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ー熱が醒めない。
ー愛という名の熱。
ー恋という名の病気。
治らなくていい。
こんな病気なら。
「ぁぁ!!!おか・・しく・・・」
「なれ・・・もっと・・・・」
お前がおかしくなるなら、俺だってもっとおかしい。
「しゅ・・ん・・・も・・・だめぇ・・・・!!!」
「・・・お・・れも・・・」
2人の限界が近づいてきていた。
欲しくてたまらない。
互いが、互いを。
ぐちゅぐちゅと部屋に響くのは二人が互いを求める水音。
快楽の水音。
肌のこすれあういやらしい音。
荒い息使い。
熱い喘ぎ。
「ああ・・・・しゅ・・んんん!!!!」
「・・・ら・・・・・・ぜ・・・!!・」
俊がさらに激しく蘭世を突き上げると一瞬全身が痙攣を起こした。
それにあわせて俊は蘭世の中に白濁した樹液をあらんかぎりに放出した。
そのまま2人、深い闇に落ちていく・・・・・
先に眼を覚ましたのは俊のほうだった。
気がつくと2人つながったまま、眠りについていたのだ。
少しだけ苦笑ぎみに俊は蘭世を布団に横たえた。
すやすやと眠る最愛の女。
安心しきった寝顔。
思わず笑みがこぼれる。
「ん・・・・・?・・」
蘭世の声に俊は慌てて布団にもぐる。
こんなにやけた顔見られたら何を言われるかわからない。
そうしてもう一度眠りの温もりを呼び戻す。
「俊?」
「・・ん・・?」
夜明け少し前、蘭世に揺り起こされた。
「ね・・・起きて・・・ほら・・・」
あけられた障子の向こうには湖とすばらしい景色。
「日が昇るよ・・・・」
「ああ・・・」
「きれいね・・・・・」
「そうだな・・・・・・」
ふと考えて俊は
「風呂入りにいくか?」
「え・・うん!」
いそいそと準備する蘭世。
散歩がてら大浴場へ。歩いているうちに朝日が昇っていくのがわかる。
「うん・・・・」
「・・・また・・・」
「え?」
「・・いや・・なんでもねぇ・・・」
「なに?なぁに?」
「なんでもねぇって。」
「ん、もう!」
・・こうやって、2人で・・・・
俊がそう思っていたことは蘭世には内緒。
・・・たまにはこんな2人もいいものだ。
蘭世がこう思っていたことは俊には内緒。
・・・次は部屋にお風呂がついていないところにしよう。
でも、2人の気持ちは同じ一つだけ。
2人でいれば、いつでも暖かー
−愛しい時間は永遠に−
了 |