|
”ほら・・・・見ているうちにどんどん・・あふれてくる・・・”
”・・そ・・んな・・・”
”俺に・・見られているだけだよ・・・貴女は・・・それだけでいいんだ・・・”
”ちが・・・・う・・・・”
”じゃぁ、何故・・?”
「・・・触れて・・・・」
押し殺したように、搾り出すように、私は願いを口にした。
彼に向けて、自分に向けて。
「どこを?」
嬉しさを裏に隠した彼の言葉。
「私に・・・・・・・」
「こう・・・・・・・・?・・」
彼の指先が私の潤みを円を書くように塗り広げる。
「あ・・あああ・・んん・・・」
「このままがいい?」
「・・も・・・・っとぉ・・・」
口から零れる言葉はもはや私であって私ではない。
快楽に溺れた一人の女。
だから、どれだけでも淫乱でいられる。
「こんなに濡らして・・・・欲しがっているね・・・」
「んん・・・んん・・・・」
彼のやさしい指先が私の脳天を白く,変えていく。
「ぁぁ・・・あああん・・」
「ここは・・・どう・・・」
人差し指が私の敏感な芽の部分を弾く。
「ひゃ・・ぁぁ・・ん・・・」
背中が反り返る。
彼の指が、手が、言葉が。私を狂わせて行くのがわかる。
身体の中で軋む、音。
壊れゆく私の理性。
それすらも、私には快楽を呼び覚ましていくだけ・・・。
”いれて欲しい?”
”・・・・・・・・・”
”こんなにひくついて・・・・俺を呼んでいるよ・・・”
”・・やぁ・・・・いや・・・”
”嘘つき・・・・・このままイク気かい・・・?・・”
彼が服を脱ぎ捨てる様子がぼんやりした思考の中でわかる。
天をつくほど反り返ったそれがトランクスの前を持ちあげている。
私の眼はそこで止まった。
視線を読みながら彼がベッドに横たわる私の方へくる。
・・・・ああ・・・・・
・・・・・・もう、隠せない・・・・
私はその瞬間、すべてがわかったような気がした。
彼氏を思い出さないのも至極当然だ。
私は、私として、彼を求めていたのだから。
それはまさしく、欲望というにふさわしい、もの。
その欲望の行く末など、破滅しかないというのに・・・。
それでも、求めてやまない、私の心が、身体が、すべてが。
自分の思いのままにいかず、ただ、彼を望んで叫んでいる。
・・・・・この身に・・・・罪を・・・
・・そして・・
・・・・二度とは味わえない快楽を・・・・
すべてを引き換えにしてもいいと願った・・・・
戻る道はなにもない。
ただ、進むしか方法は無い。
私は、自分自身に嘘をつくことが出来ない。
彼が・・・彼のすべてが・・・欲しいのです。
煉獄の炎に焼かれたとしても。
その身すべてを無に返すだろう・・・・。
亡骸の灰一つ残さず、燃やし尽くして・・・消えてしまおう・・・。 |