―――前回のあらすじ
9回裏。
同点ランナーがサードに一人。
そして今、バッターボックスに、クチャクチャとガムを噛みながら不敵な笑みを浮かべて立つのはニャンキーズ4番、打力だけならメジャー級と評される、このリーグ最大の強打者、岩熊のジョニー。
その通り名のとおり、奴は他を圧倒させる程の巨躯の持ち主で、その丸太のような腕が繰り出す一撃はどんなに重い球でも軽々とスタンド席へ跳ね返してしまう。
今日の5回裏、オレの球も奴にスタンド席に放り込まれてしまった。
そんな最悪な相手を迎え、監督のサインは……。
―――敬遠。
キャッチャーのマイクが、そのサインを受けて腰を上げた。
そして構えたミットの場所は、奴のバットが届かない所。
でも、オレは……黙って首を横に振った。
(何故だ、イガグリボーイ! コイツは歩かせて次で勝負しようぜ)
マイクの目が、そう告げた。
アウトカウントは2。
確かに、コイツと無理に勝負する必要は無い。
オレはそれでも尚、首を横に振る。
(正気か!? ここでホームランでも打たれりゃ、負けちまうんだぞ!?)
(分かってるよ、マイク。だけど、オレは逃げるわけにはいかねぇんだよ)
(なんだって?)
(コイツは確かに打力だけはメジャー級だ……でも裏を返せばメジャーに行けば、このくらいのバッターなんてゴロゴロ居るんだろ? そんな相手に逃げるわけにはいかねぇんだよ)
オレのアメリカ行きを、ただ一人応援してくれたねーちゃんの為にも、オレはいつまでも燻っているわけにはいかなかった。
チラリとベンチに目を向ける。
(好きにしやがれ)
オレの顔を見た監督が呆れ顔で首を振ってベンチに下がった。
次に、バックを守る連中の一人一人の顔を見遣る。
(やれよ、イガグリボーイ!)
(お前なら、やれるさ)
(打たれたら、まかせとけ!)
(……………………(コクリ))
(ホームランでも捕ってみせるぜ)
(ヘヘッ、別に心配なんかしてねーよ)
(……いけッ!)
皆の目がそう告げる。
(へっ、確かにリーグ万年最下位だったオレ達がここまで勝ちあがれたのは、お前のおかげだもんな……分かったぜ)
マイクはやれやれと首を振った後、再び腰を下ろした。
(さあ、来な、イガグリボーイ。まずは臭い所突いていこうぜ)
マイクが構えたミットの位置は、ストライクゾーンをボール1個分外に外れた所。
(違うだろ、マイク)
オレは静かに首を横に振る。
さっき奴に打たれたのも、様子見のボール球だ。
奴を相手に弱気な球は投げられない。
(オレはもう逃げないつったろ?)
(へっ、分かったぜイガグリボーイ)
マイクが次に構えたのは、ストライクゾーンの中心点。
(お前のド真ん中もメジャー級だからな!)
マイクがバスンと、ミットを叩いてウインクをしてみせた。
(バカ言えよ)
オレは白球を握り締める手に力を込める。
(オレのド真ん中は……世界一だぜ!)
………………………………。
ごめん、別の話だった。(;´Д`)
……気を取り直して、続き。
「じゃあ、どうしたらいいんだ?」
半立ちの状態だった弟は、その場に立ってお姉ちゃんの側に寄りました。
「ま、まずは……キスかな?」
近づかれて、ちょっとお姉ちゃんはドキっとしてしまいました。
普段は弟を男として見ていなかったせいか、近づこうがヘッドロックを掛けようがへっちゃらのプーでしたが、今はもう違います。
でも動揺しているのを気取られないよう、なんとか虚勢を張ろうと嘯きました。
「ああ、キスなら知ってるぜ」
弟は自信たっぷりに言いました。
「魚だろ?」
………………………………。
おまいは……(;´Д`)
「ぷっ、バカ、違うわよ」
でも、お姉ちゃんの緊張がそれで解けたみたいでした。
「こうするのよ」
「!?」
お姉ちゃんは弟の首に腕を回し、弟の唇に自分の唇を重ねました。
「んっ……ちゅっ……クチュ……」
「んっ!?」
そしてお姉ちゃんの舌が弟の唇を割って入り、彼の舌を絡め、嬲ります。
お姉ちゃんも、実際にキスするのは初めてです。
でも、口の中でさくらんぼの枝が結べるくらい器用なのです。
前にお母さんから「いつか役に立つから練習しときなさい」と言われて、その意味も知らずに練習しておいたのです。
ちなみにお姉ちゃんはキスする時は、必ず舌を入れなければいけないと思い込んでいるようです。
「ん……っ」
弟もお姉ちゃんの積極的な咥内愛撫に興奮したのか、彼もまた侵入してきたお姉ちゃんの舌に自分の舌を絡めます。
