今月の本 2306号  教育・研究の高度化やイノベーション創出に資する新たな大学改革
[https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg7/20210420/shiryou2.pdf]
大学ファンドを通じた世界最高水準の研究大学の実現に向けて、国際卓越研究大学法に基づく基本方針を決定しました
[https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/06/1418062_00009.htm]


(今回はメルマガ発行後の誤字脱字の訂正や状況の変化や説明を加えたい点について随時加筆しています。)








今月は、大学政策関連の文書です。 ニュースで10兆円ファンド候補が絞られたと聞いて そんなに絞るのかとびっくりして調べてみました。

最初表題の下にあるページをみたら、 肝心の文書のリンクが切れていたので 検索してみつけたこの文書を読んでみました。

JSTにファンドを作らせるというのは iPS細胞などで成果を上げているので よいことだと思っていましたが、 この文書の段階ですでに 資産運用だけまかせて 配分は文科省がきめるとなっています。 これではいままでとかわらないことでしょう。

これまでも30大学とかいって [https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/006/gijiroku/011001/011001d.htm] 大学改革は何度も行われましたが 成果は上がってません。 [https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20230628-OYT1T50167/] まずお役人がきめるのをやめることからではないかと 思います。JST生え抜きの人にすべてまかすべきでしょう。 そして、30大学などこれまで選ばれていた機関や研究者は対象から除くか 評価点を大きくマイナスつけて、選ばれていないところから選ぶべきです。 そういうと旧帝大の方や文科省の方が一番近い機関を除いたら尚達成が難しくなる などと文句をいうかもしれませんが、 今までのやり方を変えたほうが可能性が高まります。 そして、そうかんたんにベル研究所みたいな組織は できないのですから、おそらく失敗する可能性は高いのです。 (実は戦前の理研こそ理想的な研究組織でした。全く新しいものを作って生産して最終的に財閥になってしまいました。) そしたら、こんどはそこで選ばれた組織や研究者以外の 方から選べばよいのです。そうして選ばれたら 旧帝大の方々ももっと真剣に成果をだそうとすることでしょう。 (一度下野した自民党のように) もともと研究者は自分がやりたいことがあって研究しているのです。 他の人に幸せをという方もいるでしょうが、 それは自分のやり方でという方がほとんどです。 ですから、衛星を作っている方は本当は自由自在に宇宙空間を飛ぶ船を 作りたいのですし、物性をやっている方は自由自在に物質を作りたいのですし、 コンピュータの研究者は少しでも性能をあげて自由自在に 計算できる機械をつくりたいのです。 しかし、予算がないので なるべく自分の欲求に近い目標に応募します。 つまり、応募研究の目標は実は二番目ということがほとんどです。 ですので、一応お金をもらった分の成果はだしますが、 それ以上のリソースは自分本来の方へ使ってしまいます。 ですので、せっかく原発内部用ロボットを使っても 倉庫で眠っていたり、世界最高速のコンピュータができても使い勝手が悪くて 売れなくて採算がとれなかったり、これといった成果がでてきません。 ある程度つくることで満足して、国民に対するカスタマーサービスの 精神はないからです。 インターネットは米国で軍事予算研究で始まりましたが、 良さそうだとなると他の研究室や研究者がよってたかって 実用レベルまでもっていきました。 ユーザーとして自分たちも使いたかったからです。 日本ではこういう現象はほとんどみません。 私は旧帝大の講座制に一因があるように思われます。 序列が決まってしまうので 自由なことは小柴さんクラスにならないとできないのです。 (朝長さんに酒飲みとしての推薦状をもらって渡米して、 結局そのコミュニケーション能力でカミオカンデという全く新しい研究装置を 大蔵省の主計官や財界や技術協力会社を説得して実現してしまいました。 