赤ずきん〜人を愛した狼の話し〜



この想いが貴方に届くことを信じて





狼とまた会う約束をした赤ずきん

しかし気が気ではなかった



「...ずきん、赤ずきん。」



「はっはい。」



「どうしたんだ?ぼーっとして。

 何か悩みでもあるのか?」



優しく訪ねてきた政佳お父さん

赤ずきんは今日また狼に会わなければならないことを

政佳お父さんに言おうとした



「...ううん。なんでもないの。」



どうしても言えない

言ってしまったら政佳お父さんは

猟師さんに頼んで狼を処分してしまうだろう



赤ずきんは狼が怖かった

しかし、そんなに悪い狼には見えなかった

だから余計に怖かった



このまま狼と仲良くなってしまいそうな

自分がここにいたから







「やぁ、赤ずきん。 

 約束通り来てくれたんだね。」



優しい顔をした

手に一杯の花束を持った加納狼が

昨日の場所に立っていた



「さぁこの花束をお婆さんの所へ持っていきなさい。

 きっとお婆さんは喜ぶよ。」



加納狼は一杯の花束を赤ずきんに差し出した



「狼さん...。

 狼さんは私のことを食べないの?」



赤ずきんは怖々と加納狼に訪ねた



「...赤ずきん。

 その答えを知りたかったら

 また明日、ここへ来なさい。」



そう言うと加納狼は森の中へ消えていった



あとがき

なんかおち見えてません?
単純だからなぁ、私。
もし予想通りのおちでも私を攻めないで下さい。

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