クチュクチュと部屋の中に、淫猥な水音が響きます。
お姉ちゃんと弟は互いに我を忘れたかのように互いの咥内を貪り合いました。
「く、はぁ……」
やがて2人の舌が離れ、名残惜しいのを示すかのようにその舌先の空間に長い銀色の糸が引かれ、そして切れました。
「キ、キスってすげぇ……」
「興奮した?」
「ああ、すげぇドキドキする」
「ね、姉ちゃんも、凄くドキドキした」
2人とも顔を紅潮させて、荒く息を吐きました。
「で、つ、次はどうすんだ?」
弟がハァハァと息を荒くしながら、お姉ちゃんに詰め寄ります。
それはもう、今にも飛び掛らんかのように。
どうやら今のキスで、男としての本能が目覚めてしまったようです。
「つ、次は服を脱ぐのかな?」
「服を? 裸になるのか?」
「ええ……裸にならないと、多分できないから」
いや、半脱ぎくらいってのも趣があって結構いいものなんですが……まあ若葉マークの2人には、そういったプレイはまだ早いのかも知れません。
「わ、分かった」
言うが早いか、弟はガバッとシャツを脱ぎ捨てました。
もうなんちゅーか、もう性のケモノ状態です。
「じゃあ、姉ちゃんも脱ぐから……あんたはあっち向いてなさい」
「なんでっ?」
「は、恥ずかしいからに決まってるからじゃないっ! ほら、早くっ!」
「わ、分かったよ」
弟はクルリと後ろを向きました。
(どうせ裸になるってのに……何、恥ずかしがってんだか)
弟は服を脱ぎながら、心の中で毒づきました。
でも、それが乙女心というものなのです。若い彼には、それが分からんのです。
弟が後ろを向くのと同時にお姉ちゃんも後ろを向いて、スルリとワンピースを足元に落としました。
その下に身に付けるものは純白のブラに、前の方にピンクの小さいリボンがついた可愛い、やはり白いパンティ。
着やせするのか脱いでみれば、バン、キュ、ボンには程遠そうですが各所の肉付きは悪くなく、抱き心地はなかなか良さそうな感じです。
お姉ちゃんは続いてブラも外し、足元に落としました。
おわん型で乳首がツンと上を向いた、思わずむしゃぶりつきたくなる理想的なおっぱいです。
そして、お姉ちゃんは最後の一枚を脱ぎ捨てます。
まだ、誰にも汚された事のない、若草のような茂みが露になりました。
「もう、いいわよ」
「おう」
お姉ちゃんの言葉に、待ってましたと言わんばかりに振り返りました。
「ねーちゃん……なんか昔と違うな」
久しぶりに見たお姉ちゃんの全裸姿を、弟はまじまじと見つめました。
「あ、あんまりジロジロ見ないでよっ」
「なんか、ドキドキする」
弟は昔、一緒にお風呂に入った時の事を思い出していました。
いつも間にか、どちらが言うわけでもなく一緒に入らなくなって久しいのですが……あの頃のお姉ちゃんの胸は、まだペタンコで下の方にも毛なんて生えていませんでした。
それはそれで、一部の人には萌えの対象らしいのですが。
「あ、あんたのも、なんか昔と違うよね」
お姉ちゃんも恥ずかしそうにしながらも、弟の下半身に目がいっていました。
昔、お風呂に一緒に入っていた頃に見た弟のそれは、まだ皮かむりの小さい象さんでしたが、今やそれは雄の性器と呼ぶに相応しいものと変化していました。
セックスを知らずとも本能がそうさせるのか、すでに臨戦態勢が整っている状態です。
彼の剛直が天を貫くかのように隆々と猛っています。
その位置は手首を当てて丁度親指の場所にあたります。
ちなみに一般的には親指が10代、人差し指が20代、中指が30代……と言われているようです。
「で、で、この後は……?」
「こっちに」
お姉ちゃんはそう言って、ベッドに座って弟を誘います。
その横に弟も座って、お姉ちゃんを軽く抱きしめました。
「ねーちゃん、なんだかいい匂いがするな」
昔、小さい頃にお姉ちゃんにおぶってもらった時に嗅いだ匂い。
数年程度の筈なのに、何十年も昔に撮った写真のようにセピア色に色褪せた記憶の中の匂い。
弟はお姉ちゃんの髪を指で梳きながら、お姉ちゃんの肩に顎を乗せて胸一杯にお姉ちゃんの、懐かしい匂いを吸い込みました。
「あんたは……ちょっと汗臭い」
「うわ、ねーちゃん、そりゃねーよ」
がくり、と弟の顎がお姉ちゃんの肩から外れてしまいました。
「でも……この匂い……ちょっと好きかも。変かな?」
と、お姉ちゃんは、ちょっと首を傾げて弟を見つめました。
