今月の本 1608号  牛海綿状脳症(BSE)国内対策の見直しに係る食品健康影響評価 2016 年 8 月
[https://www.fsc.go.jp/senmon/prion/bse_information.html]

(今回はメルマガ発行後の誤字脱字の訂正や状況の変化や説明を加えたい点について随時加筆しています。)




今回もBSEの文書となってしまいました。 今回選んだホームページには膨大な文書があるので 読み切れないかもしれません。 評価書【2016年8月】 [https://www.fsc.go.jp/senmon/prion/bse_information.data/bse_information_hyoukasyo20160830.pdf] の最後のパブリックコメントに対する回答の部分と 食品に関するリスクコミュニケーション 牛海綿状脳症(BSE)対策の見直しに関する説明会(東京)の議事録 [https://www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId=kai20160721ik1&fileId=110] を読むとだいぶ雰囲気がわかるのではないでしょうか。 (それにしてもコメントが数件しかないのは驚きです。以前から述べているように人類哺乳類存亡の問題なのですが。)

こういうときに科学的とよく言われますが、本当に科学的かどうかがそもそも疑問です。

たとえば、いままで1600万頭で36頭BSEに感染した牛がみつかったのだから、 規制する以前の牛はあと2万頭しかいないからみつかる確率は低いと結論したようです。 しかし、一頭でもみつかる確率は計算すると数%となり、それを確率は低いと断じるのは微妙な数字です。 20個程度のパラレル宇宙があったらひとつの世界では一頭含まれてしまうのです。 これが数万個の宇宙のうちのひとつであれば少ないという結論もうなずけますが、 数%というのは、政治家や国民に判断を委ねるべき数字で学者がかってにきめてよい数字ではないとおもいます。

非定型BSEの発生確率も100万頭に0.07や0.09だから少ないとかってに判断していますが、 日本だったら十年で一頭以上罹患していることになります。 決して少ないとは言えません。まして全世界では毎年発生していて不思議がない量です。 当然全世界的に警戒した体制をひくべき値なのです。 しかし回答をみると現状の病気の牛を調べることだけで十分だとしています。 これでは蔓延して対策できなくなってから対策することになることでしょう。 そうではなくプリオンの増加の危険性を極力なくすことが大切なのです。

そして、回答のそこそこに飼料規制が効果があがっているので、 かりに発生しても牛の口に循環して入ることはないとされています。 そういっておきながら、前にもご紹介した養殖魚への肉骨粉を止めようとは していません。その回答も魚はかからない (たしか一例かかったという結果があったはずなのですが、その後否定されたのでしょか。) とか人間が食べても 大丈夫とかいうものでその魚を飼料や肥料としたら、 その飼料や肥料をまいた草を食べた牛の口に入ってしまいます。 しかもそれは牛である必要はなく哺乳類ならよいので自然界でいくらでも 増殖します。

また、さかんに非定型のもので人間が発症した例はないと主張していますが、 新しいタンパク質なのでどんな症例なのかはわからないのです。 たとえば最近アルツハイマーがタンパク質を摂取することで発症するという論文が発表されました。 アルツハイマーがBSEの一種である可能性もあるのです。 にもかかわらず原因がわかっていないアルツハイマー病をあえて除いて症例を計測しているようです。 原理的に科学的とはいえません。

そして、一番恐ろしいのは安全委員会の大丈夫というもののうち大部分は ほんの数例から数十例しらべただけというデータをもとにしていることです。 (ちゃんとした値は全頭検査の結果くらいです。) 生涯で一万食程度飲食するものであり、 また世界で数千万頭以上飼われている牛の安全を評価するのに あまりにデータ不足です。それにもかかわらず、データ精度を上げようと していません。

健康を守るためには 牛でBSEが蔓延していることを見つけた時に、 人間が感染していないことが大事なのですが、 そういう観点がありません。

おそらく病気の牛がみつかったときには 相当数の方が感染していることでしょう。 (感染しても発症するのはずっと先だから その時点で本人はわからないことでしょう。)

放射能もそうですが、 政府の考え方は少々の方がなくなっても 半数以上が助かればよいという 戦前の全体主義国家と同じ考え方のようです。 そういう考え方がいかに不正義かということは サンデル教授の「これからの「正義」の話をしよう」でさんざん議論されていることです。 公務員の方は大学でそういう教養の授業はさぼっているのでしょう。 こまったことです。

しかも今回BSEの問題への対処を失敗したら本当に半数生き残れるかも私は疑問です。 何度も述べていますが、 BSEの問題点はプリオンが異常に頑丈だということです。 ちょっと熱したぐらいでは病原性が維持されています。 ですから、野生動物が罹患し、死んで食べられを 繰り返すとだんだん濃度が高まってきます。 そして、肥料として植物に与えられたら 植物を食べても哺乳類が罹患します。 (白い花に赤い水を吸わせたら赤い花になるのです。) しばらくはおだやかな上昇でしょうが、 鳥インフルエンザと同じように いったん増え出したら人類の力では どうしようもないことでしょう。 だから一頭でも発生したらきちんと処理する必要があるのです。

まさに全人類そして全哺乳類の存亡の危機なのです。 そこまで考察してなお、認可しているのかと思ったのですが、 やはりなにも書いてありません。 自分が任期が終わったあとのことは 責任もたないのでしょう。 こまったことです。

こういう認可を審議する委員会の結論が将来まちがっていることを 確認したら委員と事務局の子々孫々まで一割年金を減らすなどの 法律をつくらないと いつまでたっても長期的展望をもった 政策決定ができないのではないでしょうか。 簡単に営業マンや諸外国の外交官の望む方向に政策が動いてしまいます。

この問題はTPP交渉の手札として使えるほど軽いものではないのです。

とりあえず、国民はそういう法律ができるまでは、 肉食をやめて菜食にしてBSEになる確率を少しでも減らしましょう。 (前にも述べたように人口増による世界的な食料問題の解決にもなります。)

そして、生産者は動物性(魚も含む)の肥料や飼料を与えていないことを 有機栽培の表示とおなじように表示するべきです。

コンビニ弁当の残りを肥料にということも よく聞きますが、ちゃんと肉と植物を分けて 肉は肥料や飼料にしないようにしないと 人類の知的劣化をより早めることになるでしょう。 このような政策をとっているかぎり ちょっとした間違いが大惨事を引き起こす原発を運用するなどということは 許されません。

では、また来月に。

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