日本独自であれだけ予算をつぎこんだ例は他に例をみません。 米国でも企画したのですが、米国の友人の 方は説得できずに実現できなかったというくらい突飛なものだったのです。すごい人です。) 本来旧帝大に受かる人は才能が十分あるのですから、 くじで配分しても良いのです。 それを力関係が影響できるような制度で配ると無限の可能性を潰してしまいます。 結局また無駄になるのではないでしょうか。 そもそも大学の研究者になったら競争型資金に応募しなくても 十分な研究ができるようにお金を配分するべきです。 競争型をとってこないと研究室を維持できないので 無理やり研究をとってきます。 ですので本来その道の研究者に資金が十分にまわりません。 そして、そういう研究者は前記のようなある程度の最終目標にはまだ遠い成果を だして別の研究資金に応募していくのです。 ですから、大規模研究で最終的に素晴らしい成果がでたというのは あまり聞きません。報告会ではある程度の成果はでてますが 産業界に特に革命がおきるということもなく 日本の経済規模が徐々に小さくなってきたのです。 (むしろ方向性を決めずに面白そうな伸びそうな研究者にかってに予算を つけるような方法にすべきではないでしょうか。そうすると現在多くの時間を取られている申請書作成の工数が削減できるのでそれだけでも研究時間が多く確保できて日本の研究レベルが上がりそうです。) また、研究者の方も自信がないのか 大学に大規模な研究予算が入るたびに 建物だけ立派になっています。 オックスフォードなど海外の古い大学は 古い校舎をそのままつかっているので より研究に厚みと伝統を感じさせています。 インディージョーンズの教授室が真新しかったら 軽薄に見えてしまいます。古い伝統校で授業していると いう演出で考古学者としての実力を示しているのです。 東大本郷は昔の早稲田のようですし、 早稲田は昔の早稲田が縦に2つ積んだような感じです。 本郷より森の中という落ち着いた感じだったICUは昔の本郷並に 建物が密集してきました。 まず優れた研究学習環境とはというところから研究してから 資金分配すべきでしょう。 何しろ日本では建築費が高いのです。 すべて研究費にまわしたらどれだけの成果が そしてどれだけの研究者が恩恵に預かれることでしょう。 そして、建物はもっと別の予算を用意して千年維持させるように 補修して、それこそ世界トップクラスの大学として格を とりにいくべきです。 ついでに美的感覚は知的レベルに連動するように私は思うのですが、 大学などひどいものが多いです。オリンピックのときも感じましたが ちゃんと美術関係者がものを言える環境にすべきです。 音大など芸術系の大学はまあまあですが、 多くの総合大学の建築は実験建築としての 域をでないものが多いいと感じます。 昔のソニーは研究所のデザインまでこりました。 そこから、性能だけでなくデザインでも完璧な製品群を 作り出して世界をリードしました。 デザインは思想を語ることができるので重要なものです。 どういう環境で研究しているかで方向性に大きな違いがでることでしょう。 ソニーの場合は経営者がセンスを持っていました。 大学の場合はそういうセンスを持っている能力のある人間を 選抜するにはどうしたらよいかから研究しなくてはならないことでしょう。 六本木ヒルズは外人のデザインです。ですのでいろいろ目新しいものがあるのですが 調和があります。 作るときには部分的に試作して本当にデザイナーの意図どおりかチェックした そうです。 しかし表参道ヒルズは日本人のデザインです。設計経緯をみたことが ありますが、どんどん当初設計からデザイナーが譲歩しています。 その結果、悪くはないですが、完璧というデザインではなくなっています。 日本においてデザイナーが建築会社の下にある現状を変えていかないと ならないように思います。そしてそれは大学などの公共建築にも当てはまる のでしょう。どうすればよいのか検討もつきません。 そして、変なデザインの建物にお金をかけるくらいなら昔のように プレハブの研究室でもたてて、少しでも本来の研究に資金が 向かうようにすべきでしょう。

一度日本国民の方はこの文書を読んで大学や研究機関がどうあるべきか 考えて、国会議員さんに提言してください。

では、また来月に。

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