赤ずきん〜人を愛した狼の話し〜



愛たれた分、貴方を愛し続けよう









猟師は嘘をついている

ただ狼が嫌いなだけ

自分と狼の仲を悪くしようとしているだけ

赤ずきんはそうしか思えなかった



「赤ずきん。貴方は狼と会ってはいけないはず。

 しかし貴方は狼と会っていた。

 だから私が狼を処分した。」



赤ずきんは耳を疑った



「狼を処分した。」



その言葉が頭から離れない

きっとこの猟師が嘘をついているだけ



「嘘よ。ねぇ、猟師さん。

 確かに私は狼さんと会っていたわ。

 でも、なんで狼さんが殺されなくちゃいけないの?」



嘘だ、嘘に決まっている

そう言い聞かせたが涙が止まらない

そんな赤ずきんに猟師は



「嘘じゃないんだよ。

 狼はもういない。だから赤ずきんとはもう会わないんだ。」



赤ずきんはそれでも

嘘だと言い聞かせた



「..ぅそよ..うそよ...。」



泣きながら苦しそうに「嘘」と言い続けた



「赤ずきん。人と獣は一緒には暮らせない。

 たとえ害がない獣でも。」



赤ずきんは猟師の言葉など聞きもせず

森の中へ走っていった



「ぉおかみ..さん。..ぃるんでしょ?

 わたしはここに..ぃるから

 はやく...でてきて..ぇ...。」



泣きながら叫んだ

しかし返事はなく

狼がでてくる様子もなかった



赤ずきんは走って走って走った

すると何かにつまずいて転んだ

ふと、振り返ると

ぐったりと倒れている加納狼だった



「ぉぉかみ....さん..ねぇ

 わた..しだよ...あかずきんだよ。」



赤ずきんは泣き泣き狼に言った

しかし加納狼は返事をしてくれない



「ぅう..く...おぉかみさ..ん。」



亡き狼を前にずっとずっと赤ずきんは泣いていた

泣いて泣いて泣いてそれでも涙が枯れることはなかった



赤ずきんは何を思ったのか

太く丈夫そうな木の枝を持ってきて

狼の隣に横になり

狼にやさしくキスをした



「おぉかみさん..わたしのぉぉかみさん。

 いま...いくから...まっててね...。

 なんと..ぃおうとぃくって...やくそくした...から。」



そう言うと持っていた木の枝で

自分の胸を突き刺した













人とか獣とか関係ない

だから貴方を愛してしまった





悲しい恋になってしまうと知っていても

貴方を愛したことは後悔してないから









あとがき

はい。終わりました。
やっぱ、訳分かんないです。
小説とか私には向かないんですよ。きっと。
ここまで読んで下さった皆さん。ありがとう。(感涙

そう言えば、枝で自分の体って刺せるのかなぁ。

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