218 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:02/10/29 03:14 ID:jWycpzrS

モクバはいつものようにデュラルミンケースを持って兄についていた。
社員には触らせない大事なものなのだろう。
しかし何故、かけがえのない小さな弟に大きな荷物を持たせるのか。
そこに兄・海馬瀬人の性格がよく現れていた。

「おいオマエ!兄サマに勝負挑もうなんて身の程知らずもいいトコだぜい!」
兄をたててそう言うと、デュラルミンケースに手をかけカードを出そうとした。
しかしモクバは中を確認すると、形相を変え突然フタを閉めた。

「に、兄サマ…。オレ、今日はデュエルの審判務まりそうにないや…
 なんか急におなか痛くなっちゃって…」
「本当か?モクバ!」
「あぁ、うん、早く医者呼ばなきゃ…」
襟元の無線のスイッチに手をあてた。
「こちらモクバ、応答せよ…」



219 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:02/10/29 03:15 ID:jWycpzrS

兄はその様子をみて、モクバの両肩を持ちゆさぶった。
スイッチをオンにしていない事がバレたのだろう。
「演技か…?」
「ヒッ」
モクバは涙目になると、飛び起きてデュラルミンケースを持って逃げようとした。
けどそれは大きな身長の兄の前に、成すすべもなく捕まってしまった。

勢いよく引っぱられた為、モクバはバランスを崩して転ぶ。
ケースを落とした大きな音と共に、大きな衝撃も走った。

亀のゲーム屋で購入したのだろうか。
色々な大人の玩具が出てきたのだ。
ケースを間違えて持ってきたモクバは顔を真っ青にして拾い集めた。
しかしただ1つ…
青眼の形をしたブルーアイズサバイブだけは、勾配な坂によってコロコロと虚しく坂を下って行った。



230 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:02/10/30 18:46 ID:jjUQuKah
           ♪ カイバ ♪
      _、_
      (<_,`*)
 ((( ;;"~;;;"~゛;;)
   :ミ;,,_,ミ;,,_,,;ミ
      Uヽ)
           ♪  カイバ ♪
         _、_
      (*,_ノ`)
     ;;"~゛;;;~゛;; )))
     :ミ;,,_,,;ミ,_,,;ミ
      (/U

(に、兄サマ…?)
兄・海馬瀬人は、左腕に装着していたデュエルディスク裏面のスイッチを押し
ソリッドビションを映し出した。
(兄サマ、今度はチアガールも用意したんだ…)
「モクバ!奴の気はそらした!早く青眼サバイブを追うのだ!!」

間違ったデュラルミンケースに怒りを見せるより、青眼サバイブの方が必死のようだった。
「わかったゼ!兄サマ!」
なぜボクに取りに行かせるのだろう…
そう思いながらも、モクバは腰をあげ、転がる青眼サバイブの方に駆け寄っていった。



232 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:02/10/31 02:00 ID:3Mhz2OC5
すんませ〜ん、青眼サバイブって何ですか?。
いや、素で判らないんでつ。
青眼型のバイブ…でいいんですか?。

詰まらん質問して、ホントすいません…。



233 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:02/10/31 04:52 ID:zCm9yRcr

モクバは目の前の決闘者を通り越して転がる青眼サバイブを追いながら考えた。

 ”すんませ〜ん、青眼サバイブって何ですか?”
 こんな事すれ違いざまに聞かれたら、オレ何て答えたらいいんだ?
 ブルーアイズの形したアレに、兄サマが改造を加えたもの。
 オレはよく知らないけど、鏡や窓ガラスなんかに写すと
 より興奮具合が高まるんだって兄サマは言ってたっけ・・・。
 …なんてそんな事言えるわけないよな。

ため息を1つ吐いて青眼サバイブの方を見ると、
海馬兄弟もよく知る物陰が見えた。
「ヤバイ!あいつの足元に転がっちまうぜい!」


2004年5月15日うp

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