今月の本 2303号 2011年7月22日事故時の状況とその対応について(吉田 昌郎 東京電力福島第一原子力発電所長)
[https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/fu_koukai/pdf_2/020.pdf]
政府事故調査委員会ヒアリング記録
[https://www8.cao.go.jp/genshiryoku_bousai/fu_koukai/fu_koukai_2.html]





(今回はメルマガ発行後の誤字脱字の訂正や状況の変化や説明を加えたい点について随時加筆しています。)

(今月の本 2303号の号数を2302号と間違えて、宛先も間違えてしまいました。申し訳ございません。2303号が正しい号数でこのページが正しいページです。)





今回は311の福島第一の事故当時のヒアリングの記録です。

最近NHKが311特集としてメルトダウンについて放映していて それ自体事故の風化を防ぐ意味でありがたいと思ってみてました。 ただ、 内容が私の記憶と少し違っていたので当時の記録を調べてみました。 私の記憶では復水器(番組中ではイソコン、本文書内ではIC と表記されてます。)を動かしたことは ほとんどないので、外からみてもわからなかったと いうものでしたが、 この前の放送では中央制御室長のような人が 湯気のような煙がでているということで 動いてないかもしれないという描写がありました。 で、そうだったかなとこの文書をみてみたわけです。

結果として、その中央室長はそう思ったかもしれませんが、 所長さんにはそう伝わっていなくて、 おそらく所長さんと一緒の部屋にいる人や上の人は その認識はまったくなくて、他2号炉や3号炉の対応に 追われているということのようにみえます。 (公開された映像を後にみましたがそういう感じです。)

あの混乱状態の中ですから 不確かな感覚なので はっきりとは伝えなかったのではないでしょうか。 現場に近いほどほかにもやらねばならない ことが山のようにありますから。 そして、伝えたところで何ができたかは あの状況下では疑問です。 ただ、結果として、一番メルトダウンが進んでしまったようです。 最近ようやく一号炉の炉心の下が撮影されましたが、 炉心下のコンクリートの鉄筋がむき出しになっているそうです。 何人もの方が当時から指摘していますが、 炉心が下を突っきっているのではないでしょうか? 核反応は燃焼反応と違い冷えれば止まるというものでは ないのです。中性子がこなくなれば止まるのですが、 溶け落ちて一緒に一度なってしまえば そうそう止まりません。(うまく不純物が邪魔して一緒になっていないことを祈るばかりです。) チャイナシンドロームとは米国で事故がおきると 炉心が地下に潜っていくので地球の裏側の中国がこっちにこないか心配するという 意味でつくられた言葉です。 同じことになっていないか心配です。 なにしろ浜通りではなぜか地震が連続していました。 それが核爆発でないことを祈るばかりです。 政府はそのような説明はしていませんが、 メルトダウンが発生しているのに 数か月いわなかった過去があります。 (当時武田先生だけが証拠を示して明確に メルトダウンがおきているとTVでおっしゃってました。 報道機関がやるべきことはそういうことだと思うのですが その後武田先生が原発事故の解説者としては 呼ばれなくなりました。そういうことも 本当はもっとすごいことがおきているのではと 恐怖にかられたものです。) ちゃんと放射性物質が炉内にとどまっているのであれば 証拠をしめしてちゃんと説明すべきで、 わからないならわからないと正直に言うべきです。 今は江戸時代ではないのです、 そういう心配があるなら対策を うつこともできることでしょう。

で、NHKの方も丹念に調べて 中央制御室の方の記憶を追加して再現されたと思うのですが、 その上で指揮している免震棟の人たちやさらにその上の人たちからは ICのことは抜け落ちてしまっていることにはかわりないのですから そういう描写もきちんといれるべきです。

なにしろこの文書にもありますがICが動作したのは 一回だけなので所長もみたことがなかったそうです。 おそらくほとんどの人が動作しているところを みてないことでしょう。 最大の問題はICを動かす訓練をやっていないことです。 いまだに抜き打ち訓練をしたという報道を みたことがありません。 訓練映像をみてもホースをつなぐところで 終わっているように見えます。 ちゃんと発熱体を炉心に入れて 非常用機器を動かしたり 注水するような抜き打ち訓練をしているのでしょうか? マスコミの方は調べて報道すべきだと思います。

