激情の坩堝に飲み込まれそうになりながら、最後の虚勢を張る。
「・・・・やめてよ!こんなの趣味じゃない。」
「・・・嘘つきだね、貴女は。」
男は続けた。
「知ってたよ、貴女が望むこと、すべて。」
狼狽しながらもかぶりを振る彼女のあごを押さえると自分に向かせる。
「・・・・言ってみろよ、ほら。」
いつのまにかずり下げられた男の下半身に雄雄しく張り詰めた分身が赤黒くそそり立っていた。
「・・・・・・・」
「言わなくても別に構いやしないよ。」
そういうとまだ、潤いの無いと思われるそこへ無理やり突っ込んだ。
「・・・くぅっ・・・・!!!」
「・・・ほら・・・・・思ったとおりだ・・・・」
ぴったりと合わせられていた隙間にねじ込んだときそこはまごうこと無くあふれ出る泉を湛えていた。
「こう、されるのが、好きなんだ。」
男は腰のピッチを上げ始めた。
「やぁ!!いやぁ!!ああ!やめてぇー―――。」
上げつづける悲鳴に、反するように身体は応え、もっとと誘う込むように蠢き、締め付けていく。
「やだ!やめて!いや!」
首を左右に振り、腰を引こうと抵抗をするも、縛り付けられた体ではままならない、それどころか動くことによって自分の内部に何か湧き上がるのを感じずにはいられない。
彼女はきつく唇を噛みしめ、堪えた。
だが、彼女は気が付かない、堪えなければならないという事実はどういうことかを。
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