グリーン・デスティニー特集
ホームページへ戻る | SPECIAL BOXトップページへ戻る
■感想
タイトルについていろいろ反論もあるようですが。。。
原題は「臥虎蔵龍」
英題は「Crouching Tiger, Hidden Dragon」。
確かに原題の方がしっくりきます。
しかし、未見の人に「アクション映画」として公開したかったのだろうという配給側の意図も分かるような気がします。
原題のままだとあまりに長く、語呂が悪い。
「~の恋」とかだと恋愛映画だと思われてしまう。
しかし、そこまでの恋愛要素はない。
そこで知恵を絞って苦肉の策として碧銘剣の名前を題名にしたのでしょう。
まるで、アニメ作品がそうであるかのように。
まぁ、題名云々をここで語り尽くすつもりはないので、このくらいにして。
すでに、CINEMA BOXに書いているので、重複する形になりますが、
展開の遅さが、香港映画や、ハリウッド映画と違うためどうしても不評を買うようです。
けれど、監督が中国の人であるのだから、無理もありません。
チェン・カイコー作品を見ていれば、免疫は出来たも同じです。
前半の空中戦が「華麗」という表現をされていたりしますが、どうも「スウォーズマン」シリーズで見慣れていたのでさほどの驚きもありませんでした。
ところが、チャン・ツィイー(イェン)がグリーン・デスティニー(碧銘剣)を持って旅立ち、食事をしようとするあたりから 旧来の香港映画が持つ「お馬鹿な設定でアクション満載」といった香港映画ファンを納得させるシーンへ突入。
食堂(?)がすでにセットありありの雰囲気で、圧倒的強さを誇るイェンが大暴れし、崩壊するのはすぐに読めてしまうのですが、その期待を裏切らないでお約束どおりやってしまうのは、旧来の香港映画(というより武侠映画)好きには堪らないシーンでした。
その後のチョウ・ユンファとチャン・ツィイーの竹の上での対決は静かながらワイヤーアクションの可能性をまざまざと見せてくれたし、ミシェル・ヨーとチャン・ツィイーの対決は、これぞアクション映画!!
碧銘剣の凄さを表すためすべての武器が切られてしまうのも小気味いいし、香港映画になかった剣と剣が触れた時の火花を見せるのも見事。
上空からのアングルをいれることで、スタントであってもそうだとは思わせないシーンになっている。
欲を言えばラストの仇打ちシーンで盛り上がりが欲しかったところ。
それから、チャン・ツィイーは誰のために身を投げたのか少し謎として残りました。
旧来の香港映画の面白さを持ちながらもアクションだけにとどまらないラブストーリーもよくできていて、香港映画とハリウッド映画のもっとも幸せな形の共演ではないでしょうか。