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「・・・ああ・・・いやぁ・・ああ・・・ん・・・んん・・」
「・・だめだ・・・・・・まだ・・・だ・・・・・」
一度達したはずのそこがさらに大きさを増したように蘭世の胎内で膨らむ。
「・・ああ・・・・も・・こわ・・れ・・・て・・・・・」
「・・いいぜ・・・・・どうにでも・・・なっち・・・まえよ・・・・」
つながっている感覚が互いの理性を麻痺させ、ただ快楽の只中へと引き込まれていく。
俊は蘭世の両足を自分の両肩へ抱えあげる。そうしてリクライニングを少しあげる。
「・・んんっ・・・・ふぅ・・・」
先ほどより、より深い位置へと俊の分身が入り込んでいく。
「・・ああ・・・・ああん・・・ん・・・・ふぅ・・んん・・・く・・る・・しい・・・」
「・・・くる・・しいだけ・・・か?・・・」
答えはとうに蘭世の嬌態が示す。もっとというように俊にしがみつく。
「・・あ・・はぁ・・あ・・・・ふくぅ・・・ん・・・んん・・・・」
ずるずると蘭世の膝が折れ、俊の腕にかかる。限界まで裂かれた中心部が丸見えになる。
「・・眼ぇ・・・あけれよ・・ほら・・・・」
俊に命令され薄めを開くと自分の胎内に俊のそれが差し込まれ、つながっているのがよく見える。俊の腰が動くたび蘭世の蜜が糸を引く。
「・・・・あああ・・ああああん・・・もう・・・ゆる・・してぇ・・・・!!!」
「ゆるさねぇよ・・・・まだ・・・まだだ・・・・・」
俊は蘭世の肢体にまとわりつくワンピースを脱がせる。半分ずらされたブラをも外す。車内で全裸にすると狭い車内がまるで灯りが付いたように白く艶めく。
開け放たれた車のドアから、風に舞う桜が車内に流れ込み蘭世を飾る。素肌より艶かしい身体を眼で追い、視線を絡ませる。
俊は一度それを抜き、車を降りると蘭世を助手席に寝かせる。
「・・・今度は・・・こっち・・・な・・・・・」
俊はそう言って覆い被さりドアを閉める。狭さから動きが限定され、勢い密着度が高まる。
「んん!・・・ふ・・くぅ・・・・ん・・・・・」
いつもより重みを感じ、そして押し込まれる分身が大きく感じられ、息苦しさをも覚える。
粘性の高い水音が結合部から蘭世の耳に届き、その音に恥ずかしさを煽られる。
「・・やぁ・・・もう・・・ねぇ・・あ・・・だめ・・・・」
「・・・・だれか・・・・が見てる・・・かもな・・・」
「・・・・は・・あ・・・ん・・・・」
俊の言葉に蘭世の肢体がびくっと震え、全身が八重桜のように濃桃色に色づき、反面蘭世のそこがさらにきつく俊を締め付ける。
「・・・うっ・・・くぅ・・・力・・・抜けよ・・・・・感じてんのか・・?」
・・・・こんな蘭世・・・・
自分の腕の中でさまざまな女の顔を見せる。自分だけのもの。
・・・・もっと・・・見たい・・・変わっていく・・・蘭世を・・・・・
俊の脳天を突き破らんばかりに蘭世の高い喘ぎ声が上がる。
「・・はぁ・・・ああ・・・んんん・・・やぁ・・・」
「いいんだな・・・・・?こんなに・・・・・」
・・・・いい?・・・・これが・・・こんな・・・でも・・・・俊が・・・・いるから・・・・
誰でもない、自分の愛する俊が自分を貫いている、絶えることなく貪る二人だけの快楽の時間。
「・・・・・しゅ・・ん・・・・・」
吐息に紛れて、何度も愛する貴方の名前を唇で象る。
「・・・いい・・・・よぅ・・・・俊・・・・ねぇ・・・・」
蕩けきった瞳を俊に向ける蘭世、すべてがいとおしい。俊は不自由な車の中で激しく腰を前後させる。
「・・ん・・んん・・んん・・・はぁ・・ああ・・・しゅ・・・ん・・ああ・・・・」
「・・・イケよ・・・何度でも・・・いい・・・・俺の・・・・もんだ・・・・」
「・・・しゅ・・ん・・・・・そう・・・・よ・・・そう・・・・」
・・・貴方のものよ・・・・貴方だけの・・・・私よ・・・・でも・・・・
蘭世のすべては俊のためにあり、俊のためだけに与えられる。
・・・・・俊・・・・・貴方も・・・・私の・・ものよ・・・・・・
互いが互いを所有し、与え合い、求め合い・・・・・・愛し合う。二人でいる時間は何より熱く激しい。
「・・・・ああ!!!しゅ・・ん・・・・・も・・・・う・・・ああ・・・ああん・・・・・・」
俊のものが蘭世の奥底を強烈に突き上げる。
「・・・ああ・・・・だめぇ・・・・ああ・・・はぁん!!お・・・かしく・・・なる・・・・」
・・・・・桜の・・・・魔法・・・?・・・・いいえ・・・・違う・・・・
望んだこと、二人でいる意味を、愛する心を。
「・・・・やぁ!!!」
蘭世の中心部から滴り落ちる蜜が俊の下半身にまとわりつき、俊の快感の度合いをあげていく。
全身をがくがくと震わせ俊にしがみつく蘭世をさらなる高みに押し上げ、自身もまた上っていく。
行き先は際限が無い、どこへ行くのか、どこまで行き着くのか?
二人にだけ見える二人だけの場所へと向う。
「・・・やぁ・・あ・・・やああ・・・ああ・・・・ああ・あ・・・・んん・・・・・」
「・・・いくぞ・・・・・」
興奮を押し殺したような低い声で蘭世の耳元で囁き、吐息を吹きかけると蘭世は小さくこくりと頷く。
「・・・・ああああんんん!!!!!」
「くぅっ・・・!・・」
蘭世の絶叫と俊のうめきが重なり、同時に意識を手放した。
少しだけ開いた窓の隙間から冷たい春風とともにあとからあとから桜の花びらが滑り込み二人の身体に降り積もる。
意識を取り戻したのは俊が先だった。腕の中にいる蘭世をみて、規則正しい息をしているのにほっとする。
・・・・無茶・・・してしまったな・・・・・
毎日見ているはずなのに、違う顔を自分に見せてくれる蘭世にどうしても歯止めが利かなくなってしまう自分に少し反省しながら、汗で胸元に張り付いている黒髪を手で梳きやさしく撫でる。
「・・・ん・・・・」
ゆっくりと眼を開ける蘭世と視線を合わせる。
「・・・俊・・・私・・・」
一瞬の間ののち、自分の置かれた状況に気付き、真っ赤になる。
「・・・俺、外にいるから・・・」
そそくさと車を降りるとドアを閉めた。身支度を整え、もう一度桜の木の下へ歩いていく。
・・・・・すげぇ・・・花見・・だったな・・・・
もちろん、他に人が来ないように能力を使っていたのは当然のこと、蘭世に教えることもあるまい。
車のドアが開く音がする。振り向くと蘭世が身支度を整え俊のほうへ少しふらつきながら歩いてくる、すぐそばまで来たとき蘭世が桜の根に足を取られて転びかける。
慌てて俊が支えに走る。 |