赤ずきん〜人を愛した狼の話し〜



いつも貴方を見ていたから

これからも貴方を見ていたいから







赤ずきんはまたあの場所へ行くのが怖かった

もし狼が自分を食べると言ったら

そう考えるととても怖かった



そんなに悪い狼には見えない

でもそれが演技で自分のことを騙していたのなら



赤ずきんはあの場所へ行きたくなかった

でもあの狼が演技(うそ)をついているようには見えなかった

あんなにやさしい目をしていたのだから







「やぁ、赤ずきん。

 今日も来てくれたんだ。」



やっぱり加納狼の目はやさしかった

でも今日は悲しそうな目をしている



「あ、あの...」



「赤ずきん。私は貴方を食べたりはしないよ。

 貴方のことが好きだから。」



加納狼の突然の言葉に赤ずきんは吃驚してしまった



「え...。」



加納狼も少し戸惑っているようだった



「赤ずきん。

 私は人間だとか獣だとが関係ないと思っている。

 だから私は貴方を愛してしまった。」



加納狼はそれからこう言った



「私は貴方を食べたりはしない。

 この生涯貴方を愛し続けるでしょう。

 もし、この私を受け入れてくれるのなら

 明日またここへ来なさい。」



そういうと森の中に消えていった





赤ずきんは色とりどりの花の中

一人きりになった



あとがき

はぁ、やっちゃたよ。
もうおち見えてきたでしょ?
このあとはご想像にお任せします(ぇ

 

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