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俊は蘭世の耳たぶを軽く?むと舌でなぞる。
「・・や・・ぁ・・ん・・」
「聞こえるぜ、外に。」
その言葉に自分がどこにいるかを思い出す。
「・・・や・・しゅ・・ん・・こんな・・・」
さっきシャワーを浴びたばかりのはずなのに全身から汗が流れる。
その動きすら快感を呼び寄せる漣。
流れる汗を遡るように俊の手が腰から背中を撫でる。
何度も、下から上へそして上から下へ。
汗が潤滑油の役割を果たし、蘭世の躰を快楽へと誘う。
「・・ん・・・くぅ・・・ん・・・」
蘭世は俊の首筋に顔を埋め、必死で声を殺そうとするも背中の手で仰け反ることを繰り返す。
俊自身はそれほど大きくは動いてはいないが蘭世が動くたびにいやがおうにも胎内のアレを刺激する。
「・・やぁ・・ぁ・・・・」
押し殺すその喘ぎが俊の耳元で繰り返され、押し当てられる乳房の柔らかさに俊自身も興奮が高まる。
「聞こえてしまうかもな。」
再びそう、耳元で囁く。
「・・・やっ・・・・」
きゅっと俊を強く絞り上げるその感覚が背筋を走る。
「・・・ほら・・・」
そういいながら俊の指先が蘭世の首筋へ上がり、そしてゆっくりと背中を降りていく。
「・・・や・・こ・・んな・・とこで・・・」
「・・・・そうか?・・・」
「・・ぁぁ・・・・・」
言葉の抵抗とは裏腹に蘭世の下腹部は俊に滴るほど潤っている。
背中の手を双丘の割れ目へと滑り込ます。
「・・や・・やだぁ・・・・」
「・・・・ここまで濡れてるぜ・・・」
耳元で囁かれ蘭世は羞恥に全身を紅く染めた。
「・・・ぁ・・ぁぁ・・・・」
「・・・根本まで入ってんだぜ・・・・お前の胎内に。」
「・・・やぁぁ・・・・」
「・・・・ほら・・・・・」
軽く揺すると蘭世は慌てて俊にしがみつく。
「・・・や・・・・お願い・・・こんな・・・・」
ー夏の昼下がり。
ー開け放たれた窓。
ー揺れる洗濯物。
ー吹き抜ける風。
日常で交わされる非日常ー
俊はそんな蘭世のお願いなど聞く余地もなく腰を両手で抱えるとゆっくりとのの字を書くように動かし始める。
「・・や・・や・・・ぁ・・・」
蘭世は思わず指を噛みながらもう片手で俊の肩に掴まる。
「・・・ん・・・んんんん・・・ん・・・・」
堪える声に併せて蘭世の胎内がぎゅっと俊を締め付ける。
「・・・っ・・・ぅ・・・」
いつもよりきつく絞るように巻きついてくるのを感じ俊もまた快楽を高めていく。
「・・っ・・・は・・ぁぁ・・・ん・・・」
蘭世の噛みしめてした唇の端から堪えきれない声が零れる。
「・・あ・・・・ん・・ん・・・・・ね・・・や・・ぁ・・・」
「・・・・・いいぜ・・・」
ゆっくりとそれでいてとめることのないその動きが蘭世の理性を奪っていく。
二人をつないでいるそこは熱く温んで俊を包む。
「・・・はぁ・・ん・・ん・・しゅ・・・ん・・しゅ・・ん・・」
いつしか蘭世からは俊を呼ぶ声しか聞こえない。
リフレインされるその甘い声に俊もまた理性を失っていく。
「・・ら・・・・んぜ・・・」
俊はそういうと腰を抱いていた手を広げ蘭世を強く抱きしめる。
「・・ん・・・しゅ・・ん・・ん・・・」
今度は下から突き上げるように腰を振りながら俊は蘭世の後頭部を引き寄せ深く口づける。
「・・ん・・・・・」
互いの舌を深く絡ませながら全身で互いを感じあうように抱き合う。
