ぐったりと俊に身体を預けてくるその重みを感じながら俊の指先が蘭世のスカートの中に入る。
「・・・や・・・」
小さく声だけで抵抗するものの身体は一度の絶頂で言うことを聞かない。
俊の指先が潤いを秘めた花園をショーツの上からなぞる。
「・・ぁ・・・だめ・・・」
力なく俊の肩を押し戻すがそれは抵抗にもならない。
俊は布の隙間から指を差し込むとその先に蜜を捕らえる。
くちゅりという音が聞こえると俊は最初はゆっくりと、徐々に激しく指でそこを責めたてる。
「あ！！やぁぁ・・あ・・・ん・・・」
あげそうになる声を必死でかみ殺す蘭世の腰を抱きながら俊はまるで許さないとばかりに指先で弱いところをえぐっていく。
幾度となく前後に擦ると蘭世の身体が熱くなっていくのが布越しでも判る。
「・・や・・だめ・・ね・・やぁ・・まか・・・べ・・・くっ・・」
丁度耳元で囁く形になるその甘い喘ぎは俊を加速させるばかり。
中指が泉をわけいるかのようにその中心に埋め込まれた。
「ぁ！・・・」
ゆっくりと奥へ入ろうと指先を蘭世のそこは押し戻そうとするほどきつくしまる。
その抵抗が蘭世の快楽をさらに深みへと墜とす。
「・・ぁ・・だめ・・や・・・」
俊は押し戻すタイミングに併せ引き抜き、緩んだ瞬間またさらに奥へと指を埋めた。
「・・は・・！ぁぁ！！」
何度か繰り返すと指をもう1本増やす。
「・・や・・」
「・・きつ・・いな・・ここ・・・」
俊が蘭世に囁く。
「いやっ！・・・」
羞恥に耳まで紅く染めながら蘭世の身体が震える。
俊はそんな蘭世の反応を見ながら2本の指を蘭世の胎内で蠢かした。
「・・やぁ・・ぁ・・だめ・・そんな・・・や・・」
いままでされたことが無いようなそんな動きに蘭世は戸惑いを隠せない。
それでいて、湧き上がってくる何かが自身の抵抗を封じる。
ちゅくちゅくと音を立てるたびに奥から新たな熱い蜜が滴り落ち、俊の指先だけでなく手のひらまでも濡らし始める。
「・・ぁ・・は・・ん・・や・・」
シャワーも浴びずに。
食事さえも。
そんな状態で俊が蘭世を求めたのは初めてだった。
溢れかえった蜜は俊のジーパンに色濃い染みを作り始めていた。
それもかまわないように俊は指をさらにもう1本差し込んだ。
「や・・・・っ・・・」
一瞬痛みが走ったがすぐに蜜に塗れ快楽の波に飲み込まれる。
指先が胎内でピアノを弾くように動き、その接点を軽く擦りあげると蘭世の喉から高い声が小さくあがる。
「ぁ！・・・」
その声に弾かれるようにきゅっと唇をかみ締め押し殺そうとする風情を俊は見つめる。
「・・・イイか・・？・・」
眼を瞑り蘭世が答えないでいると俊は指を奥へと差し込む。
「やぁ！！や・・」
今までになくきつく押し返してくるその花園を蹂躙するように強く動かすと蘭世は堪えきらないように俊の首筋に顔を埋め喘いだ。
「・・だ・・めぇ・・も・・も・・ぁ・・」
埋め込んだ三本の指を前後に律動し始める。
「・・や・・やぁ・・だ・・・や・・ぁ・・真壁・・くん・・ま・・かべ・・・」
うわ言のように俊の名前を繰り返し呼ぶ蘭世の声にあわせ俊は手をさらに激しく動かした。
「・・・ぁぁ！！！！」
高く細い声を上げると蘭世は息も絶え絶えに俊に全身を預けきった。
俊の指先が胎内で規則正しい律動を感じていた。
この日を境に俊は毎日のように帰ってくるなり蘭世を求めるようになっていった・・・・
だが、しかし。
蘭世を抱こうとはしなかった。
来る日も、来る日も。
ただ蘭世の身体を弄ぶだけ。
幾度も絶頂を味あわせながら身体を重ねようとはしない。