ついでにこの番組で 問題と思ったのが 非常時に高気圧になって破れる板を 今回その板があるので無理に気圧を高めなければならなかった ので全国の原子炉から外しているという説明です。 これはあつものにこりてなますをふくの典型です。 あの板のよいところは 人間がいなくても自動的に壊れることです。 三鷹光器の社長さんがいってましたが、 宇宙機器を安全につくるこつは 一か所わざと弱くつくるということだそうです。 非常時にそこが壊れることで 他が守られます。また、壊れる箇所が特定できるので 前もって対策もしておけます。 ですから今回の事故の問題の解決策は その板と並列にバルブをつけてそこをあければ 迂回してベントができるようにすることであって 板を外すことではありません。 むしろ板が壊れたら自動的にベントできる ようにすることで最悪の事態を避けることが できるのではないでしょうか。 その板が故障して思わぬ時にベントするのが心配なら 複数枚だんだん気圧が高くないと壊れるようにして、 時間がかかるようにして、 人間が一番外側の弁を必要ないときは閉めるようにすればよいのです。 そして、人間がいないときは勝手にベントするように しておくべきでしょう。 実際311の時もなんども総員引き上げの危険が ありました。津波警報の時や事故の最大危機の状態時です。 実際岩手にきたような大津波がきたら中央制御室 も全滅なんてことはありえますし、 火砕流がきたらポンペイのように 人間はあっというまに全滅します。 さらにウクライナの例をみてもわかるように 原発への攻撃も十分ありえるのです。 もし中性子爆弾でもうたれたら どうするのでしょうか? 人間がいなくても 最悪の事態のレベルが少しでも 小さくなるように設計しておくべきではないでしょうか。

そして、このような人間が制御できない技術からは すみやかに撤退すべきです。 あれだけの放射性物質をつくってしまって 本当に撤退できるのかもわかりませんが、 炉を動かすほどさらに増えるのです。 早く撤退すべきでしょう。

みなさんも一度この文書や他にもならんでいる 当時の証言禄を読んで、追体験をしてみてください。 そして、 原子力技術が本当に人間によって使われることができる技術 なのかお考えください。

吉田さんは全電源喪失の時点で絶望したそうです。 その中であの手この手でしのいで 日本人は生き延びました。 (よく報道で事故時は現場にまかせろという主張がなされますが、 現場の長が真っ白になっているときに みんなでよってたかって 正解を探索するような組織にすべきでしょう。 本来は今回流されたオフサイトセンターに指揮権があったはずで、 そこでは監督官庁が指揮をとっていたはずです。 そのような多段のピラミッド構造にならずに 現場本店官邸が一堂に会議できた 途中からのシステムは 見習うべきではないでしょうか。 発言しなくても見れることが重要です。 いちいち今どうなっているかを当事者が説明してたら 対応が後手にまわります。 災害時も取り入れたらどうでしょうか。 あと、アポロ打ち上げ時などは宇宙船とまったく同じ もので控えの乗組員が対応してシミュレーションをして試案を試します。 途中から使ってなかった6号炉あたりをそうしたようですが、 指揮所と別にシミュレーション用の炉をそれぞれの炉と一対一で 用意しておくべきでしょう。まあそんなことより廃炉してほしいですが 完全な廃炉までには多様な危険があるので やはり必要だとおもいます。つまり福島第一のように7つも炉を 同時に動かすことがそもそも不可能ということでもあります。) 当然今回報道されたような誤りはやまほどあるはずです。 しかし、私があそこにいたらもっとひどい結果しか 残せなかったことでしょう。 日本や人類が今生きているのは奇跡なのです。 (ちなみに水を内部から入れようといろいろやって それが逆効果になるということでしたが、 それをみて思い出したのが 水を入れるために気圧を下げるために ベントするというというのがなんか 本末転倒のような気がしてたことです。 原子炉外側から水をかければ筐体が冷えて内部も冷えるはずです。 水が水蒸気になるときに一番熱を吸収しますから。 格納容器の外から格納容器の温度を下げたほうが効果的です。 その場合は筐体が内と外の数千度の温度差に耐えてくれるかどうかという 問題があります。ピキっといって真っ二つになったら 北半球が全滅ということもありえます。 もし心配ならぜひ水をかけても大丈夫なようなものに とりかえるべきでしょう。(といいますかそれを機に廃炉すべきでしょう。))

では、また来月に。

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