空也は女の味を覚えてから付き合いが悪くなったな……イエヤス! お前は付き合えよ!」



「だから、違うと言うのに……」









……次回に続く。













―――次回予告。


織田と徳川の連合軍は滅んだ。

しかし、最後に残った織田を滅ぼしたのは空也ではなかった。

果たしてその勢力とは……?

そして空也は、その最強の敵に勝てるのか?



次回、柊家の野望〜革新〜 第八話。

『奴が……来るっ』

乞うご期待っ!




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