経理や会計の知識などというものは 一般人とは無関係と思われています。
ところが、一度社会に出て、生活を営むようになると、ことあるごとに経理や会計 の知識が要求されます。 商売をやるには帳簿の読み書きの必要がでてきますし、経 理とは関係ない部門のサラリーマンになったとしても地位があがるにつれて会計や経 理の知識を 要求されます。 また最近では、公務員でも複式簿記の知識が要求される ようになってきています。 さらにペイオフが解禁になったことから、今後はたとえ専 業主婦であっても、銀行の財務諸表を見る能力を要求されます。

しかし、そういった経理や会計に関する知識はほとんど学校では教えてもらえませ ん。 本来は義務教育の期間に知識を身につけるべきだと思うのですが、 共通一次で もまず知識は問われませんし、商学部か経済学部にでも進学した人でなければ、大学 をでてもほとんど知識は持っていません。

ですから、社会に出て必要にせまられて付け焼き刃 で勉強する人がほとんどに思われ ます。

今回ご紹介する本はそういう人に適した本です。 そのようなあとで得た知識は忘れや すいものです。 そんな時に、この本の関連項目が書かれている部分を開けば、事項の 再確認を一瞬で行うことができます。

この本は、諸項目について、見開きの左側に文字、右側に図という構成をとっていま す。 普通、図にわかりやすくまとめるのは難しく、 このようなビジュアルを称した 本でもわかりやすいものは少ないものです。 しかし、この本の図のまとめかたは非常 にわかりやすくつくられています。 ですから、開いた時点でだいたいのことがわかり ます。 うすく小さい本ですが、 基本的な事項はほぼ網羅されています。 そして、薄 く小さいので、常備しておいて不明な事柄が あったときにさっと再確認をするのに便 利です。

ただ、文庫ということもあるのでしょうが 改版が数年おきのようなのが残念です。基 本的な事項については問題はないと思いますが、 細かい事項については、一応この本 で調べた上でさらに、 最近法令などに変更がなかったか、他の方法により確認してお いたほうがいいでしょう。 ぜひ毎年改版してほしいものです。

では、また来月に。

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翼徳　
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