言われて初めて分かったこと
「大きな目。なんか気持ち悪いね。」
誰かがそんなことつぶやいていた
誰も好きでこんな顔になったんじゃない
生まれつきだから
でも、
やっぱ言われると傷つく
こんな顔じゃなかったらなぁなんて
何度思ったかな
言われて傷ついて
何回も何回も繰り返して
何回泣いたか分からない
誰かが悪い訳じゃない
でも第一印象がこんなんじゃ誰ともつき合えないよ
そんなんで
人目を気にして生きるようになっていた
誰かが笑うと
笑われているんじゃないかってビクビクしてた
「目」とか「大きい」とかの言葉にも敏感になって
誰かがそんなことつぶやいただけで
逃げ出したい気持ちになっていた
加納さん（あなた）が現れるまでは
「健一って大きな目してるよね。うらやましい。」
初めて人に言われた
「うらやましい」
なんか誉められるってくすぐったい
今まで気にしてた事を初めて誉められて
嬉しくてなんか初めての気持ちになれた
「ありがとう」と返すことは出来なかった
なんか嬉しくて言葉が出なかった
加納さんはけして目が小さいわけでもない
でも「うらやましい」なんて言ってくれた
今まで嫌いだった自分の顔
でも加納さん（あなた）の一言で
大きな自信にかえられた
初めて言われて分かったこと
加納さん（あなた）に言われて分かったこと
今まで知らなかった
自分をうらやんでくれる人が居たなんて
言われて何度も傷ついた
でも
加納さん（あなた）の一言のおかげで
自分を変えることが出来た
「ありがとう」
嬉しくて言葉に出来なかった
でも伝えたいから
まだ言葉にするのは難しいけど
「ありがとう」
って伝えられるようになるまで
待ってて下さい
「ありがとう」
って伝えられる日まで
あとがき
え、誰が気持ち悪いなんて言った？
あんなチャーミングな目を．．．。