|
|
やっぱり今日も、仕事の持ち帰りで由真は机に向かっている。
満はその邪魔をするでもなく、いつものように一緒に過ごす空気を楽しんでいた。
何気ない会話。
何気ない時間。
愛おしい瞬間。
「今日は何食べる?」
「ん〜カルボナーラでも食べたいなぁ・・・」
「じゃ、え〜っと・・・生クリームがないから買ってきてくれる?その間に準備しておくから。」
「OK。」
簡単に身支度を整えると満は出かけていく、由真もまた仕事の区切りがついたところでパスタとパンチェッタを調理する。
湯が沸き、パスタを投入すると満が帰ってくる。
「どう?」
「ン、いい感じだよ〜。」
「はい。」
スーパーの袋から生クリームを取り出し、手伝いをする。
「由真のパスタっておいしいよねぇ・・・」
「そぉ?適当だよ?」
そういいつつもまんざらでもなさげな感じで由真は皿に盛り付けた。
「出来上がり。さ、食べよ・・・・って何飲む?」
「そうだなぁ・・・見てくるよ。」
「うん。」
勝手しったるなんとやらで満は適当にワインを持ってくる。
「これいい?」
「いいよ、あけて。」
ワイン片手に二人の食事は進む、最近の周りの話や出来事。
たわいもない会話。
普通の、恋人同士。
ともすると忘れてしまうほどに− |