蘭世をただ嬲り、その快楽に咽ぶ様を見つめる。
その瞳には蘭世が写っているのに、映ってはいない。
その日も帰ってきて部屋に寝転がる俊を見ながら蘭世は夕食の最後の仕上げをしていた。
「江藤。」
「・・ちょっと待ってね。もうすぐ出来上がるから。」
「・・・・江藤。」
「待ってて。今日のは自信作なの♪」
そう言っていつもより真剣に料理に取り組む蘭世を見つめていた俊はすっと立ち上がると台所の蘭世の背後に立った。
鍋に影が入りふと蘭世が振り向くと俊と眼があった。
「どうしたの？」
俊の手が無言でコンロの火を消す。
「ちょ！だめ！まだもうちょっ・・・」
言いかけた唇を俊の唇が塞いだ。
「・・・ん・・・んんん・・・・」
顎を捉えその動きすら封じ貪る様に。
舌が隙間から捩じ込まれ絡まり吸い上げられる。
ひとしきり口内を嬲られると俊はようやく唇を離す。
「・・・く・・苦しい・・よ。真壁くん。ご飯の準備できなくなっちゃう・・」
「・・・・・・」
俊は黙ったまま蘭世の身体を反転させ流し台に押し付けた。
「・・・や！何？！！」
狼狽した蘭世の隙を突いてエプロンの紐で蘭世の両手を後ろ手に縛り上げる。
「いや！！！」
「・・・大きな声出すと、聞こえるぜ。外に。」
小さくそう耳元で囁くと俊は蘭世のスカートを捲り上げた。
「・・・やぁぁ・・・」
どうにもなら無い状態の蘭世の下腹部が真正面に来るように俊はしゃがみこむ。
「・・・お願い・・やめて・・こんな・・・」
うかつに動けば鍋にぶつかりかねない。
制限された中で蘭世は必死で俊の行動を抑制しようとする。
そんな言葉など耳に入らないように俊は蘭世の下着に手をかけると一気に引き下げた。
「！！！」
声すらもう出せないほど蘭世は動揺していた。
・・・なんで？・・・真壁くん・・なんで・・・？
・・俺にすらわからねぇよ・・・・
そう自嘲気味に思いながらも口には出さず俊は蘭世の片足を持ち上げショーツを外した。
その格好は扇情的で俊はまだ乾いている蘭世の中心に唇を寄せる。
「・・ぁ・・ひっ・・ぁ・・」
ぬめった舌が閉じられた秘裂を前後に動く。
持ち上げた片足を自身の肩に乗せ俊は手のひらで太股をなで上げながらその行為を続ける。
「・・や・・ぁ・・だめ・・・やぁ・・汚い・・」
俊の唾液に混ざりながら違うぬめりが舌先で感じられるようになるまでそれほど時間はかからない。
ここのところ毎日のように嬲られた身体は感じやすくなっているのだ。
というよりも。
幾度となく指で、舌で絶頂を迎えさせられながら最後の部分で満たされない何かが蘭世の胎内を駆け巡っているというのが多分正しいのだろう。
それでいて蘭世自身はそれを気がついてない。
それも俊には苛立たしい部分ではあったのだ。
甘い蜜が俊の脳天を痺れさせていく。
後悔も一緒に。
「ぁぁ！！！や・・」
滴り落ちるそれを舐め広げるように敏感な芽を舌先で突付く。
「あ！！！」
びくん！と震わせ奥から蜜があふれ出してくる。
緩急をつけながら俊は飽くことなく蘭世の花園を蹂躙する。
「や・・ぁ・・や・・やだぁ・・ぁぁ・・・」
こんなところで。
こんな格好で。
蘭世の目尻から細く銀色の糸が頬に流れる。
どうして？
どうして？
真壁くん・・どうして？・・・
何がしたいの・・？
どうしたいの・・・
私は・・・何？・・・
抱き合うのは嫌いじゃない。
一番近くにいられるような気がするから。
一つになれるという思いが満たすから。
求められると必要なのだと実感できるから。
でも。
でも・・・・
顎まで伝って雫が流し台に落ちたー