その仕草がとても……
(……なんか、可愛いな)
「まあ、いいんじゃないかな。うん」
弟は誰に言われるわけでもなく、お姉ちゃんの胸を手のひらで触ってみました。
「柔らかいんだな……女の子のおっぱいって」
「あ、コラ! 勝手に……んっ」
「柔らかくて……気持ちいい」
「や、やだ……なんで、自分で触ってもなんともないのに……あんっ」
お姉ちゃんは感じてしまったのか、思わず甘い声を漏らしてしまいました。
そうなのです。
自分で触るのと、他人に触られるのとでは感じ方が全然違うのです。
自分でくすぐっても、あんまりくすぐったくないけど、他人からくすぐられると我慢できないくらいくすぐったいのと同じ事なのです。
なんでもコレは、自分で触ろうとすると脳がその箇所に「今から触っちゃうからねー♪」と信号を送ってしまい、その箇所が「うん、わかったー」と触られる準備をしてしまうからなのだそうです。
ところが、他人から触られれば脳からの前置きが無いので、触られた箇所が「うひゃぁ!」とビックリしてその感触をダイレクトに脳に送ってしまうのです。
「あ、やっ、はぁ……んっ、あ、ふぅんっ……」 「はぁはぁ……」 お姉ちゃんの甘い声が弟の琴線に触れ、彼のDNAが激しく揺さぶられます。 「ね、ねーちゃんっ!」 「……あっ!?」 お姉ちゃんの胸に触っているうちにたまらなくなった弟は、お姉ちゃんに自分の体重をかけて、そのままベッドに押し倒しました。 そして我を忘れたかのように、お姉ちゃんの胸にむしゃぶりつきながら、激しく揉みしだきます。 「ちょっ!? そ、そんな激しく……あ、い、痛っ!」 あまりの激しさに、お姉ちゃんはちょっと悲鳴を上げてしまいました。 「あっ」 その声に弟はハッとしました。 「ご、ゴメンよねーちゃん……つい」 「今の、凄く痛かった……」 お姉ちゃんは、ちょっと涙目になって弟を恨めしそうに見つめました。 ボリュームはそこそこあるとは言っても、まだ硬さの残る十代の乳房です。 それにお姉ちゃんは少しも開発されていない、ネンネな身体なのです。 今みたいに欲望の赴くままに蹂躙してしまっては、快感よりも痛みの方が勝ってしまうのです。 「触るな、とは言わないけど……もっと優しくして欲しい」 涙目のまま、お姉ちゃんは弟に訴えました。 普段は見せないその弱々しい様に、弟の胸がズキンと痛みました。 これがどーてーの弟でなければ、お姉ちゃんの涙目に嗜虐性が刺激されて、もっともっと激しく、荒々しく揉みしだいたり、乳首なんか噛み切る勢いで吸い付いたりと野獣の如く、女の身体を求めてしまうものなのですが……。 ……え? ワタシだけ?(゚Д゚≡゚Д゚)? 「わ、分かった」 弟は、今度は包み込むように、お姉ちゃんのふくらみを下から包み込むように、中央へ寄せて持ち上げるような動きで優しく愛撫しはじめました。 「こ、これくらいでいいかな?」 やわやわとお姉ちゃんのおっぱいを揉みながら、弟はお姉ちゃんの表情を伺いました。 「うん、そのくらいが丁度いいかも……んっ」 気持ち良いのか、お姉ちゃんは目を瞑って弟の愛撫を受け入れました。 プニプニとお姉ちゃんの形の良いおっぱいが、弟の手で色々な形に変化します。 「なんだか、変な気分……」 「お、オレも」 弟は暴走しそうなDNAを抑えながら、お姉ちゃんの胸を愛撫します。 「ううっ、オレ、もう我慢できないよ」 しかし、それもまた臨界点に達しそうでした。 弟の股間で痛いくらいに膨張しているモノの先端には、先走りがまとわりついていてヌラヌラと鈍く光っていました。 早くお姉ちゃんを味わわせろと主張しているかのようです。 「ま、待って……まだ準備できてないから」 「準備?」 お姉ちゃんは自分の上に覆いかぶさる弟をちょっと押しのけて身をかわすと、横に並び、向かい合って寝そべりました。 「うん、女の子はね、男の子を受け入れる為の準備が必要なのよ」 そう言ってお姉ちゃんは自分の下腹部に手を伸ばし、茂みの奥にある男の子を受け入れる所に指を這わせました。 すでにちょっと濡れてきているのか、チュクリ、チュクリといやらしい水音が響きます。 「な、何してんだ? ねーちゃん?」 「こう、すると女の子は……はぁ……だんだん気持ち良くなってきて……んっ……男の子のが入る為の潤滑液がでてくるのよ」 お姉ちゃんは説明しながら、自分の一番感じる突起の部分を指で捏ねるように刺激しました。 