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「・・・・よく言えたね・・・」
彼はそう言うと、私に覆い被さる。
「ご褒美だよ、ほら・・・」
彼の高ぶりが私の入口を擦りあげる。その感触に私は思わず腰を揺すった。
「あげるよ・・自分で迎え入れてご覧・・・」
「ぁぁ・・・」
私は自分の腰が甘く痺れてくるのがわかった。熱いそれで私を貫いて欲しい。
薄く目を開くと彼が私を見下ろしている。
その唇に、笑みを少しだけ残して。
彼の先端が、私の潤みを広げていく。
その動きに合わせて私の快楽が上昇していく。
そして、私の中心部に、彼の先端が少しめり込む。
それを逃さないように,私の身体が勝手に動いた。
「・・・はぁ・・・」
彼の腰に足を絡め、彼の身体を自分に近づける。
そうすれば、もらえる、それ。
「・・も・・・・っと・・・」
・・奥に・・・私の・・・中に・・・・
彼のそれを感じたい。
私の意識はすでに彼のそれしかなかった。
・・・ホシイ・・・ホシイ・・・カレノ・・・アツサ・・・・
私の動きに表情に満足したように、彼は私の両手をまとめて頭の上に押さえつける。
そうして一気に奥まで自身を突っ込んだ。
「!!ぁぁ・・・」
ようやくもらえたその充足感に、私は一気に絶頂を迎えた・・・
それにも、彼は見向きもせず、さらに高みへと連れて行く。
「や・・・ぁ・・・・だ・・めぇ・・・」
「ま・・だだ・・・・」
彼のそれは私の中で、深く、強く、その存在を主張している。
何度も、何度でも、私を満たしていく。
その快楽はもはや、私の中に深く刻み付けられる。
誰でもない。
彼のその形が。
彼のその熱さが。
私を呪縛する・・・・・・。
他の誰でもない。
彼だけが。
私を。
捕まえるのだ・・・・・。
いつしか私は彼に抱き上げられ、下から強く突き上げられ。
背後から抱かれ。
どれだけかの絶頂感を味あわせられた。
私の意識の中で、何度目か数えられないほどの絶頂に連れて行かれた。
そのとき彼も、ようやく精を私の腹部に放出した・・・・
それと同時に私は意識を失った。
暗く沈んだ意識の中で私は、ある種の絶望感と、刹那感に襲われる。
私の身体に教え込まれた、その快楽は私をこれからどうするのだろう?
緩やかに戻る意識の中で、彼の声が聞こえる・・・・
・・・・・これからだ・・・・・・
その囁き。
に、私はあれだけの絶頂感の後、でありながら疼きを感じてしまう。
私という女の業の深さを。
彼に呪縛され、逃げられない。
そう・・・
まだ・・・・・
始まったばかり・・・・
私に。
逃げる道など。
残されてはいない。
ただ、進むだけ。
彼に示された、呪縛への道を・・・・・。
外はもう、闇しか残らない・・・。
ende |