くちゅくちゅとどちらからかわからない水音が風に交じる。
「・・あ・・・は・・ん・・・」
「・・・っ・・・くぅ・・・・」
どちらが先かもわからない。
どちらが後かもわからない。
私は貴方。
貴方は私。
暑さと、互いの熱で溶けあうように。
「・・・く・・・・はっ・・」
「や・・・だめ・・・やぁぁぁ・・・・」
蘭世は完全に意識を失い、俊はすべてを蘭世の胎内で解き放った・・・・・・
・・・・・どれくらいそのままでいたかわからないが先に意識を取り戻したのは俊だった。
自身の胸元にぐったりともたれかかっている蘭世の長い髪をそっと手で梳いてみる。
「・・・ん・・・・・」
その感触に蘭世もゆっくりと目を開く。
「・・・・・・よぉ・・・・」
「・・・ん・・・・あ・・れ・・・?」
一瞬状況が判断できないように視線を彷徨わせてそのあと一気に真っ赤になった。
「や・・ちょ・・・え?」
そして自分の格好に気が付き慌てて俊の膝から飛び降りる勢いで床に座り込む。
「ええ、あ・・・あ・・え・・・あ・・」
「・・・あ〜・・・・・・まぁ・・・なんだ・・・」
「も〜〜〜〜しんじらんない!!!」
「?」
「こ・・・こ・・こ・・・こんなとこで・・・・・!!!!」
言葉にならない言葉で俊を詰る蘭世に俊は思わず微笑んだ。
「笑ってる場合じゃないでしょ!!!こんな・・こんな・・・・」
蘭世は両手で顔を覆って
「もう、ご近所さんにき・・・・き・・・聞こえてたら・・・・私・・・私・・・」
半分泣きそうになる蘭世に俊が言う。
「聞こえねぇよ、んなもん。」
「え?」
「よく考えろや、この家どこに建ってんだよ。家の壁まで10mはあるぜ。その壁もそこそこ厚いし高さもあるだろが。」
「・・・・・・・・」
「・・・ま、お前の声の大きさ次第ってとこだな。」
「!!!!!!!!!しらない!!!!」
「ま、とりあえず、もう1回シャワー浴びたら出かけようぜ。」
「え?」
「誕生日だろうが、そんな日くらい飯は外で食おう。」
「・・・・・・・・そんなことで機嫌直ったりしないからね。」
「そうか?」
「そうです!!」
「出かけないのか?」
「・・・・・・出かける・・・・」
ここで俊が吹き出す。
「機嫌直ってんじゃねぇか。」
「そんなことないもん!!!!」
「ほらシャワー行くぞ。」
「・・・・・・・・」
「どうした?」
不信感を露わにして俊を見る蘭世に俊は思わず笑う。
「早く準備しねぇと間に合わないだろ。ほら。」
「え?」
「一応予約なんぞしてんだよ、ほら行くぞ。」
「・・・・・うん・・・」
なんとなくごまかされた感で釈然としないながらも蘭世は立ち上がろうとする。
「・・へ?・・」
へなっと腰から崩れる蘭世をみて俊はしょうがないという態で蘭世を抱き上げる。
「わぁ!・・」
「ま、今日だけだ。」
そう言うともう一言付け加えた。
「俺のせいでもあるようだしな。・・・って暴れるなこら。」
ぷんすかと膨れる蘭世をみて、俊は思った。
・・・・・まぁこんな顔見れてんだからいいか。
ジムのエアコンは明日には直ってんだろうし・・・・・・・
すぐ直る程度に加減してジムのエアコンを故障させたことは俊の中ではほんの些細なコトだったりする。
「今日のご飯は何のお店。」
「お前好みのイタリアン。」
「・・・なら、許したげる。」
そういいながら二人バスルームへと消えていったのでありました・・・・・・・・・
おしまい。 |