お姉ちゃんは男性経験こそありませんでしたが、ひとりえっちに関してはそれなりに経験しているのです。 「そこ、気持ちいいのか?」 「う、うん」 弟は身体を下にずらして、お姉ちゃんが指を這わせる様をじぃっと見つめました。 「なんか、すげぇ……」 「ば、バカっ! そんなに見ないでよ……ふぅんっ」 お姉ちゃんは恥ずかしそうにしながらも、指先の動きを止めることはありませんでした。 それどころか、その指使いはますます速度を増していきます。 お姉ちゃんは見られて興奮する性質のようです。 「はぁ、はぁ……」 その光景を弟は、おあずけをくらった飼い犬の様に息を荒くしながらじっと見ていました。 「ま、まだかよ、ねーちゃん」 「待ちなさいよ……もっと濡らさないと」 なんと言っても、お姉ちゃんは処女。 「姉ちゃん初めてだから、よく濡らしておかないと、きっと凄く痛い思いをするから」 何せお姉ちゃんは経験のある友達連中から「初めてって、メッチャ痛いんだよ」「血もいっぱい出るよ」と、散々脅されていたのです。 「え? 気持ちいいんじゃなかったのか?」 「本当はそうなんだけど、女の子は初めての時は凄く痛いんだって……」 「た、大変なんだな、女の子って」 「でも、いっぱい濡らしてれば少しはマシだと思うから……んっ」 「そこをベトベトになるまで濡らせばいいんだな? ねーちゃん」 弟が血走った目で、お姉ちゃんに訊きます。 「う、うん」 そんな漢オーラ全開の弟に、お姉ちゃんはちょっと恐怖を感じてしまいました。 「……じゃあ」 「なっ!?」 突然、身を起こした弟は、お姉ちゃんの両足をぐいっと持ち上げて、その間に割って入りました。 「何っ!? ちょ、恥ず……止めてよっ!」 お姉ちゃんの恥ずかしいクレバスが、弟に丸見えの状態です。 「オレが手伝ってやるよ」 「!?」 弟はそう言って、お姉ちゃんのその部分に唇を重ねました。 「や、やだっ!? そこ、きたな……ひゃんっ!?」 そして唾液をタップリ塗した舌を、その紅く染まった割れ目に沿って這わせました。 「ふぁっ!? なっ、なに?」 弟のちょっとザラついた舌が、指とは違って程よい刺激をお姉ちゃんに与えます。 「や、やぁ……全然ちがっ……くあんっ!」 弟はお姉ちゃんの割れ目を押し広げて、その膣口に舌を細めて中を掻き出すように舐めあげたり、その上にある女の子の最も感じやすい核の部分の包皮をめくりあげて執拗に舐めたりと、器用にお姉ちゃんの快感を引き出していきました。 それもその筈。 弟も前にお父さんから「いつか役に立つから練習しておけ」と言われて、さくらんぼの枝結びを練習していたのでした。 しかも単純で、ある意味真面目な弟は言われるがまま真摯に練習を積み重ね、今では蝶結びすらできる程、極めていたのです。 並大抵の努力ではできないことです。 というか、普通は努力しても蝶結びはちょっと無理です。 「……………………」 でもお姉ちゃんの高い声を聴いた弟は、お姉ちゃんの秘所から口を離しました。 「え?」 「ゴメン。またオレ、調子に乗っちまった……痛かったら止めるけど」 済まなさそうに、弟は顔を上げてお姉ちゃんに謝りました。 どうやらさっきの声は痛がっていると思ったようです。 「ううん、違うよ。痛くないよ」 お姉ちゃんは身を起こして、弟の頬を撫でて優しい声でそう言いました。 「……その、凄く気持ち良かったから」 そしてちょっと恥ずかしそうに、お姉ちゃんは目を逸らし、また仰向けに身体をベッドに身を預けました。 「だから……もっと、して欲しい」 「わ、分かった」 弟は再び、お姉ちゃんの感じる所に唇を重ねます。 「あっ、あっ、あっ、あっ……やああっ」 弟はそこにバターでも塗られているかのように、激しくむしゃぶりつくように舌を使いつつ、お姉ちゃんの胸を優しく愛撫しました。 その責めにお姉ちゃんはもう、メロメロな状態になっていました。 やがて、お姉ちゃんの男の子を受け入れる箇所はお姉ちゃん自身の愛液と、弟の唾液によってグショグショになっていきました。 「そろそろ、いいよな?」 弟が顔を上げて、お姉ちゃんに訊きました。 「はぁはぁはぁ……うん。もう、大丈夫と思う」 お姉ちゃんは息も絶え絶えに、頷きました。 ―――続く
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