今回御紹介する本は、渋沢栄一の言葉を5代目の子孫の方が まとめた本です。
渋沢栄一といえば、500社以上もの創業にかかわったにも かかわらず、財閥をつくらなかったことで有名ですが、 まさにそのような高潔な精神が伺われる言葉が並んでいます。 特に、起業しようとしている方や、企業を率いている方には 読んでいただきたいものです。もしこのような精神で 企業活動が行われていたら、バブルもその後の低迷もなかった ことでしょう。なにしろ、バブル絶頂期には火星基地計画を2回 実行できるだけの資金力があったのですから、どれだけの ことができたでしょう。
ちなみに、私が一番気に入った言葉は、公益を口実に他人に保護を求めるな、 経済に国境はないという言葉でしょうか。まずは国や社会にたよらず 自立しろという言葉が含まれています。そのためにどうすればよいかは、 他の言葉をみると察しがつくことでしょう。その意味で心配なのは、 私立大学の現在の有り様です。改憲論争で、護憲派でも私立大学の補助金に関する項目は 変えたほうがいいのではという異見が多いのが現状です。しかし本来は 自主独立の教育方針を維持するために導入された項目であり、 米国のように政府と独立した組織をつくってそこから分配する しくみをつくることにより、憲法の理念に現状を近づけるべきでしょう。 ところが、むしろ助成金の増大を陳情しているようです。 特に最近はCOE制度がはじまってから、私立大学も国立大学と同じ方向へ 走っているように見えます。さらに、最近では入試のアウトソーイングを 文科省に注意されたりしています。しかし義務教育ではないのですから、 、大学の質を保証するのは大学自身であるべきです。 そうであってこそ学問の多様性や自由が保証されます。 国立大が国策に添って動くのはしかたないですが、 私立大までそうなるのは危険ではないでしょうか。 現憲法は、日米ともに、戦禍がようやく おさまり今後平和な生活ができ、2度とこのような ことにならないようにという気分の中でつくられたので、 極めて理想的な目標が掲げられています。 これを実世界にあわせるために、変えようとするのは 考えるのは簡単ですが、より好ましい理想の体制に することに努力をすべきでしょう。 歴史をみると、人間は努力しないと退化するように つくられているようです。前にも書きましたが、 キリスト教は理想の人間性を提示しているように思われます。 そのキリスト教だけがルネッサンスにたどり着き 文化・社会・工業的な革新の波を起こすことができました。 このことは、他の宗教はもっと反省して、改善すべきでしょう。 他のより現実的な戒律を掲げた宗教であるイスラム教や仏教や儒教では 社会体制や文化の進歩がほとんどみられなかったのです。 (戦乱で下手したら退化していることも多いいようにもみえます。) これらをみても常に理想的な社会を提示してそれに 近づく努力をする必要があると考えます。 (これは人間のせいというより、進化論で変化してきた 生物一般の性質と考えるべきでしょう。しっぽのように つかう必要がない楽な環境になれば自動的に退化して しまうようになっているのです。)
では、また来月に。
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