今月の本 1906号  福岡地方裁判所 平成28年(行ゥ)第37号 川内原子力発電所設置変更許可取消請求事件 判決



(今回はメルマガ発行後の誤字脱字の訂正や状況の変化や説明を加えたい点について随時加筆しています。)










判決骨子
[http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/wp-content/uploads/2019/06/%E5%88 %A4%E6%B1%BA%E9%AA%A8%E5%AD%90.pdf]
判決
[http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/wp-content/uploads/2019/06/%E5%88 %A4%E6%B1%BA%EF%BE%8F%EF%BD%BD%EF%BD%B7%EF%BE%9D%EF%BD%B8%EF%BE%9E%E4%BF %AE%E6%AD%A3.pdf]
弁護団声明
[http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/wp-content/uploads/2019/06/190617 %E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%9B%A3%E5%A3%B0%E6%98%8E.pdf]



今月ご紹介するのは久しぶりに判決文です。 新聞でみて驚いて上記文書を読んで改めて驚きました。

とりあえず判決骨子だけでも読んでください。 普通に読んで驚きです。 まして法律家なら本当に法律の専門家が書いたのかという驚きがあるのではないでしょうか。

ようするに、破局的噴火について合理的な対策をとるための制度は できてないが、そういうものは原子力関連法で想定されていないから できてなくても問題ないというものです。

もしそうなら原子力関連法は幸福追求権を明確に阻害するので憲法違反であり 原子力事業自体すべてが日本では違法行為と明確に述べるべきです。 なのに、動作を認めるというのは判決にもあるように 311事故の教訓をまったく活かしてない311前の体制に日本は戻った ということを宣言した文書に等しいです。

本来暴動や大規模デモがおきてもおかしくないのですが、 日本人は放射能に脳がやられてしまったのでしょうか。 広島などでは実際そういう症状の方が多数みられました。 広島原発どころではない放射能がばら撒かれたのです。 十分考えられます。実際聞いたことのない自動車事故が多発してます。 そういうガン以外の効果について目を閉じてみまいとしているのが 政府の方針のようです。これでは日本が滅びてしまいます。

それは判決文の放射能の影響についての部分を見るとわかります。 そもそも低放射能のときに比例で影響がでるのは 公的機関も認めている常識なのにそれを 疑義があるとして判決では否定してます。 正確には線形性を否定しようとして否定できなかったというのが 正確なのに、広島の古いデータで否定してます。 (広島のデータはしばらくたって重傷者がなくなってからのデータなので もともとデータに正確さがかけるうえに、それでも線形性を否定できなかった ものなのです。) そして、以前紹介した最近の論文[低線量被爆のリスクが明確に, vol.12 No. 10 Natureダイジェスト] に対しては、参照先がないものを引用して否定したり、日本人とは違うなどとして退けてます。 遺伝子が損傷して起きるのですから、発生確率に人種は関係ありません。 日本人が特別ガンにつよい免疫を持っているというのなら別ですが、 現在日本人の2/3がガンになるのです。決して強くありません。 とにかく、100mSの基準をむりやり守ろうとしているのです。

その結果有名人や周りの人で若くして聞いたことのない病気でなくなる方が増えているのに まだ無視するのでしょうか。そもそもチェルノブイリのときにあんなに離れていたのに 手塚さん美空さん陛下を始め多数の方が何故かなくなっているのです。 想像力があれば現在の訃報や発病が相次ぐ状況は十分想像できます。もっと発表されている放射能の影響に疑いを持つべきです。 そろそろ中立的な立場で放射線の影響をしっかり把握するときです。 まだ被害が増えるのを防げるかもしれないのです。 チェルノブイリで小児甲状腺がんが増加することがわかったのは 事故後しばらくして増えてやがて減ったからです。 では大人の甲状腺がんはどうなっているかというと 増え続けているのです。 なのに事故の影響だとまだみとめていないのです。

そんなやり方をしていたら日本人が全滅してから やっぱり事故の影響でしたねということになってしまいます。

裁判所も事故の影響をまったく否定できないのであれば 認めるような方向に変わるべきです。 そうでないと日本人の健康は守られないのです。

ちなみにタバコの方が影響が多いという よく聞かれる議論も引用されてますが、 タバコにチェルノブイリなどの放射線物質が 入っているという論文がちゃんとでています。 つまりタバコの害というのも実は放射能だったのかもしれないのです。

この判決はきわめて政権(正確には原子力ムラでしょうか)よりの判決なので 日本の現状がよくわかります。その結果311前の状況にもどっていつでも 再度事故が起きても不思議はないことや、日本人を放射線から真剣に 守ろうとしていないことなど、問題だらけです。 世界中の方がよく読んで原子力を禁止して 燃料棒を数百万年安全に保管するように行動をおこすべきです。

今回の判決はある意味日本人が現在の民主的な憲法を持つのに ふさわしいのかも問うているのです。

判決文にあるようにこの発電所は福一より多くの燃料を扱っているのです。 判決を正当づけるために破局的火山に対処している法制はないから 原子力が対処してなくても問題ないとしていますが、 普通のものは破局的火山の災害をそれ以上大きくしません。 しかしそこに大量の核物質があったら 九州だけで済む被害が全世界が滅びることに拡大されます。 福一のとき4号炉の燃料を冷やすのに米国が必死になったのは 万が一燃焼したら北半球が全滅したからです。 普通の技術と原子力の技術の危険の差は月とスッポン以上にあるのです。 そんな危険な技術なのに火山に対処する必要はないなどという 判断自体が誤りです。

そしてこんな判決と原子力行政のために日本や世界が滅びてもよいのでしょうか。 (マスコミもどうしてしまったのでしょう。最近電気事業連合会の広告をみるように なってきたのでここも311以前に戻ってしまったのでしょうか。恐ろしいことです。)

では、また来月に。

関連リンク:http://yokutoku.y.ribbon.to/mm219.html




















             
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