記念日にはバラの花を





覚えている?
俺とおまえの記念日







「ねぇ、孝政。今日何の日だか分かる?」

「あぁ。」

「良かった。今日は初めて私と孝政が会った日だよね。」

「あぁ、そん時のの顔、おかしかった。」

「もぅ、変なとこは思い出さなくていい。」

「はは、思いっきりこけてたんだよな。あの、交差点で。」

「それは、本当は孝政がいけないんだからね。
 いきなり出てきてぶつかりそうだったんだから。」

「はは、でもの不注意でもある。」

「もぅ、この話し終わり。私ばっか格好悪いじゃん。」

「ははは。」

「ふふ。」



こんな会話をしたのはついこの前じゃなかった?


月日が経つのは早いものだ
君の笑顔が忘れられない






「ねぇ、もし私が死んじゃったら孝政どうする?」

「え。」

「もしだよ。もし。」

「さぁ、考えた事ないし。まぁ、怒るかな?」

「え、何で何で?」

「そりゃぁ、の事好きだから勝手に死なれちゃ困るから。」

「はは、孝政らしいね。」


この時のの顔
なんでか分からないけどとても綺麗に見えた





   もし、私が死んじゃったら。



望んでいなかった事が突然落ちてきた





「た、たか・・まさぁ・・。」

っ。」

「ねぇ、私・・死んじゃうの・・・かなぁ?」

「いいや、死なない。死なせないから。あんま喋るな。」

「そっかぁ・・・じゃぁ、私怒られなくて・・・済むんだぁ。」

「そうだ、俺だって怒りたくない。だから。」

「よかた・・・、ねぇ・・なんか眠いよぅ。寝て・・いい?」

「あ、あぁ。ゆっくり寝てろ。」

「う・・ん。おやす・・・み。」

「あぁ、おやすみ。」



突然の事故

車がをはねた

あの、俺らが出会った交差点で





「残念ですがさんは、もう・・・。」



思いもしなかった医師の言葉

全身の力が抜け何もする事が出来なかった


いや、してやれなかった


怒るに怒れない





静かに眠るの顔を見たら





あの時の

死んじゃったら


って会話してた時の





顔と同じでとても綺麗な顔だった





あの時何もできなかった俺からささやかな償い



あの綺麗な顔に合う


バラの花束を


今日という記念日に





あの時伝えきれなかった愛と一緒に





覚えてる?
俺とおまえの記念日





あとがき

さん。勝手に殺しちゃってごめんなさい><
そして読んで下さってありがとうございます!
死にネタなんてあんま好きじゃないのに
題名からして意味不明なのに
なんでこんなもん書いちゃうんだろ?

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